4日間見守った東尾理子も“涙” 古江彩佳のエビアン制覇に「感動しました」【WOWOWラウンド解説者の見解】
<アムンディ・エビアン選手権 最終日◇14日◇エビアンリゾートGC(フランス)◇6523ヤード・パー71>
空から舞い降りた日本の国旗、会場を包んだ日本の国家『君が代』。古江彩佳のメジャー初制覇は、日の丸が輝く感動のフィナーレとなった。大会を中継するWOWOWのラウンド解説を務めた東尾理子さんは、その歴史的瞬間をグリーンそばで見た。
首位タイで迎えた最終18番。残り175ヤードから6番アイアンでの2打目は、エッジのギリギリにおちてピン3メートルについた。グリーン前には池が広がり、あと1ヤード手前であれば池に落ちてしまうような痺れる状況を、目の前で見ていた。「すごかったね。最後も(イーグルパットが)しっかり入って、感動しながら見させていただきました」。目をうるませながら、興奮は冷めやらない。
WOWOWのテレビインタビューの途中、「パリ五輪」について問われた古江は思わず涙を流した。今年初めからパリ五輪への想いを口にし、日本代表入り圏内の日本勢2番手で迎えた6月「KPMG全米女子プロ」。選考レースのラストマッチで2位に入った山下美夢有に逆転され、パリ行きを逃した。
そのとき古江は、「(代表入りできずに)悔しさはあった。同じフランスで優勝できたので、気持ちを晴らせたかなと思います」と答えた。今大会の栄冠は、古江にとってより特別なことでもあった。
インタビューを終えると、東尾さんは震えた声で「おめでとう~~!!!」と声をかけて古江を抱きしめた。
「言葉にするのはすごい大変なこと。こっそり狙って言葉にしない選手もいる。古江さんは口に出して、オリンピックって言い続けていた。いいプレーしていていても、さらに(ほかの選手が)いいプレーをしていた。、(パリ五輪に)出られなかったぶん、ここで取り返した感じがする。それも感動でした」
日本代表を目指して励む姿を見守っていた東尾さんだからこそ、その心情をおもんばかる。ともに抱きしめ合い、ともに涙を流すふたりの姿は、だれもが心打たれるシーンでもあった。(文・高木彩音)
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