女子ツアーのシード争いも残り2試合 昨季初優勝者、ベテランも崖っぷち…いまの戦況は?
<伊藤園レディス 事前情報◇5日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6769ヤード・パー72>
日米共催の「TOTOジャパンクラシック」を終えて、国内女子ツアーの2024年シーズンも残すはあと3試合。最終戦の国内メジャー「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」出場者は今季優勝者やメルセデス・ランキング(MR)上位者らに限られるため、出場資格がない選手にとっては残りわずか2試合となる。
同時に、来季の職場をかけた戦いも佳境を迎えている。来週の「大王製紙エリエールレディス」終了時点のMR50位以内に入った選手には、来季のフル出場権(一部試合を除く)が与えられる。年々し烈となっているシード権争いの戦況をおさらいしてみよう。
現在、ボーダーラインの50位に位置するのは木戸愛。ここまで433.21ptを積み上げている。「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」の7位などここまでトップ10入り3回で、5シーズンぶりのシード復帰にむけて圏内につけている。
49位(434.37pt)はここまで18シーズン連続でシードを守っている全美貞(韓国)。48位(436.26pt)に新垣比菜、47位(444.00pt)に臼井麗香の今季優勝者が位置しており、このあたりが目安のひとつになってくる。
MR51~55位の選手には来季の前半戦出場権が与えられるが、これは第1回リランキングまでの限定的な出場権。現在51位の仁井優花は412.82ptで、50位との差は20.39pt。伊藤園レディスは3日間大会だから、逆転するには22ptを獲得する単独19位が最低ラインになる。53位につける佐藤心結は今季優勝を飾っているため、順位にかかわらず、すでに来季のフル出場権を確保しているが。トップ50には入っておきたい。
MR56~70位の選手はこのあと控えるQT(来季出場資格をかけた予選会)でファイナルから出場することができる。ファイナルQTに進めば下部ステップ・アップ・ツアーにフル出場できる見込みとなることから、来季の職場はひとまず確保することができるというわけだ。71位以下の選手はファーストQTから出場する必要がある。
未勝利ながらも現在30位の鶴岡果恋、33位につけるダイヤモンド世代の小林夢果ら初シードを確実にする選手がいる一方で、苦しい状況に立たされている選手も多い。
37歳のベテラン笠りつ子は57位、それぞれ昨年ツアー初優勝を飾った小滝水音は66位、山内日菜子は73位、菅沼菜々は76位につけている。3季連続のシード獲得を狙った福田真未も92位。今季は米ツアーが主戦場の吉田優利は69位、稲見萌寧は125位でシード落ちが濃厚となっている。ただ、吉田と稲見はメジャー大会優勝による複数年シード(行使時期は各選手の判断)を保持している。
昨年のプロテストに合格したルーキーも奮闘中。ここまでの出場試合数は少なかったが、政田夢乃は60位、菅楓華は62位とボーダーラインが見える位置に迫ってきた。332.24ptの政田は、50位との差は100.97pt。120ptを得られる単独2位に入れば、圏内へ潜り込むことができる。
来季の職場をかけた激しい攻防戦にも注目していきたい。
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