高輪ゲートウェイシティがグランドオープン! 最大級の食エリア「MIMURE」や隈研吾設計の文化拠点「MoN」など見どころを徹底解説
イチオシスト

JR東日本が約20年の歳月をかけて進めてきた巨大プロジェクト「TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)」が、2026年3月28日、ついにグランドオープンを迎えました。南北約1.3kmに及ぶこの新しい街は、日本初の鉄道遺構「高輪築堤」の歴史を継承しながら、自動運転バスやSuicaを活用した次世代医療、実験的ミュージアム「MoN Takanawa」などが集結する、先進的な「実験場」です。
本記事では、新たに開業した「THE LINKPILLAR 2」やルミネ最大級の食体験エリア「MIMURE」の内部、そして期間限定で体験できる無料の自動運転バスまで、訪れる前に知っておきたい「新しい高輪の歩き方」を徹底レポートします。
TAKANAWA GATEWAY CITY誕生の背景

JR東日本グループは、「Global Gateway」を開発コンセプトとして、国内最大規模の「エキマチ一体のまちづくり」を推進しています。
TAKANAWA GATEWAY CITYは、かつて江戸の玄関口「高輪大木戸」があった歴史的背景があります。また、約150年前に日本初の鉄道が開通。海の上に堤を築き、海上を鉄道が走った地でもあります。そのため「イノベーションの記憶」を継承し、次の100年に向けて新たなイノベーションや文化を生み続ける「100年先の心豊かなくらしのための実験場」と位置づけられ、新たなビジネス・文化が生まれ続ける国際交流拠点とすべく、まちづくりが進められてきました。
2025年3月27日にまちびらき

構想から約20年の時を経て、100年先の心豊かな暮らしのための、イノベーションや文化を生み続けるまち「TAKANAWA GATEWAY CITY」が完成。総事業費は6,000億円以上、JR東日本の単独開発で、敷地面積は約7万4,000平方メートル(東京ドーム1.2個分相当)、延床面積は84万5,000平方メートル、南北約1.3キロに及びます。
2025年3月27日にまちびらきを迎え、29階建てのツインタワー「THE LINKPILLAR 1」の一部エリアが開業しました。そして、3月28日に「THE LINKPILLAR 2」や「MoN Takanawa」が開業。グランドオープンとなりました。
【参考】山手線内にできる新しい街 高輪ゲートウェイシティ いよいよ3月27日にまちびらき、駅の南改札も運用を開始 (東京 港区) https://tetsudo-ch.com/12998805.html
1日約10万人が滞在する国際交流拠点へへ

JR東日本 マーケティング本部 まちづくり部門 品川ユニット TAKANAWA GATEWAY CITY(ブランディング・プロモーション)マネージャーの出川智之氏は、TAKANAWA GATEWAY CITYエリアの歴史と開発の経緯を振り返るとともに、3月28日のグランドオープンに際し「高輪ゲートウェイ駅の乗降人員は、まちびらき前は約2万人でした。まちびらき後は4万人に、2025年9月12日に『NEWoMan TAKANAWA』、10月2日に『JWマリオット・ホテル東京』が開業した後は約6万人まで増加しました。今回のグランドオープン後は、1日約10万人が訪れるまちとなる見込みです」と期待を見せました。

ルミネのニュウマン高輪店MIMUREエリア担当の加藤真子氏はMIMUREについて「ニュウマン高輪の約1割を占める面積やショップ数で、最後のピース」と解説。「一般的な商業施設とは一線を画す、境目のない一体空間」を実現しており、自然美が感じられる植物を施設内のいたるところに設置していることを解説しました。

JR東日本文化創造財団 コミュニケーション推進部 部長の清水理三郎氏はMoN Takanawa: The Museum of Narrativesについて冒頭で「延床面積約2万9,000平方メートル、伝統から漫画、そして音楽、宇宙まで、文化の実験的ミュージアムが誕生します」と紹介。「文化は直線的な時間ではなく、過去・現在・未来が重なり合いながら広がるスパイラルのようなもの。その思想をMoNのさまざまな要素を通じて体現している」と語り、隈研吾建築都市設計事務所が手がけた外装のスパイラル状のデザインから始まり、ブランディングにも、コンテンツにも一貫してその思いが込められています。
4つの街区で構成された「TAKANAWA GATEWAY CITY」

TAKANAWA GATEWAY CITYは、高輪ゲートウェイ駅に直結した4つの街区で構成される巨大な「まち」です。「THE LINKPILLAR 1」「THE LINKPILLAR 2」「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」「TAKANAWA GATEWAY CITY RESIDENCE」4つのエリアで構成されています。
TAKANAWA GATEWAY CITY RESIDENCE

ここからは、建物ごとに特徴を見ていきましょう。まずは「TAKANAWA GATEWAY CITY RESIDENCE」。グランドオープン前の公開はありませんでしたが、外国人ビジネスワーカーに対応した、国際水準の高層高級賃貸住宅レジデンスが始動します。外国人も暮らしやすいように、低層部にはインターナショナルスクールが入り、隣接する広場には、植栽や水辺空間・Link Bitopeを整備。2026年4月10日に入居を開始します。
THE LINKPILLAR 1 NORTH/SOUTH

2025年3月27日に開業した「THE LINKPILLAR 1 NORTH/SOUTH」は、ハイグレードオフィスやビジネス創造施設、国際会議も可能な駅直結型コンベンションホール、約180店舗からなる商業施設「ニュウマン高輪」、首都圏初進出のラグジュアリーホテル「JWマリオット・ホテル東京」などが整備されています。国際交流拠点の象徴となるツインタワーです。
THE LINKPILLAR 2

3月28日に開業した「THE LINKPILLAR 2」は泉岳寺駅に隣接。オフィスを中心に、1階には高輪築堤に関するギャラリーやフィットネス「THE JEXER TAKANAWA」、2~3階にはルミネが運営する商業施設「ニュウマン高輪 MIMURE」、4階には「LiSH Studio3」、4~5階にはクリニック「TAKANAWA GATEWAY Clinics Medical & Life Design Hub」などが入居しています。
ギャラリーでは「THE FIRST RAILWAY展」を開催中

1階ギャラリーでは、日本初の鉄道が走った歴史を未来につなぐ取り組み「THE FIRST RAILWAY PROJECT」のひとつとして、高輪築堤の保存と活用を目的とした展示を行っています。


2028年春には現地保存する高輪築堤(第7橋梁)が蘇り、公園として整備・公開される予定。それに先立ち、高輪築堤の歴史的価値を学ぶことができます。
THE JEXER TAKANAWA

ギャラリーの隣には、次世代型ジム「THE JEXER TAKANAWA」を展開。プール、スパ&サウナに加え、高性能ゴルフシミュレーターやクロスフィット専用ジムを備え、オフィスワーカーから近隣住民まで、幅広い層のウェルネスを支えます。
ニュウマン高輪 MIMURE

2階~3階の「ニュウマン高輪 MIMURE(ミムレ)」は、約8,000平方メートルの空間に、新業態を含む22店舗が集結しています。
2階の目玉は、約4,000平方メートルの広さを誇る「OGAWA COFFEE LABORATORY 高輪」です。12のラボラトリーが展開され、コーヒーだけでなく、ベーカリーやブリュワリー、ライブラリーなど、多様な体験価値を提供します。
【参考】【潜入】3桁の数字が解く食の秘密。高輪ゲートウェイシティMIMURE「OGAWA COFFEE LABORATORY」12のラボを全解説【3/28開業】(※2026年3月掲載) https://tetsudo-ch.com/13025774.html

また、3階には「PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI」や「牛丼 㐂㐂屋」など、都内の名店や実力派店舗が並びます。フロア内には「AGRIKO×MIMURE BOTANICAL Lab」という水耕栽培設備も設置され、自然と都市の循環を肌で感じられる空間となっています。
【参考】都会に“雨”が降る? 高輪ゲートウェイシティの新エリア「MIMURE」3/28開業 ASAKO IWAYANAGI新業態や究極の牛丼など全22店舗をレポ(※2026年3月掲載) https://tetsudo-ch.com/13025763.html
LiSH Studio3

4階には、ビジネス創造施設「TAKANAWA GATEWAY Link Scholars’ Hub(LiSH)」のひとつ「LiSH Studio3」があります。さまざまな業種の企業やスタートアップ、アクセラレーターが集うコーワーキングスペースを備え、アカデミア・弁理士・弁護士・税理士といった専門家の支援を受けることが可能。「Studio3」にはさまざまなタイプの個室や2種類の共創ROOMがあり、MVPレベル(最小限の機能を持つ初期バージョンのプロダクト)の実証実験から、オフィス利用者や来街者向けのデモンストレーションまで検証できます。

TAKANAWA GATEWAY Clinics Medical & Life Design Hub

4階・5階には、医療の形を変える「Clinics Medical & Life Design Hub」が誕生。急性期から慢性期まで、さまざまな症状に対応できる診療科目があり、外国人も含めて受診が可能です。

4階には処方箋薬局やスタンド形式で気軽に楽しめるスペシャリティコーヒー専門店も入っています。コーヒーは日替わりの豆を楽しめる本日のコーヒーやエスプレッソ、カフェインレスコーヒーや焼き菓子、コーヒー豆も販売します。
MoN Takanawa: The Museum of Narratives

同じく3月28日に開業した、地上6階、地下3階のミュージアム。隈研吾氏が外観デザインを手がけ、緑に覆われたらせん状のフォルムが目を引く新時代の文化拠点です。伝統文化からマンガ、宇宙まで、ジャンルを横断した「実験的ミュージアム」として、年2回のシーズンテーマに沿った展示が行われます。

シーズンテーマを代表するプログラムを体験できる大規模展示空間「BOX1500」や、最新のシアター空間「BOX1000」、約300平方メートルのオルタナティブスペース「BOX300」に加え、約100畳の畳スペースも備え、展覧会、ライブ・パフォーマンス、和の伝統体験、実験的なプロジェクトなど、さまざまなプログラムを展開。「BOX1500」では現在、「ぐるぐる展」を開催中です。
【参考】高輪ゲートウェイシティに新ミュージアム「MoN Takanawa」誕生! 開館記念「ぐるぐる展」の没入体験と山手線ジオラマが凄すぎる【レポート】(※2026年3月掲載) https://tetsudo-ch.com/13025683.html

屋上には「月見テラス」や「足湯テラス」が設置され、1階のカフェから屋上のルーフトップレストランまで、食と文化を1日中楽しめる構成です。

また、館内には鉄道林や、かつて海中に打ち込まれた「松杭」など、鉄道にまつわる意匠が随所に見られます。2028年には、現在調査・工事中の「高輪築堤」遺構の一般公開も予定されており、MoN Takanawaからもその姿を望めるようになります。
【参考】高輪ゲートウェイシティ文化拠点「MoN Takanawa」レポ【3/28開業】 隈研吾建築の外装デザインや鉄道ビューの絶景、限定グルメまで紹介(※2026年3月掲載)
https://tetsudo-ch.com/13025679.html
「TAKANAWA INNOVATION PLATFORM」

「TAKANAWA GATEWAY CITY」では、この街を空間自在プロジェクトのコアシティと位置付け、鉄道運行データやロボット、Suicaなどの情報と連携し、滞在時の快適性を高める「TAKANAWA INNOVATION PLATFORM」を提供しています。ここから生まれる新たなサービスを発信することにより、さまざまな社会課題を解決する「分散型スマートシティ」の実現を目指しています。
新しい都市の姿がここに

TAKANAWAGATEWAYCITYを歩いていると、ここが「100年先の心豊かなくらしのための実験場」であることを感じさせるシーンに遭遇します。そのうちのひとつが、ロボットの活躍。内覧会では、まちの至るところでロボットが仕事をしている様子を見ることができました。まさに、近未来的な光景です。

「Clinics Medical & Life Design Hub」では、Suicaを診察券として活用できるシステムを導入しています。ひとつのSuicaで内科や歯科、整形外科といった複数のクリニックを受診が可能。将来的には、個人の健康データ(PHR・パーソナルヘルスレコード)に基づき最適化された健康サービスの提供を目指しています。
未来を走る「自動運転バス」の実証実験中!

グランドオープンを記念して5月10日までの期間、KDDIとJR東日本は「自動運転バス」の走行実証を行っており、無料で乗車できます。運行ルートは、TAKANAWA GATEWAY CITY周回ルートと、TAKANAWA GATEWAY CITY~竹芝の2ルート。期間中は毎日運航しており、「TAKANAWA GATEWAY CITYアプリ」からの事前予約、または空席時の先着順で誰でも乗車可能です。

実証実験段階の現在は、特定条件下でシステムが運転を支援する「レベル2」自動運転での運行ですが、2027年度にはより高度なサポートが可能な「レベル4」自動運転の認可取得を目指しています。今回の実証実験は「未来の移動」を体感できる貴重な機会となりそうです。
150年前、海を渡る列車に人々が驚いたこの地で、今度は私たちが「未来の日常」に驚く番です。歴史の息吹を感じながら、最新のロボットが街をゆく。そんな不思議で心地よい「高輪ゲートウェイシティ」で、あなただけの新しい発見を見つけてみませんか?
文:斎藤若菜 写真:鉄道チャンネル(TOP画像:JR東日本)
鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)
記事提供元:旅とおでかけ 鉄道チャンネル
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