実話に基づく映画『5パーセントの奇跡 ~嘘から始まる素敵な人生~』で考える多様性
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近年、「ダイバーシティ」という言葉をよく聞くようになりました。介護や障がいを持つ人と接することが多いという、介護ジャーナリスト小山さんがおすすめの映画が、『5パーセントの奇跡 ~嘘から始まる素敵な人生~』。夢をあきらないことの大切さと「多様性」を描いた、実話に基づくストーリーで、後味爽やかな作品なんだそう。
イチオシスト:小山 朝子
介護福祉士の資格を持つ介護ジャーナリスト。全国の介護現場での取材経験と自らの10年近くの介護経験を踏まえ、各地で講演、執筆活動を展開している。
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近年、「ダイバーシティ」という言葉をよく耳にするようになりました。ダイバーシティは「多様性」と訳され、ビジネスにおけるダイバーシティとは、年齢・性別・人種・国籍・学歴などさまざまな個性をもった人材が活躍できる組織を作ることを指します。
私は介護施設のみならず、身体・精神・知的の障がいをもつ人が働く作業所などを訪れる機会が多いのですが、ハンディキャップをもつ人たちが社会で働くことの難しさを感じることが少なくありません。
ドイツ全土で大ヒットを記録した映画『5パーセントの軌跡 ~嘘から始まる敵な人生~』を見て、この「ダイバーシティ」について改めて考えさせられました。
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実話に基づいた『5パーセントの軌跡 ~嘘から始まる敵な人生~』のストーリー
タイトルの「5パーセント」は、主人公・サリーが見ることができる視力のパーセンテージのこと。先天性の病気による網膜剝離で、視力の95%を失ったサリーは「5つ星ホテルで働きたい」という夢を叶えるために、目が見えないということを隠して一流ホテルの面接を受けます。
面接に合格し、晴れて研修生となりますが、最終試験をパスするまでには次々とクリアしなければならない難題が待ち受け、研修生仲間のマックスの助けを借りて試練に挑みますが……。
シングルマザー、ラウラとの恋の行方も見どころの実話に基づくストーリーです。
映画を見ながら「見え方」の違いを実感
この映画では、視覚障がいをもつサリーの「見え方」で、モノが映し出されるシーンがあります。視覚に障がいをもたない観客にとっては「見え方」のギャップを思い知らされるわけです。ダイバーシティという点でいうと、サリーの同僚のなかには、アフガニスタン難民の元外科医も。国籍も歩いてきた道も異なる仲間との交流もしっかりと描かれています。ちなみに、主人公を演じるコスティア・ウルマンは、ドイツ人とインド人の両親を持つハーフだとか。
夢をあきらめないことの大切さを主軸で描きながらも、ユーモアも織り交ぜ、他者との違いを受け入れながら生きていく難しさと素晴らしさを描いている、後味爽やかな作品です。
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DATA
株式会社キノフィルムズ/木下グループ┃『5パーセントの奇跡 ~嘘から始まる素敵な人生~』
監督:マルク・ローテムント
出演:コスティヤ・ウルマン、ヤコブ・マッチェンツ・アンナ・マリア・ミューエ
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