市川市動植物園、子ザルの「パンチくん」の騒動で再び声明 「『虐待』とは異なります」

イチオシスト
市川市動植物園の人気子ザル「パンチくん」が他のサルから「いじめられている」とする動画が国内外で拡散されている問題で、同園が3月10日、公式Xで2度目となる声明を発表しました。園は一連の行為がニホンザル社会における自然な「躾け」であると改めて説明したうえで、3月8日から一部の個体を群れから一時的に離す措置を取ったことを明らかにしています。
小ザルのパンチくん
パンチくんは昨年7月に生まれたニホンザルの子ザルで、母ザルの育児放棄により飼育員の手で育てられました。母親代わりに与えられたオランウータンのぬいぐるみ(通称「オランママ」)にしがみつく姿がSNSで話題となり、「#がんばれパンチ」のハッシュタグとともに国内外で人気を集めています。
しかし2月19日、パンチくんが大人のサルに掴みかかられ地面を引きずられる動画がXに投稿されると、「かわいそう」「いじめだ」との声とともに急速に拡散。海外のインフルエンサーから「25万ドルで買い取る」との申し出が出るほどの反響を呼びました。園は翌20日に最初の声明を出し、引きずった個体はパンチくんが近づいた子ザルの母親とみられること、群れへの合流過程で起こり得る行動であることなどを説明していました。
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市川市動物園が2度目の声明を発表
それでも動画の拡散は収まらず、国外からも心配の声が相次いだことから、園は3月10日に2度目の声明を日本語と英語で発表しました。「この投稿は、そうした声に対する当園の考えを改めて明らかにするものです」と前置きしたうえで、ニホンザルの群れが「明確な社会階層を持つ専制社会を形成しており、支配的な個体が下位の個体に対して『躾け』をすることがあります。これらの行動は人間の『虐待』とは異なります」と説明しました。1948年以降の日本の霊長類学の研究蓄積に基づき、こうした躾けはニホンザルの群れで自然に起こるもので、パンチくんだけに限られたものではないとしています。
パンチくんの現状については、「1日の大部分を平穏に過ごしています」とし、面倒を見たり一緒に遊んだりする群れのサルも増えつつあると報告。ぬいぐるみから離れて生活する時間が増えていることも明かしました。一方で「順位の高い個体数頭から手を出される場面が増えてきた」ことから、3月8日よりその個体数頭を群れから一時的に離す措置を取ったことを公表し、「当面、この状態で様子を注意深く見守りたい」としています。
園には3名の獣医師チームが配置されており、パンチくんを含む全動物の健康状態を毎日確認しているとのこと。「現時点において、パンチの生存が脅かされるような攻撃を受けた事実はありません」と明言したほか、「『躾け』の様子を漫然と放置し、人々の同情を誘うことで当園の集客や利益に繋げようとする意図はありません」と、一部で上がっていた批判にも正面から反論しました。
多くの人から寄せられている「パンチを群れから離して」という要望に対しては、「その心情は十分理解できるものです」と受け止めつつも、「群れでの生活に慣れてきたパンチを、今、群れから離すことは、生涯群れに戻れず生活し続けなければならないリスクを生み出します」と説明。「飼育員やスタッフ一丸となって、今後もパンチが群れのサルとして健全に暮らしていけるよう飼育を続けてまいります」と結んでいます。
ご一読いただけると幸いです。
パンチが「いじめられている」とされる動画について
Regarding the videos reportedly showing Punch “being bullied”#市川市動植物園#がんばれパンチ pic.twitter.com/l5s80fCuwG— 市川市動植物園(公式) (@ichikawa_zoo) March 10, 2026
記事提供元:YouTubeニュース | ユーチュラ
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