近いけど近くはない?「真ん中に琵琶湖があるので…(笑)」 地元・滋賀出身の吉本ひかるがTOTOで成長実感
<TOTOジャパンクラシック 初日◇31日◇瀬田ゴルフコース 北コース(滋賀県)◇6616ヤード・パー72>
今大会が開催されている滋賀県の面積は4017キロ平方メートルで全国38番目。どちらかといえば小さい県だが、そのど真ん中には琵琶湖が“鎮座”している。コースがある大津市瀬田と吉本ひかるの出身地・高島市は、直線距離にして40キロほどだが、「真ん中に琵琶湖があるので…(笑)。横切っても近くない…。車だと1時間ちょいです」と笑う。とはいえ、同郷選手を応援する声は大きかった。
4番で初バーディを奪うと、7番、10番と伸ばして、ボギーはナシ。「落ち着いて自分のプレーに徹することができた。やることをやって、ミスしてもカバーすることができた」と3アンダーとなる「69」をマークした。ジュニアのときからコースに苦手意識があったが、「練習ラウンドでひさびさに回ってみて、苦手じゃないかもというのはありました。意外といけるかなって」。コースの見え方や攻め方は変わっていた。
米ツアーのセッティングで距離が長く、雨によってランが出ない状況になったことで、長いクラブを持たされることもあった。ただ、「それはそれで、ユーティリティとかが使えるのでいいかな」と前向き。さらに「自分も変化しました。いろいろな経験をして自分のスタイルが分かってきた」と、飛距離が出ないというディスアドバンテージは、ほかの技でカバー。14位タイと上位フィニッシュが見える好スタートだ。
昨年の「明治安田生命レディス」でツアー初優勝。今季はここまで勝利はないものの、メルセデス・ランキング18位につけてキャリアハイのシーズンを送ることができている。プロ8年目の黄金世代はメキメキと地力をつけている。
8月の「AIG女子オープン」(全英)で初めて、海外メジャーにも挑戦した。米国女子ツアーについては「あまり…」と意識は少ないが、「海外メジャーに出てみたいとは思った」と大舞台への憧れはさらに大きくなっている。「いつもと違う雰囲気なので、1週間が楽しく感じます」というのがいまの感想。この空気感を楽しみながら、結果も求めていく。
「自分のプレーをしっかりしたい。天気もあまり良くないので、やるべきことをしっかりやって4日間をアンダーで回れたら」。日米共催としてのTOTOは2年連続3回目の出場。2019年に69位、23年に56位と下位に沈んだが、今年は大きく成長した姿を見せつけていくはずだ。(文・笠井あかり)
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