「BiSHの中では“個性”で苦しみました」モモコグミカンパニーが語る“アイドルの存在価値”
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イチオシスト:イチオシ編集部 旬ニュース担当
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下剋上オーディション」(毎週水曜深夜3時20分)。いよいよファイナル審査目前!
普通であれば継続できないと言うプロデューサーの発言から番組が始まったように、目標を達成できずグループを”組み立て直す”ことになったリンプラは、現メンバー9名と日本各地からの応募者が、“新生 LINKL PLANET”メンバーの座をかけたオーディションを行うことに。選ばれるのはオリメンか新メンか!?
彼女たちの戦いを客観的に見つめ続ける番組ナレーションのモモコグミカンパニーさんと、リンプラ現メンバーを代表して荒井芽依さん、天川れみさんに、グループや人生の“組み立て直し”について話をうかがいました。
【動画】モモコグミカンパニーがナレーションを担当「下剋上オーディション」
――モモコさんは、今回、地上波初ナレーションを担当されています。「下剋上オーディション」は“アイドルのドキュメンタリー”の形式で進んできましたが、ご覧になって感じるものはありますか?
モモコ「アイドルのドキュメンタリー、好きなんです。今回は女の子たちだけでなく、裏の大人たちや会社のことも扱っているのが斬新だなと思って。番組の田口博丈プロデューサーが、『継続できないかもしれない』と女の子たちよりも泣いていていたり(笑)。そうした裏側の大人たちの葛藤は私自身グループで活動していた時も見えなかった面なので、『大人も頑張れ!』と感情移入しながら見ています。
今回のLINKL PLANETさんのオーディションに関しては、新しいメンバーは完成したところに入ることは大変な部分もあると感じています。BANDAI SPIRITSさんという大きな後ろ盾があって、いろんな条件が整っているからこそ。『地下アイドルから頑張っていこう』なら上を目指して努力すればいいけど、用意されているところからだと『じゃあ何が足りないの?』と自問自答してしまうのではないか、と。私も『何が足りないんだろう?』と考えながら見ています」
荒井「モモコさんのおっしゃる通りで。用意された場所で自分たちがどれだけのパフォーマンスをしていただけで、先のビジョンを自分たちは想像できていなかったのかなと感じています」
モモコ「さいたまスーパーアリーナでデビューって、なかなかないことですからね。私にはそういう経験がなかったから、どういう心境になるんだろうと思いながら見ていました」
写真左から天川れみ、荒井芽依
――モモコさんは、ご自身のオーディションや、BiSHとしてのグループ時代など、当事者としての気持ちが蘇ってきたりしますか?
モモコ「合宿のことは、いろいろ思い出しますね。BiSHの事務所WACKの合宿は1週間で、私はオーディション生ではなく、現メンバーとして参加して。毎朝5時に起きてマラソンして、ずっと練習して、夜中2時くらいに寝るという1週間で、本当にきつかったんですよ」
天川「モモコさんのお話を聞いて、私たちはまだまだ甘いなって思いました」
荒井「(リンプラの合宿)3日間だけでも根を上げそうになっていたのに、1週間って」
モモコ「あれはきつかった」
――モモコさんの小説デビュー作「御伽の国のみくる」では、メイド喫茶で働きながらアイドルを目指してオーディションを受け続けている女の子が描かれていますが、「アイドルって存在するだけで愛されている」「アイドルという地位にいる限り、かわいい存在であり、何かにしっかりと守られているように思えた」との記述が興味深くて。モモコさんは“アイドルの存在価値”を、どのように捉えていますか?
モモコ「最近、“アイドルの価値”について考えるんです。“アイドル”という定義は難しくて、世の中の全てがアイドルといえばアイドルなんですよ。“クラスのマドンナ”とか“僕にとっての、私にとってのアイドル”とか、表に出ているか出ていないかだけで。
その中で、見られる立場のアイドル側からすると、この小説を書いた頃は“承認要求”が大きいのかなと考えていました。誰かに『かわいい』と言われないと自分の価値を認められない。アイドル=かわいい。それだけで“かわいい”存在だからアイドルになる。そういう意味で、今の時代のアイドルは承認欲求と密接なんじゃないかな、と。
誰もが『かわいい』と言われたいし、学業で一番より“かわいい”の方が目指しやすいという人も多いかもしれない。だからアイドルになりたいっていう子が、どんどん出てくるのかなと思います」
――なるほど。では、今まさにオーディション中のリンプラのお2人にとっては、“アイドルの価値”とは?
荒井「最初はプラモが好きでオーディションを受けて、いつの間にかアイドルになっていた、という感じで。今2年目になってアイドルが楽しいと思うようになりました。“アイドルの価値”というと難しいですが、私にとってアイドルは“別の自分”“今までの荒井とは違う人生”です」
天川「アイドルの方の頑張っている姿を見て自分も頑張れるし、応援することで自分も救われるという経験があって。“自分もそういう存在になってみたい”と思ったのが、リンプラに入ったきっかけです。ずっと地元のアイドルでやってきましたが、リンプラではすごく大きな景色を見させてもらいました。
たくさんの人と出会えて、『(天川)れみちゃんのおかげで生きられている』とか『れみちゃんのおかげで毎日が楽しい』という言葉をいただいて。れみの存在意義がそこにある、“れみがここにいていいんだ”と思わせてもらえて、私の方こそ毎日が楽しくて、幸せで、救われているんです。だから、もっとたくさんの人を幸せにしたいという気持ちになりました。かわいいだけのアイドルじゃなくて、誰かに夢を与えたり、誰かを幸せにできる存在になれたらいいなと思っています」
モモコ「その通りだと思う」
――アイドルではなくても、“自分の存在価値”を模索している若者も多いと思います。エンタメ業界で活動する中で、モモコさんはご自身の存在価値をどのように見出していきましたか?
モモコ「元々“物書き”になりたくて。BiSHのオーディションも、もちろん本気で入りたくて受けましたが、“オーディションを受ける子たちはどういう考え方なのか知りたい”という社会科見学みたいな気持ちもあったんです。そんな中で作詞を任されて、やりたいことができたというのが一番大きかったですね。自分の中の自信って、そこだけです。
BiSHの中では“個性”という面ですごく苦しみました。髪色が被りたくなくて金髪や水色にしたり、ちょっと奇行をしてみたり(笑)。そういうところで目立とうと足掻いていた時期もありました」
――そうした足掻きの中、支えとなったものは?
モモコ「やっぱり応援してくれる方がいるというのは大きいですね。握手会で目の前に自分と握手するために並んでくれる人たちがいて、『この人たちを自分は支えてるんだ』という気持ちや、天川さんが言ったようにお互いに支えられているということを感じたし。ライブの時は“この中に明日死にたいと思っている人がいるかもしれない”と全力で毎回やっていたし。ファンの方との精神的な繋がりは、すごく強かったですね」
――リンプラのお2人は、苦しい時や悩んだ時に支えになっているものはありますか?
荒井「私もファンの方々です。平凡に生きすぎていて“自分の存在価値ってなんだろう”と思った時期もあったんですが、アイドルになってからは応援してくれる方が徐々に増えて。ライブで応援してくださったり、SNSを通じてコメントを送ってくださったり、そういうことから自分の存在意義を見出せているのかなと思います」
天川「リンプラに入ってからは、さらに“アイドル”としての意識が増しました。自分に足りないところに気づいて気持ちが落ちることもありますが、常に前向きに考えるようになりました。ファンの方の言葉にも救われています。“あざといキャラ”でやらせてもらっているので(笑)、『かわいいでしょ?』とか『れみのこと好き?』と言うと、ファンの方が『好きだよ』とか『一番大好き』とか言ってくれて。その言葉に日々支えられています」
――「アイドルでいるだけでかわいい存在」というお話がありましたが、ご自身にとっての“かわいい”はどのように捉えていますか?
モモコ「その小説を書いたのはかなり前なので、当時とは状況が変わっているかもしれませんね。SNSも普及している今は、アイドルを“かわいい”だけで応戦している人は、あまりいないと思うんですよ。こういう言葉遣いで、こういう性格だから、この子が好きなんだとか、自分の人生と重ね合わせている方が多い。だから、オーディション番組のような物語性が重要視されているような気がします」
荒井「作った“かわいい”は誰でもできると思っていて、そうじゃない“かわいい”を見ている側が見出してくれているのかなと感じています。自分のことを見てくれている方たちが、自分が分かっていないかわいい部分を見つけてくれるのかなと思いました」
天川「SNSでよく見かけるんですが、“頑張っている女子が一番かわいい”みたいなところってありますよね」
モモコ「かわいくなろうとしてるからかわいい、みたいな」
天川「自分はアイドルらしさを大事にしようと思っていたんですが、ちょっと素の自分を見せた時に、逆にそこが好きと言ってくれるファンの方もいて。自分の思っている“かわいい”以外にも、かわいいと思ってもらえるところがあるかもしれないので、自分の個性をもっと出していけたらいいなって思いました」
モモコ「あざとい人は、自分から『あざといキャラで頑張ってます』とか言わないと思うから、そこを見せちゃう感じがかわいいなって思いました(笑)。あざとくなろうとしてるんだな、って」
天川「結構バレているんですかね?(笑)」
モモコ「そこをかわいいと思っている方って、いっぱいいるんだろうなと思います。アイドルもいろんなタイプがいるけど、リンプラさんのファンの方は、『隣で一緒にプラモデルを作ってくれる』という雰囲気や話しかけやすさを好きになってくれる方が多いんじゃないかな」
“あざとい”キャラだという天川さんに、モモコさんを相手に握手会を再現してもらうことに。天川さんだけでなく荒井さんも、「えー!」と大緊張でしたが…
モモコさんの目を見て、しっかり再現する天川さん。後から見ていた荒井さんも感激していました。
明日公開の【後編】では、アイドルは“全部見られるのが前提”、モモコさんの経験から、リンプラにアドバイス。さらに、BiSH解散後、モモコさんが新たな道に踏み出すまでの話も。
今夜の「下剋上オーディション」は、明暗が分かれた3日間の強化合宿を終えたメンバー&候補生、運命のファイナル審査までどう成長していくのか?
いよいよ大詰め! モモコさんがナレーションを担当する、LINKL PLANET3期生オーディション密着ドキュメンタリー番組「下剋上オーディション」(毎週水曜深夜3時20分)。「TVer」、「ネットもテレ東」で期間限定無料配信中! 「U-NEXT」で過去の放送を一驚配信!
【プロフィール】
モモコグミカンパニー
9月4日生まれ。東京都出身。2015年、“楽器を持たないパンクバンド”BiSHのメンバーとしてデビューし、最も多くの楽曲の作詞を手掛ける。2023年6月29日、東京ドームのライブをもってグループ解散後は、小説家、アーティストなどマルチに活躍。著書に「目を合わせるということ」(シンコーミュージック)、「きみが夢にでてきたよ」(SW)、小説デビュー作「御伽の国のみくる」、渾身の青春サスペンス「悪魔のコーラス」(ともに河出書房新社)、初の短編小説集「コーヒーと失恋話」(SW)。「下剋上オーディション」(テレ東)のナレーションを担当している。
X:@GUMi_BiSH
Instagram:@comp.anythinq_
YouTube
LINKL PLANET(リンクルプラネット)
2022 年、プラモデルの魅力を伝えるため BANDAI SPIRITS のプラモガールズプロジェクトから誕生したアイドルグループ。5 名(荒井芽依、安藤玲菜、石川恵里加、大音奏依、宮﨑菜々)でデビューし、同年12 月の初単独ライブで 2 期生4 名(天川れみ、石田悠佳、小橋川梢、佐藤咲菜)か加入し9 人体制で活躍。しかし、2nd 単独ライブで掲げた目標動員数を達成できず、グループを”組み立て直す”ことに。2024 年 、3 期生を募集し、現メンバーと新たな候補生が“新生LINKL PLANET”の座をかけた「下剋上オーディション」を開催。
X:@plamogirls
Instagram:@linkl_planet
TikTok:@linkl_planet
YouTube
(撮影:田中健児/取材:寺原洋平 文:編集部)
BANDAI SPIRITS のプラモデル公式 PR アンバサダー、LINKL PLANET(リンクルプラネット)の3期生オーディションに密着したドキュメンタリー番組「普通であれば継続できないと言うプロデューサーの発言から番組が始まったように、目標を達成できずグループを”組み立て直す”ことになったリンプラは、現メンバー9名と日本各地からの応募者が、“新生 LINKL PLANET”メンバーの座をかけたオーディションを行うことに。選ばれるのはオリメンか新メンか!?
彼女たちの戦いを客観的に見つめ続ける番組ナレーションのモモコグミカンパニーさんと、リンプラ現メンバーを代表して荒井芽依さん、天川れみさんに、グループや人生の“組み立て直し”について話をうかがいました。
【動画】モモコグミカンパニーがナレーションを担当「下剋上オーディション」
過酷なオーディション合宿の思い出
――モモコさんは、今回、地上波初ナレーションを担当されています。「下剋上オーディション」は“アイドルのドキュメンタリー”の形式で進んできましたが、ご覧になって感じるものはありますか?
モモコ「アイドルのドキュメンタリー、好きなんです。今回は女の子たちだけでなく、裏の大人たちや会社のことも扱っているのが斬新だなと思って。番組の田口博丈プロデューサーが、『継続できないかもしれない』と女の子たちよりも泣いていていたり(笑)。そうした裏側の大人たちの葛藤は私自身グループで活動していた時も見えなかった面なので、『大人も頑張れ!』と感情移入しながら見ています。
今回のLINKL PLANETさんのオーディションに関しては、新しいメンバーは完成したところに入ることは大変な部分もあると感じています。BANDAI SPIRITSさんという大きな後ろ盾があって、いろんな条件が整っているからこそ。『地下アイドルから頑張っていこう』なら上を目指して努力すればいいけど、用意されているところからだと『じゃあ何が足りないの?』と自問自答してしまうのではないか、と。私も『何が足りないんだろう?』と考えながら見ています」
荒井「モモコさんのおっしゃる通りで。用意された場所で自分たちがどれだけのパフォーマンスをしていただけで、先のビジョンを自分たちは想像できていなかったのかなと感じています」
モモコ「さいたまスーパーアリーナでデビューって、なかなかないことですからね。私にはそういう経験がなかったから、どういう心境になるんだろうと思いながら見ていました」
写真左から天川れみ、荒井芽依
――モモコさんは、ご自身のオーディションや、BiSHとしてのグループ時代など、当事者としての気持ちが蘇ってきたりしますか?
モモコ「合宿のことは、いろいろ思い出しますね。BiSHの事務所WACKの合宿は1週間で、私はオーディション生ではなく、現メンバーとして参加して。毎朝5時に起きてマラソンして、ずっと練習して、夜中2時くらいに寝るという1週間で、本当にきつかったんですよ」
天川「モモコさんのお話を聞いて、私たちはまだまだ甘いなって思いました」
荒井「(リンプラの合宿)3日間だけでも根を上げそうになっていたのに、1週間って」
モモコ「あれはきつかった」
“アイドルの存在価値”とは?
――モモコさんの小説デビュー作「御伽の国のみくる」では、メイド喫茶で働きながらアイドルを目指してオーディションを受け続けている女の子が描かれていますが、「アイドルって存在するだけで愛されている」「アイドルという地位にいる限り、かわいい存在であり、何かにしっかりと守られているように思えた」との記述が興味深くて。モモコさんは“アイドルの存在価値”を、どのように捉えていますか?
モモコ「最近、“アイドルの価値”について考えるんです。“アイドル”という定義は難しくて、世の中の全てがアイドルといえばアイドルなんですよ。“クラスのマドンナ”とか“僕にとっての、私にとってのアイドル”とか、表に出ているか出ていないかだけで。
その中で、見られる立場のアイドル側からすると、この小説を書いた頃は“承認要求”が大きいのかなと考えていました。誰かに『かわいい』と言われないと自分の価値を認められない。アイドル=かわいい。それだけで“かわいい”存在だからアイドルになる。そういう意味で、今の時代のアイドルは承認欲求と密接なんじゃないかな、と。
誰もが『かわいい』と言われたいし、学業で一番より“かわいい”の方が目指しやすいという人も多いかもしれない。だからアイドルになりたいっていう子が、どんどん出てくるのかなと思います」
――なるほど。では、今まさにオーディション中のリンプラのお2人にとっては、“アイドルの価値”とは?
荒井「最初はプラモが好きでオーディションを受けて、いつの間にかアイドルになっていた、という感じで。今2年目になってアイドルが楽しいと思うようになりました。“アイドルの価値”というと難しいですが、私にとってアイドルは“別の自分”“今までの荒井とは違う人生”です」
天川「アイドルの方の頑張っている姿を見て自分も頑張れるし、応援することで自分も救われるという経験があって。“自分もそういう存在になってみたい”と思ったのが、リンプラに入ったきっかけです。ずっと地元のアイドルでやってきましたが、リンプラではすごく大きな景色を見させてもらいました。
たくさんの人と出会えて、『(天川)れみちゃんのおかげで生きられている』とか『れみちゃんのおかげで毎日が楽しい』という言葉をいただいて。れみの存在意義がそこにある、“れみがここにいていいんだ”と思わせてもらえて、私の方こそ毎日が楽しくて、幸せで、救われているんです。だから、もっとたくさんの人を幸せにしたいという気持ちになりました。かわいいだけのアイドルじゃなくて、誰かに夢を与えたり、誰かを幸せにできる存在になれたらいいなと思っています」
モモコ「その通りだと思う」
――アイドルではなくても、“自分の存在価値”を模索している若者も多いと思います。エンタメ業界で活動する中で、モモコさんはご自身の存在価値をどのように見出していきましたか?
モモコ「元々“物書き”になりたくて。BiSHのオーディションも、もちろん本気で入りたくて受けましたが、“オーディションを受ける子たちはどういう考え方なのか知りたい”という社会科見学みたいな気持ちもあったんです。そんな中で作詞を任されて、やりたいことができたというのが一番大きかったですね。自分の中の自信って、そこだけです。
BiSHの中では“個性”という面ですごく苦しみました。髪色が被りたくなくて金髪や水色にしたり、ちょっと奇行をしてみたり(笑)。そういうところで目立とうと足掻いていた時期もありました」
――そうした足掻きの中、支えとなったものは?
モモコ「やっぱり応援してくれる方がいるというのは大きいですね。握手会で目の前に自分と握手するために並んでくれる人たちがいて、『この人たちを自分は支えてるんだ』という気持ちや、天川さんが言ったようにお互いに支えられているということを感じたし。ライブの時は“この中に明日死にたいと思っている人がいるかもしれない”と全力で毎回やっていたし。ファンの方との精神的な繋がりは、すごく強かったですね」
――リンプラのお2人は、苦しい時や悩んだ時に支えになっているものはありますか?
荒井「私もファンの方々です。平凡に生きすぎていて“自分の存在価値ってなんだろう”と思った時期もあったんですが、アイドルになってからは応援してくれる方が徐々に増えて。ライブで応援してくださったり、SNSを通じてコメントを送ってくださったり、そういうことから自分の存在意義を見出せているのかなと思います」
天川「リンプラに入ってからは、さらに“アイドル”としての意識が増しました。自分に足りないところに気づいて気持ちが落ちることもありますが、常に前向きに考えるようになりました。ファンの方の言葉にも救われています。“あざといキャラ”でやらせてもらっているので(笑)、『かわいいでしょ?』とか『れみのこと好き?』と言うと、ファンの方が『好きだよ』とか『一番大好き』とか言ってくれて。その言葉に日々支えられています」
――「アイドルでいるだけでかわいい存在」というお話がありましたが、ご自身にとっての“かわいい”はどのように捉えていますか?
モモコ「その小説を書いたのはかなり前なので、当時とは状況が変わっているかもしれませんね。SNSも普及している今は、アイドルを“かわいい”だけで応戦している人は、あまりいないと思うんですよ。こういう言葉遣いで、こういう性格だから、この子が好きなんだとか、自分の人生と重ね合わせている方が多い。だから、オーディション番組のような物語性が重要視されているような気がします」
荒井「作った“かわいい”は誰でもできると思っていて、そうじゃない“かわいい”を見ている側が見出してくれているのかなと感じています。自分のことを見てくれている方たちが、自分が分かっていないかわいい部分を見つけてくれるのかなと思いました」
天川「SNSでよく見かけるんですが、“頑張っている女子が一番かわいい”みたいなところってありますよね」
モモコ「かわいくなろうとしてるからかわいい、みたいな」
天川「自分はアイドルらしさを大事にしようと思っていたんですが、ちょっと素の自分を見せた時に、逆にそこが好きと言ってくれるファンの方もいて。自分の思っている“かわいい”以外にも、かわいいと思ってもらえるところがあるかもしれないので、自分の個性をもっと出していけたらいいなって思いました」
モモコ「あざとい人は、自分から『あざといキャラで頑張ってます』とか言わないと思うから、そこを見せちゃう感じがかわいいなって思いました(笑)。あざとくなろうとしてるんだな、って」
天川「結構バレているんですかね?(笑)」
モモコ「そこをかわいいと思っている方って、いっぱいいるんだろうなと思います。アイドルもいろんなタイプがいるけど、リンプラさんのファンの方は、『隣で一緒にプラモデルを作ってくれる』という雰囲気や話しかけやすさを好きになってくれる方が多いんじゃないかな」
“あざとい”キャラだという天川さんに、モモコさんを相手に握手会を再現してもらうことに。天川さんだけでなく荒井さんも、「えー!」と大緊張でしたが…
モモコさんの目を見て、しっかり再現する天川さん。後から見ていた荒井さんも感激していました。
明日公開の【後編】では、アイドルは“全部見られるのが前提”、モモコさんの経験から、リンプラにアドバイス。さらに、BiSH解散後、モモコさんが新たな道に踏み出すまでの話も。
今夜の「下剋上オーディション」は、明暗が分かれた3日間の強化合宿を終えたメンバー&候補生、運命のファイナル審査までどう成長していくのか?
いよいよ大詰め! モモコさんがナレーションを担当する、LINKL PLANET3期生オーディション密着ドキュメンタリー番組「下剋上オーディション」(毎週水曜深夜3時20分)。「TVer」、「ネットもテレ東」で期間限定無料配信中! 「U-NEXT」で過去の放送を一驚配信!
【プロフィール】
モモコグミカンパニー
9月4日生まれ。東京都出身。2015年、“楽器を持たないパンクバンド”BiSHのメンバーとしてデビューし、最も多くの楽曲の作詞を手掛ける。2023年6月29日、東京ドームのライブをもってグループ解散後は、小説家、アーティストなどマルチに活躍。著書に「目を合わせるということ」(シンコーミュージック)、「きみが夢にでてきたよ」(SW)、小説デビュー作「御伽の国のみくる」、渾身の青春サスペンス「悪魔のコーラス」(ともに河出書房新社)、初の短編小説集「コーヒーと失恋話」(SW)。「下剋上オーディション」(テレ東)のナレーションを担当している。
X:@GUMi_BiSH
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LINKL PLANET(リンクルプラネット)
2022 年、プラモデルの魅力を伝えるため BANDAI SPIRITS のプラモガールズプロジェクトから誕生したアイドルグループ。5 名(荒井芽依、安藤玲菜、石川恵里加、大音奏依、宮﨑菜々)でデビューし、同年12 月の初単独ライブで 2 期生4 名(天川れみ、石田悠佳、小橋川梢、佐藤咲菜)か加入し9 人体制で活躍。しかし、2nd 単独ライブで掲げた目標動員数を達成できず、グループを”組み立て直す”ことに。2024 年 、3 期生を募集し、現メンバーと新たな候補生が“新生LINKL PLANET”の座をかけた「下剋上オーディション」を開催。
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(撮影:田中健児/取材:寺原洋平 文:編集部)
記事提供元:テレ東プラス
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