マミー型の「窮屈」を卒業。寝返りし放題の“背中がない”超軽量ギアで、快眠テント泊が叶った
イチオシスト
記事中画像撮影:筆者
寝袋の“寝心地悪い問題”、これで解決できるかも

首元をすっぽり覆えるマミー型シュラフは、暖かい反面寝返りが打ちづらかったり、窮屈に感じることもありますよね。
それをどうにかしたい! という方に提案したいのが「キルト型シュラフ」です。

巷でよく聞くようになってきた、キルト型シュラフ。背中側の中綿(ダウンや化繊)を省いた“掛け布団型”の寝袋です。

気にはなっているものの、背中がガラ空きになっている特殊な構造に「ほんとに使えるんだろうか?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
半分マミー、半分布団。いいとこ取りのメリットを語ります

キルト型シュラフは方法を間違えると本領を発揮できないため使っている人は少ない印象ですが、最近は扱いやすく進化しているモデルもあるんです。
その一方で、メリットがときにデメリットにもなり得る……そんな“クセモノ感”もまた、このギアの魅力。今回は筆者の愛用モデルを例に、そのリアルな使い心地と奥深さをお伝えします!
パルス UL キルト 20/30 EPNEMO(ニーモ)

キルト型シュラフとは

キルト型シュラフは通常のマミー型シュラフと違い、背中が開いていてフードが無いタイプの寝袋。
上から被せて布団のような使い方ができることが大きな特徴です。具体的なメリットとしては……
キルト型シュラフのメリット
・背中側の中綿を省いているため、マミー型より軽くて小さく収納できる
・蒸れにくく、温度調整がしやすい
・圧迫感が少なく、寝返りもしやすい
こういった感じで、スタイルによってはとても理にかなっていて効率的。私は3シーズン用はもうずっとキルト型を愛用しているのですが、そのモデルがこちら!
私の愛用キルト:NEMO「パルス」

私が愛用しているのは、NEMO(ニーモ)のパルス™ 20/30 エンドレスプロミス®(以下パルス)というキルト型のダウンシュラフです。

これに決めた大きな理由は、保温性の高いダウンシュラフでありながら、収納が非常にコンパクトであること。

快適使用温度1℃、下限温度-5℃の3シーズンモデルでありながら、重量は500gと一般的な軽量シュラフよりさらに200gほど軽いんです。
1000フィルパワーの高品質な撥水ダウンを使用

中綿に使われているのは、1000FPの最高品質なダウン。よって、軽量コンパクトでありながら高い保温力があることも、大きな魅力です。
金のナノ粒子で徹底断熱!湿気も抑制

ダウンには「金のナノ粒子が永久に結合」されているという何やらスゴイ仕様で、湿気や濡れた環境でも高い断熱効果を発揮。さらに、撥水加工も施されているので、多少の湿気には動じない点も頼もしいんです。
濡れない=保温力を下げないということなので、私のように肌寒い時期もフィールドで連泊するようなキャンパーには、かなり助かるスペックです。
スタッフサックは2種類付属で気が利いてる

スタッフサックは「保存用」と「持ち運び用」の2種類があり、保存用はキューブ型で保管がしやすい形状です。

持ち運び用は圧縮収納できるようになっているので、別途コンプレッションバッグを購入する必要はないのですが……

じつは、私は付属のコンプレッションバッグを紛失してしまったため、他の収納袋で代用しています(笑)。
パルスが他のキルト型シュラフより優秀な理由
「巻き付け」ではなく「固定」する独特の構造

キルト型シュラフを使用するなら、合わせるマットとして通常はマミー型のエアーマットになりますが、パルスの場合はマットは何でもOK!

というのも、通常キルトシュラフはこのように巻きつける方法で、マットと形が合わないとずれてしまうことで冷気が入りやすいんです。

一方パルスは“縛る”タイプ。ぐるっと巻かずストラップで留めるため、マットの形状を選ばないのがイイ!
私はパンクのリスクが無いことから普段はウレタンマットに合わせていますが、今回は使っている方が多いであろうエアーマットでの取り付け方法をお見せします。

まず、マット本体にコードを巻き付けます。

コードは上下に2箇所。「包む」ではなく「おさえる」なので、マットの形状や厚みに左右されずに使えるんですね。

そのままキルトを被ったらフックの位置を確認し、キルト本体にひっかける。ストラップでテンションを調整できるので、マットにしっかりフィットします。
寝返りしてもずれないし、冷気も入りにくい

こちらが完成図。マットにシュラフが固定されている状態なので、寝返りを打ってもキルトが体に追従。はだけて冷気が入る感覚はほぼありません。

マミー型と大きく違うのはフードと背中のダウンがないことですが、どちらも背面はマットで断熱する前提なので、理屈としてはキルト型の方が軽量で効率的。
UL装備を基本とする私のスタイルには合っていて、これこそが愛用している最大の理由なんです。
他にもこんなメリットが
開放感◎!温度調整もできる

使ってみると、かなり“布団”に近い寝心地。
マミー型みたいに顔まで包まれる圧迫感がなく寝ていてストレスが少ないし、足が暑くなればそのままフットボックスから足をニュッと出せる。
手をサッと外に出せるから、スマホを触ったりヘッドライトを取ったり、水を飲んだりもラクなんです。これはもはや布団です!
足元にもダウンたっぷりで、暖かい

フットボックスにもしっかりとダウンが封入されているため、足元が暖かい。足元に関しては隙間ができないように開口部もジップも何もないため、多少足を開いたり動かしたりしても冷気が入り込むことはほぼありません。
実質マミー型シュラフのつま先部分と同じ安心感です。
連泊してもへたらないから、保温力が落ちない

先日ニュージーランドを訪れハイク旅をしたのですが、30連泊ほどのテント泊の際もパルスを使い続けました。
寒暖差が激しく朝の撤収時には濡れてしまうことも多かったし、連日の雨でじわじわ濡れ続けてしまう環境でもありましたが、それでもパルスのダウンはへたらず保温力は変わらないまま。
普通のダウンシュラフとは全然違う、その撥水力に使っていて改めて驚きました。
とは言えデメリットもある
真冬は厳しい…

フードが無く、顔が寒かったり、大きく寝返りを打つとほんの少し隙間を感じることもあるので、真冬の使用には向いてないでしょう。
例えば、風が強い日のタープ下での使用だったり、-5℃などのあまりにも寒い環境で使うのはやめておいた方が良さそうです。
それなりのマットを併せるとなると、結構高い

背中のダウンがない分低価格ということはなく、むしろお高めの物が多いキルト型シュラフ。パルスも然りで、価格は約79,200円です。
そして、メリットを活かしつつ保温性もしっかり確保するとなると、マットもR値4以上などそれなりのスペックの物が必要に。結果まあまあの出費になってしまうのも、懸念点ではあります。
もちろんその分性能は良く、一度買えば数年は買い替えなくて済む。ここは、軽量化の優先度や使用頻度なども考えて選びたいところです。
もうマミー型には戻れない!

正直、デメリットである真冬さえ上手く対処できれば、使い心地はかなり良いのでマミー型シュラフに戻す理由もなくなってしまいました。
ちょっとクセがあるのかな? と思われがちですが、パルスに関しては使い方さえ知れば初心者の方でも使いやすいおすすめのキルト型シュラフです。
パルス UL キルト 20/30 EPNEMO(ニーモ)

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記事提供元:CAMP HACK
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