米ツアー切符を目指す原英莉花は上がり3連続バーディで10位発進 「目標に向かって前向きに」
<TOTOジャパンクラシック 初日◇31日◇瀬田ゴルフコース 北コース(滋賀県)◇6616ヤード・パー72>
今大会には来季の米ツアー出場権を争う12月の最終予選会(アラバマ州)に挑戦する日本ツアーのメンバーが5人出場している。2年連続年間女王の山下美夢有、今季メルセデス・ランキング1位を走る竹田麗央、明愛&千怜の岩井姉妹、そして、米フロリダ州で行われた先週の2次予選会を突破した原英莉花だ。
3日前の28日午後に帰国したばかりだが、不安視された強行軍も関係なかった。「疲れはあまり感じていない。時差ぼけもありません。長年の経験というか、慣れというか、普段からそんなに疲れたというのは感じないので」。6バーディ・2ボギーの「68」で首位と5打差の10位スタート。心配も杞憂だった。
圧巻はパー5が2ホールある16番からの3連続バーディ締めだ。16番は残り85ヤードの3打目を1メートルにつけ、17番は4メートルを沈めた。18番は残り68ヤードの3打目をベタピン。ギャラリーは拍手喝さいだった。1番と13番のパー5でも3打目をピンに絡めてスコアを伸ばし、この日はレイアップに徹するマネジメントで4つのパー5を完全攻略した。
ツアーでも指折りの飛ばし屋は「最近は飛ばないから」といたずらっぽく笑ったが、「パー5で全部(バーディを)取れたところはよかった。初日にしては上出来です」と満足そうにうなずいた。この日のフェアウェイキープ率は71.4%(10/14)で、パーオン率は66.7%(12/18)。「調子は良くない」と話していたショットについても「ティショットは少し修正できて、気持ち悪さはまだあるけど、思ったような球が打てるようになった」と及第点をつけた。
持ち球のフェードはまだイメージ通りの弾道を描いていないという。「左につかまりすぎている。ちょっと修正したい」と3、5番ウッドにユーティリティを課題にあげた。ただ、「クラブのフェイスが体と一緒に左を向いている。ターゲットに向かって真っすぐに構えないと」と“傾向と対策”は分かっている。
「明日からもきょうと変わらずベストなプレーをしていきたい。イヤな球を打っても、目標に向かってという意識も込めて、切れずに前向きにプレーしたいと思います」
日米ツアー共催の舞台で今季初優勝を果たせば、最終予選会を待たずに米ツアーの“パスポート”が手に入る。残り3日間。目標に向かって飛んでいくイメージ通りの弾道が増えていけば、新たなスタート地点となるゴールも見えてくる。(文・臼杵孝志)
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