キャンプ歴30年越えの私が、BBQコンロではなく「七輪」を使っている5つの理由
イチオシスト
記事中画像提供:デザインスタジオ アトリエばく
ごめんなすって、私が正統派の七輪でございます

グループキャンプで「うち、ツーバーナーもBBQコンロもなくて……」と言うと、大抵の人が驚きます。
えっ、じゃあどうやってご飯作るのかな? そこで登場するのが、江戸時代は元禄の世のご先祖様から使い続けられてきた「七輪」。
手始めに2,000円程度の七輪を使ったら、図らずも大ファンに

最初は高価なBBQコンロに資金が回らず、隣に置いてあった2,000円程の七輪を購入。少ない炭で何を焼いても美味しく仕上がるため、すっかり七輪のファンになりました。
火熾しに手間がかかりますが、遠赤外線をたくさん含む炭火と七輪の相性はバッチリ。導入後キャンプ飯のグレードがかなり上がったので、みなさんのキャンプライフが豊かになれば……という思いで、その魅力をお伝えします!
スタンド付き七輪 丸型BUNDOK

長角七輪 大BUNDOK

理由その1|プリミティブな火熾しが楽しめる

ガスならスイッチ1つでポンと火がついて、扱いが簡単ですよね。その点七輪に使う切炭は直接ライターを近づけても火はつきませんが、チャコールスターターを使えば着火の煩わしさも炎を操る楽しさに。
七輪に新聞紙と着火剤を乗せて点火し、炭を入れたチャコールスターターを重ねると、上昇気流によって10分ほどで炭に火が回ります。
ちなみに、チャコールスターターはたたんで平たくなるものがおすすめ。焚き火台やスモーカー兼用もありますから、ご自分の趣味で選んでみてください。
▼おすすめのチャコールスターターはこちら
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バタバタプープー…ここからが頑張りどころ

炭に火がついたら七輪に炭を移して空気が通るように詰め、下の空気窓を全開にします。手早く扇いで火を大きくします。先はまだ長いので、火熾し人の特権「フライング」して一杯やりながら……。

火の神様のご加護をお願いしつつ、火吹き竹でピンポイントに空気を送ってやります。ここで酔っ払ってしまうと吹くときにクラクラしますから、飲むスピードにはご注意を。

ここまで熾きたら、もう大丈夫。空気窓を開け閉めして、火力を調整します。
理由その2|赤外線効果で美味しい&暖かい!
この赤々とした色をご覧ください

炭火は強力な遠赤外線を発します。カンカンに熾きると、その温度は1,000℃ほどに。この熱で食材の外側を焼き固め、旨みを逃がさないんですね。
灰の部分は約500℃の近赤外線を発しており、食材の中まで火を通します。そして七輪の原料の珪藻土も、加熱されることで赤外線を出します。炭と七輪と、Wで加熱することになるんですね。

ちょっとした湯沸し用にシングルバーナーも持っていきますが、ほぼ9割は七輪で調理を楽しむようになりました。炭火と七輪から発する大量の赤外線のお陰で、手軽に最高の美味しさを味わっています。
【注意】炭は七輪に合ったものを選ぼう
使用している七輪は、木炭を燃料に使う「木炭コンロ」として販売されているものです。練炭は不完全燃焼等を起こす可能性があるので、専用の練炭コンロを使用してください。
珪藻土の断熱性で、火持ちも燃費もGOOD

珪藻土は熱伝導率が低く、さらにこの分厚さで熱を逃しません。驚くほど少ない炭で長時間燃焼し続けるんです。
この特性から、肌寒いときは調理が終わった後に暖房器具として使えるのも恩恵のひとつ。ごく弱火でも、手をかざせば十分ほんわかとした暖かさを感じます。
【注意】燃焼時に一酸化炭素が出ます
暖かいからと言って、覗き込みすぎは禁物! 七輪で炭を燃やすと、他の燃焼器具と同じように一酸化炭素が発生します。テント内や車の中など狭くて閉じた空間では使えません。
一酸化炭素は無味無臭、無色。知らない間に一酸化炭素中毒を起こし、命の危険が生じます。換気には十分注意を払って使用してください。
理由その3|安い肉でも極上の味になる!
「まず焼き鳥」が、ウチの流儀

角形七輪の面目躍如。スーパーの安い串でも、七輪で焼けば肉汁溢れる高級店の味わいに大変身。肉に均一に火を通し、かつ串が焼け落ちにくい構造で、誰でも焼き鳥屋の大将の気分を味わえます。
夏場ならトウモロコシは必須

夏は採れたてのトウモロコシに醤油をぬって、七輪の強力な熱線で焼き上げてかぶりつくと……びっくりするくらいの甘みと汁気が口に広がります。
汗を拭き拭きトウモロコシを転がせば、誰でも夏祭りの屋台のおっちゃんの気分を味わえますよ。
外で豪快に焼くから美味しい!焼きハマグリに秋刀魚

海辺のキャンプ場なら、ぜひ魚介の炭火焼きを楽しんでください。とくに、海のスープがたっぷりの焼きハマグリは絶品です。モウモウと煙を上げながら焼く旬の秋刀魚は、落ちて燃えた脂に燻されて、ほっぺた激落ちの美味しさに。
ちなみに、金属製のコンロ等と比べて燃焼効率が良いためか、余分な脂がよく燃えます。そのおかげで七輪本体も案外ベタベタにならず、後片付けも楽なんですよ。
イワナ、ヤマメ、ニジマス、アユ……最高の焼き上がり

川魚特有の臭みが抜けて、皮もひれも骨までパリパリ。焼き魚の苦手だった子が、無言で1尾平らげました。アラは捨てずに炙って日本酒に投入し、七輪の上に置いてしばし待たれよ。出汁のきいた骨酒が飲めますよ!
極上の火で、たまには極上の素材を楽しむ

和牛フィレ肉の網焼きです。七輪を何回か使って慣れてくると、ガス火ほど簡便ではないにせよ、下の空気窓の開き具合と送風量、炭火と網の距離の取り方で、火力の微調整ができるようになってきました。
繊細な火加減が必要な(そして焼き損じしたくない、ちょっと贅沢な)素材だって大丈夫。
キャンプ飯の〆といえば焼きおにぎり!

七輪で焼くと、カリッカリの香ばしさ、割ればふわっと湯気が上がる極上の焼きおにぎりになります。
ガス火なら点火も消火もすぐですし、火力調整も簡単。比べて七輪は手間がかかる反面、食材を一気に炙る強火力や、立ち消えスレスレの極小とろ火を長時間キープするなどの能力に長けており、そこが七輪の真骨頂と言えますね。
もちろんスイーツだってお手の物

丸形七輪の穴がちょうどりんご1個分だったので思いついたメニューです。りんごの芯をくり抜き、バター、シナモン、赤砂糖を詰めてブランデーを垂らし、ホイルで厚く包んで七輪の中に入れ、りんごの上にも炭火を載せます。
竹串がスッと通ったら焼き上がり。キャラメル状になった詰め物を絡めながら召し上がれ。マシュマロを焼いてビターチョコとクラッカーで挟む、キャンプの定番スモアもどうぞ。
理由その4|テーブルにセットするDIYで“炉端焼き風”もできる!

テーブルに穴を開けてはめ込むことで七輪が低くなり、視界が遮られず安定性もアップ。深紅に輝く炭火の上で、ジュージュー音を立てる焼き鳥をみんなで眺めれば、眼でもご馳走が味わえます。
(こちらは約26年間使用した、初代自作テーブル。風雨で朽ちたので2代目をDIYしました。)
こちらが2代目!七輪組込式テーブル

ホームセンターで売っているすのこに、糸のこで七輪の胴の太さの穴を開けました。そのままではフタが落ちるので、ストッパーとして穴の直径を1cmほど小さく開けた板を裏側に取り付けてあります。
バラすとこうなってます

すのこをテーブルにするための専用テーブルスタンドも、セットで購入。脚が開きすぎないよう、七輪のはまる場所を避けて、横棒2箇所にロープを通してあります。
▼材料
・テーブルスタンドL(413×998×60mm)
・桧すのこ6枚貼り(528×850×38mm)
※販売店:カインズホーム
理由その5|「ちょっと我慢」なところも、むしろイイ

唯一の欠点は、ひたすらかさばること! 土でできていますから超絶重く、濡らすと崩れてくるので雨の日は世話が大変。
色々と我慢も多いのですが、ガス火の手軽さに行きつ戻りつした結果、細かな火加減のコントロールが可能、火の持ちもよく高火力なところに惚れ込んで、主に七輪を傍に置くようになったのです。
ちなみに、七輪の良きパートナーはこちら

①火消し壺
陶器製。使用後の炭を安全に消火します。火のつきやすい消し炭は次回の着火用に。金属製のものもあります。
②チャコールスターター
ステンレス製。新聞紙と着火剤を使い、炭に火を熾す道具。
③火熾し
焚き火を火元にして炭を熾す時にとても便利! 七輪同士で炭を移動するのにも使います。
④火吹き竹
シンプル・イズ・ベスト。かれこれ30年近く使用。竹とノコギリと錐があれば作れますね。
⑤火挟み
焚き火兼用の長さ。火が大きいときに便利。
⑥炭挟み
炭を継ぎ足す時、火床の炭を動かす時など、繊細な作業向き。
かなりおすすめ!炭はこの2種

炭は、おせんべいの缶に入れてキャンプに持参。湿けないし運びやすいんです。この2缶で2泊3日、3〜4人分。七輪は保温性が高く燃費がいいので、これくらいの量で大体足りています。
①LOGOS エコココロゴス ダッチチャコール(成型炭)
ダッチオーブンの上火用に、昨年から使い始めました。形が揃っているので火力の調整が楽チン。ライターですぐ火がつき、着火剤としても使用可能。
②岩手切炭
普段使っている炭はコレ。原料は国産の楢の木です。ややお高いですが、堅木で火持ちが良く、煙も匂いもほとんど出ません。遠赤外線の量が多く、お肉も野菜もパリッパリ・ジューシーな焼き上がりになります。
③着火剤
メチルアルコールが原料のゼリー状着火剤です。チャコールスターターで火熾しするとき、新聞紙に垂らして使用。ゼリー状は継ぎ足しなど扱いには要注意。使い方を誤ると大変危険ですので十分注意しましょう。
エコココロゴス ダッチチャコールLOGO

岩手切炭

着火剤BUNDOK

ラゲッジスペースと相談し、カリッとジュワッとしてみませんか?

大自然を相手に、敢えて不自由を楽しむのがキャンプの醍醐味。それなら、もう少しだけ荷物を寄せて、我らがご先祖様の見事な発明品、七輪をキャンプギアに組み込んでみませんか?
炭火を熾す手間は普通のBBQコンロと同じ。昔懐かしい形と優しい手触りの七輪が、予想外に高い機能性を携えていることにきっと驚くはずです。
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記事提供元:CAMP HACK
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