若者に広がる副業の波! 経験者は5人に1人、広がる副業ニーズと企業の理解【学情調べ】
終身雇用という概念が薄れつつあり、スキル獲得や所得の増加を狙いとして副業への関心が高まっている。採用面接の場では「副業はできますか?」という質問が飛んでくるほどだが、20代の若者たちの副業事情はどうなっているのだろうか。
20代の5人に1人が副業経験者!内容は接客販売が最多
学情が実施したアンケート調査によると、「現在副業をしている」と回答した20代は10.6%、「過去に副業をしたことがある」と答えた人は10.0%だった。これらを合わせると、5人に1人が副業・兼業を経験していることになる。
副業で経験した仕事の内訳を見ると、最も多かったのは「サービス・接遇(接客販売)」で35.9%を占めている。次いで「データ入力などの簡易作業」が21.9%、「配送・運輸」が14.1%と続き、「画像・動画制作」と「ライティング・記事作成」がともに10.9%で並んだ。
具体的な副業の例として「コラムのライティングとSNSの投稿代行で、合計週30時間程度稼働している」「名刺や請求書の内容入力をしている」「土日に15時間程度、フードデリバリーの配達員をしている」といった声が寄せられている。
副業をしない理由は「分からない」「副業禁止」
一方で、現在副業をしていない20代に理由を尋ねたところ、「副業の始め方が分からない」と「勤務先で認められていない」がともに40.4%で最多だった。続いて「確定申告などが難しそう」(33.2%)、「どのような副業があるか分からない」(30.3%)、「時間を確保できない」(29.2%)という回答が多く見られた。副業に対する関心はあるものの、具体的な方法や制度面での障壁、時間的制約などが副業を始める上での課題となっていることが浮き彫りとなった。
主な収入源以外の収入を得られることで経済的な安定性が増すほか、新しいスキルの習得や人脈の拡大、将来のキャリアオプションの増加などが期待できるなど、様々なメリットがある副業だが、注意すべき点も。まず、本業への影響を最小限に抑えることが重要であり、副業による収入が一定額を超えると確定申告が必要になるなど、税務面での対応も必要となる。さらに、副業先での秘密保持義務や競業避止義務などにも注意を払う必要があるだろう。
現在は副業禁止の企業が多いものの、今後は企業側の副業に対する理解や制度の整備、副業に関する情報提供や教育の充実が求められるだろう。また、副業を通じて得たスキルや経験を本業にも活かせるような仕組み作りも重要になってくる。
特に若者たちにとっては、自身の可能性を広げ、より豊かなキャリアを築いていくための選択肢の一つとして、副業の重要性は今後さらに高まっていくだろう。
出典元:【株式会社学情】
記事提供元:OTONA LIFE | オトナライフ
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