「SNS版令和の虎」元主宰の若手実業家に偽装請負疑惑 スタッフ600人超で保険加入者は1人 本人は疑惑を否定「SNSで人が死ぬ理由が理解できた」

イチオシスト
SNS教育事業を手がける株式会社Levela代表取締役の駒居康樹に対し、業務委託スタッフへの偽装請負疑惑が浮上しています。駒居は3月15日、「SNSで人が死ぬ理由が理解できた」と題した長文を投稿し、批判に対する心境を吐露しました。
YouTube番組「SNS版令和の虎」の2代目主宰を務めた29歳経営者
駒居康樹は1996年生まれの29歳で、インスタグラムの運用方法を教えるオンラインスクール「SnsClub」を運営する株式会社Levelaの代表取締役です。年商15億円を掲げ、ビジネスリアリティー番組「令和の虎」(登録者数151万人)の「SNS版」の2代目主宰を務めていたことでも知られています。
Levelaは、堀江貴文・溝口勇児・三崎優太が主催する経営者コミュニティ「REAL VALUE」や、朝倉未来の格闘技イベント「BreakingDown」にスポンサーとして協賛しているほか、2025年から2026年にかけては、YouTuber・インフルエンサーの買収を矢継ぎ早に実施しています。

発端はシンガポール旅行の投稿
騒動の発端となったのは、3月11日に駒居が投稿したポストでした。「3泊で1500万円使いました。3泊5日で50人のスタッフを連れて、シンガポールへ行ってきました。旅費はすべて会社負担です」という内容で、旅行中の集合写真とともに公開されたものです。
3泊で1500万円使いました。
3泊5日で50人のスタッフを連れて、シンガポールへ行ってきました。
旅費はすべて会社負担です。「みんなで稼いだお金を無駄遣いするな」
そう思う人もいると思います。でも僕は、今回すごくいいお金の使い方ができたと思っています。… pic.twitter.com/his5Jcy2kz
— 駒居康樹|Levela代表取締役 (@koki_komai) March 11, 2026
この投稿に対し、X上では称賛の声がある一方で、ある重大な疑問が浮上しました。Levelaのスタッフは600人を超えるとされていますが、そのほとんどが業務委託契約という点です。駒居自身も過去に「弊社は正社員ゼロです」と明言しています。正社員がゼロの会社が「社員旅行」を実施しているという構図に、多くのユーザーが違和感を覚えたのです。
実際に、旅行に参加したスタッフの一人は「Levela社員旅行2日目 大人の青春だった」と投稿しており、業務委託でありながら「社員旅行」という表現が使われていることが確認できます。
弊社は正社員ゼロですが、偽装請負にならないようにサードオピニオンまで入れてます。
それこそREAL VALUE CLUBの小塚さんにも「問題ない。完璧だね。」とお墨付きをいただいてます。
— 駒居康樹|Levela代表取締役 (@koki_komai) November 26, 2025
べつに、シンガポールは自腹で来られる!
んだけど。お金じゃないんだよな、
人なんだよな、
と感じた1日😌💓Levela社員旅行2日目
大人の青春だった仕事仲間とシンガポールのテーマパークで
くたくたになるぐらい遊んだ1日旅費、1000万円を会社が負担してくれたから嬉しいんじゃない… pic.twitter.com/TQXpVClhqz
— 森本風花 | Levelaコーチング統括 (@leos_egg) March 8, 2026
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厚生年金の被保険者はわずか「1名」
疑惑に拍車をかけたのが、Levelaの社会保険加入者数です。
日本年金機構の厚生年金保険・健康保険適用事業所検索システムで検索してみると、Levelaの被保険者数はたった1名となっています。

さらに、Levelaのスタッフたちが日常的に使っている表現にも注目が集まりました。
Levela営業統括を名乗る女性の自己紹介には「都内サロンの立ち上げ初期メンバーとして入社し、入社2ヶ月で月120名集客」という記述があり、あるXユーザーは「やっぱりLavelaの業務委託のひと『入社』って書いてるよ。偽装請負なんじゃない?(原文ママ)」と疑問の声を上げています。
ほかにも、スタッフを「新入社員」と紹介していたり、所属部署を「営業部」だとするなど、業務委託先には通常使わない表現が確認できるとの指摘も寄せられています。
募集要項にも「雇用」を思わせる記載
駒居が昨年6月に投稿した人材募集のポストにも、業務委託契約では一般的でない要素が多く含まれています。
募集要項には「渋谷に通える方(引越し支援あり)」「フルフレックス制度(出勤時間&頻度自由)」と記載されており、「出勤」という概念自体が業務委託にはそぐわないものです。福利厚生として「引越し代金負担」「親孝行支援金制度(最大30万円)」「出産祝い金(最大100万円)」「交通費&家賃補助」「社員旅行(今年はオーストラリア)」「月1回の特別インセンティブ表彰」「西麻布のジム使い放題」が列挙されています。応募方法も「このポストもしくはDMに『採用』とリプしてください」となっており、「採用」という表現が使われています。
【ガチ募集】
“日本一の教育事業”の実現を一緒にしてくれる仲間を募集します。今会社が急拡大フェーズに入り、人手が圧倒的に足りません。新規事業の立ち上げなど手伝ってくれる人材を募集しています。…— 駒居康樹|Levela代表取締役 (@koki_komai) June 16, 2025
谷本吉紹が一般論として警鐘
こうした状況のなか、3月14日には令和の虎にも“虎”として出演する実業家の「谷本吉紹」(登録者数11万人)が、特定の企業名を挙げない形で偽装請負に関する警鐘を投稿しました。
谷本は、業務委託に対して出退勤管理やシフト作成、日報の命令、直接の指揮命令を行うことは偽装請負であり「労基的に一発アウト」だと指摘。「知らなかったじゃ済まない」と警告したうえで、「業務委託は安く使う手段ではなく対等な契約であるべき」「嫌なら雇用すべき」と述べました。
業務委託なのに社員みたいに使う奴はクソだな。出勤時間決めたりシフト組んだり毎日報告させ指揮命令してる…
それ完全に偽装請負な。
知らなかったじゃ済まないやつ。
労基から見たら、一発アウトです。業務委託は安く人を使う制度じゃない。
対等なプロとの契約だからな。…— 谷本吉紹|エースタイルGroup (@kaigo_akaruku) March 14, 2026
駒居は「偽装請負ではない」と反論
3月14日夜、駒居は最初の反論を投稿しました。「弊社は役員および自立した個人事業主による『ギルド型組織』を採用しております」と組織形態を説明したうえで、シンガポール渡航については「各専門家(税理士・弁護士等)の指導のもと、弊社が負担すべき税金を含め、税務上のルールを遵守した適正な会計処理を行っております」と主張しました。
また、スタッフが「社員旅行」と表現していた点については「正社員雇用であるとの誤解を招く表現があった点については、混乱を招き申し訳ございません」と謝罪。「あくまで自由意思による有志の参加であり、独立したプロ同士がプロジェクトの成功を分かち合う場という位置付けです」と釈明しました。さらに「スタッフ個人への直接的な攻撃や、プライバシーを侵害する行為はお控えいただけますよう、切にお願い申し上げます」と訴えています。
続いて日付が変わった3月15日0時頃、駒居は「偽装請負ではないか?とのご指摘について。」と題した、より詳細な反論を投稿しました。4項目にわたる長文で、まず「業務遂行における自律性と選択の自由」として「各パートナーとの間に直接的な指揮命令関係(使用従属性)は存在せず、始業・終業時間や勤務場所の指定、業務の具体的な進め方への直接的な指示も一切行わず、個人の裁量に委ねる独立した関係性を維持しております」と主張しました。
注目すべきは、「改めて既存メンバー一人ひとりに対して希望する契約形態(正社員化の要望等)の意向確認を順次実施して参ります」と、正社員化の選択肢を提示した点です。これまで「正社員ゼロ」を掲げてきた方針からの転換とも受け取れる内容でした。
「マネージャー」「採用」といった表現については「プロジェクトを円滑に進めるための『役割定義』や『利便性』に基づいた呼称」であり「雇用関係や社内の階層構造を示すものではない」と説明しています。
偽装請負ではないか?とのご指摘について。 https://t.co/EiZLImdFtn pic.twitter.com/0GnqRHdlhP
— 駒居康樹|Levela代表取締役 (@koki_komai) March 14, 2026
しかしこの説明に対しても、
あー、これは法的に完全にダメだね。典型的な偽装請負否定の言い訳。自分で墓穴を掘るリリース。
なぜ契約形態の意向確認をこれまで行なっておらず、かつ今後実施予定なのでしょうか。
いや、こう言わざるを得ないのは解るが、厳しいって(笑)
指揮命令関係がないマネージャーってどういうマネジメントをするのか。。
と、疑問の声は収まっていません。
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業務委託スタッフからは擁護の声も
一方で、実際にLevelaと業務委託契約を結んでいるというスタッフからは擁護の声も上がっています。あるスタッフは「業務委託はスキルを提供してその対価をもらってるから正社員と比べて高報酬になりがち」「正社員になるメリットがないんですよね。時間も場所も強制されるとストレスだし、フリーランスとして複数社に属した方がシンプルにもらえる年収も高くなる」と投稿しています。
Levela幹部の牟田陸朗も「業務委託で経営しているだけなのに外野から攻撃を受けたから自身の考え方を表明しているだけ」「社長が経営方針を決め、賛同した方がそこで働く。ルールも遵守できているならば、経営方針なんて好きにしたらいい」と述べています。
駒居が心境を吐露「SNSで人が死ぬ理由が理解できた」
そして3月15日朝、駒居は再びXを更新。「SNSで人が死ぬ理由が理解できた。僕がそう思ったのではなく(ここ重要)」と切り出し、批判の渦中に置かれた心境を綴っています。
駒居は「実態を何も知らない人から違反だと決めつけられ、石を投げられる。まるで人殺しでもしたかのように」と述べ、「石を投げる人は、反論しなければ増える。反論してもまた増える。雪だるま式に増える」「大切な仲間のもとにまでその石は飛んでいく。敵しかいないんじゃないかと錯覚してしまう」と、批判が自身だけでなくスタッフにまで及んでいる状況を訴えました。
そのうえで「何度も言っている通り弊社は各専門機関に複数相談をし、実態として業務委託の範囲を超えていないと言われている」「業務委託だけで会社を回すとなった場合の最も大きな脅威が偽装請負と認定され、想定外のキャッシュがなくなること。慎重に、かつ厳重にやるに決まっている」と改めて主張。「周りから見て誤解をされる表現があったことは反省する。ただやるべき手順を踏んで会社運営をしてきたつもりだ」と、表現上の問題は認めつつも運営自体の適法性を強調しました。
批判者に対しては「俺は誰に対しての加害者なんだろうか。仲間をディスられて、大好きな会社をディスられて、それに対して強い言葉で非難したことが加害だったのか」と問いかけ、「お願いだから仲間に石を投げることだけはやめてほしい。彼らには何の罪もない。全て僕の責任です」と訴えました。
投稿の末尾では「今日も外部の弁護士先生に実態をチェックしてもらいます。今まで通り俺たちはやることをやります」と活動継続の意思を示し、「関係者の皆様へ。病んでるとかではないのでご心配には及びません」と付け加えています。
SNSで人が死ぬ理由が理解できた。
僕がそう思ったのではなく(ここ重要)実態を何も知らない人から違反だと決めつけられ、石を投げられる。
まるで人殺しでもしたかのように。
石を投げる人は、反論しなければ増える。反論してもまた増える。雪だるま式に増える。
それだけならまだいい。…
— 駒居康樹|Levela代表取締役 (@koki_komai) March 14, 2026
偽装請負の判断基準と今後の焦点
偽装請負とは、形式上は業務委託(請負)契約でありながら、実態としては発注者が労働者に対して直接の指揮命令を行っている状態を指します。厚生労働省の指針では、勤務場所や時間の拘束、業務遂行方法の具体的指示、組織への組み込みなどが判断要素とされています。
まず労働者派遣法では、無許可で労働者派遣事業を行ったとみなされ、委託元・受託者の双方に「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」が科される可能性があります(同法第59条)。加えて厚生労働大臣による改善命令や事業停止命令、勧告に従わない場合の企業名公表といった行政処分も規定されています。
職業安定法では、違法な労働者供給事業に該当すると判断された場合、供給元・供給先の双方の事業主に「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」が科されます(同法第64条第9号)。
労働基準法では、偽装請負が中間搾取(同法第6条違反)に該当すると判断された場合、「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が科されます(同法第118条)。
さらに、2015年に施行された労働契約申込みみなし制度(労働者派遣法第40条の6)により、労働者派遣法等の適用を免れる目的で偽装請負を行っていた場合、発注者はその労働者に対して直接雇用の申込みをしたものとみなされます。労働者がこれを承諾すれば、発注者との間に直接の雇用関係が成立することになり、600人を超えるスタッフを業務委託で抱えるLevelaにとっては、経営の根幹を揺るがしかねないリスクとなります。
税務面でも深刻な影響が想定されます。外注費として処理していた支払いが「給与」と認定された場合、消費税の仕入税額控除が否認されて追徴課税が発生するほか、源泉所得税の徴収漏れ分の追徴、さらに社会保険料の遡及徴収が求められる可能性があります。悪質と判断された場合には重加算税が課されることもあります。
今回の騒動では、Levelaが業務委託先に対して「出勤」「社員旅行」「採用」といった雇用関係を前提とした運用を行っているのではないかという点が最大の争点となっています。駒居は「指揮命令関係はない」「成果報酬型」と主張し、表現上の問題は認めていますが、募集要項やスタッフによる日常的な投稿に見られる表現との整合性をどう説明するのかは、引き続き検証が求められそうです。
記事提供元:YouTubeニュース | ユーチュラ
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