登山のアクティブインサレーションはどう選べばいい?タイプ別おすすめ30モデル
今、登山の保温着として大注目の「アクティブインサレーション」。行動時にも蒸れない便利な保温着ですが、使用シーンや季節ごとに向き不向きはあります。生地や形状ごとに、特徴を解説し、タイプ別のおすすめモデルを紹介します。
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イチオシスト
アイキャッチ画像撮影:YAMA HACK編集部
アクティブインサレーションの概要・使い方

アクティブインサレーションは、機能的な保温素材を使用した行動保温着の総称です。蒸れがちな登山の行動中にも暑くなりすぎず保温できるのが特徴。行動中の保温着は、長くフリースが定番でしたが、アクティブインサレーションが新しい定番として定着しつつあります。
アクティブインサレーションは行動中の保温着として使おう
アクティブインサレーションは、寒い時季の登山で行動中に着る保温着として使うとメリットを最大限発揮します。その一方、通気性が高く、登山での休憩や宿泊に使う、停滞時用の防寒着としては単体だと保温力に欠けることも。気温や風の強さに応じて、停滞時にはアクティブインサレーションの上からシェルを羽織るか、別途ダウンウェア等の防寒着を用意するとよいでしょう。
登山で使うアクティブインサレーションの選び方
とても便利なアクティブインサレーションは、今、各メーカーから続々と発売中。登山で使う場合の選び方のポイントを紹介します。
選ぶポイント
- 3つの生地構成|保温性と通気性のバランスを考慮
- 素材の特徴|用途に合わせて確認
- ウェアの形状|レイヤリングなども考慮
【選ぶポイント①】3つの生地構成|保温性と通気性のバランスを考慮

アクティブインサレーションの保温素材はダウンのようにバラバラにならないことから、様々な生地の構成が可能です。
アクティブインサレーションの生地構成
- 中綿タイプ…従来のダウンウェアのように表地と裏地で保温素材を挟んだタイプ
- 裏地タイプ…表地に裏地として保温素材を貼り付けているタイプ
- 一枚地タイプ…保温素材を一枚の生地としたタイプ
それぞれの生地構成は、おおむね以下のような特徴があります。
これ以外にも、従来のフリースと組み合わせたハイブリッドタイプや、冷えがちな部位だけに保温素材を配置したものなど様々な構成があるので、よく確認し、使用する季節やシーンに合わせて選ぶようにしましょう。
【選ぶポイント②】素材の特徴|用途に合わせて確認
生地を構成する保温素材や表地・裏地の素材は、それぞれ特徴があります。それらが目的にマッチするか確認することが大切です。
保温素材|保温性プラスアルファの機能に注目
よく使われている代表的な素材の特徴を簡単に紹介します。
オクタ(Octa)

日本の繊維メーカー・帝人フロンティアが開発した、アクティブインサレーションを一般に広めたともいえる代表的な素材(ポリエステル繊維)。8つの溝がある中空繊維構造により、軽量性と保温性を実現。さらに優れた吸水速乾性、高い通気性により、汗を素早く蒸散させ蒸れを軽減します。
素材の特性上、加工しやすく、裏地にもフリースのように一枚地にも構成可能。オクタを使った代表的な生地のひとつに「オクタ®CPCP®」があり、片面は通気性が高いメッシュ状に編み込まれていて、もう片面は起毛地になっています。裏地が必要ないので、軽量で蒸れにくい製品が多く展開されています。
ポーラテックアルファ(Polartec Alpha)

アメリカのPolartec社が米特殊部隊のために開発した中綿素材。体温を蓄積しながら、オーバーヒート前に排出することで適切な保温性を維持します。疎水性(水を吸収しにくい特性)があるため、水・湿気を寄せ付けず、速乾性に優れている繊維素材で、繊維がシート状で安定しているので型崩れしにくく、様々な生地に加工しやすいのが特徴。
ポーラテックアルファをさらに進化させたのが、中綿がむき出しになったポーラテックアルファダイレクト。裏地がないので、軽量で通気性がよくなっています。
プリマロフト(PRIMALOFT)

プリマロフトは米軍の防寒具にも使われている、保温性、撥水性、通気性、収納性、柔軟性、軽量性に優れた素材。羽毛の繊維によく似た構造の超微細マイクロファイバーにより構成されており、寝具にもよく使われます。
プリマロフトシリーズの中で、以下の3つが登山用行動着によく使われます。
- プリマロフトアクティブ…プリマロフトにストレッチ性と通気性をプラス
- プリマロフトゴールド…最も保温性が高い
- プリマロフトゴールドアクティブ…プリマロフトゴールドにストレッチ性と通気性をプラス
エクセロフト(EXELOFT)

エクセロフトはモンベルが独自に開発した高機能中綿。濡れに強く、多くの空気を繊維内に閉じ込めることで、優れた保温性を発揮する繊維素材です。洗濯や長期間の使用による劣化が少なく、高い耐久性も特徴です。
エクセロフトシリーズの中で、行動着に多く使われるのがストレッチエクセロフト。優れた保温性と耐久性に加え、ストレッチ性も備えた中綿素材で、運動性が高いシーンに最適です。
ベントリックス(VENTRIX)

ベントリックスはザ・ノース・フェイスが独自に開発した高機能中綿。繊維に刻まれたスリット穴が運動時は開いて、停滞時は閉じる構造なので、運動時は通気性がよく、停滞時は熱を閉じ込めるのが特徴です。ストップ&ゴーを繰り返すシーンで活躍します。
表地・裏地|防風性の有無などに注目

通気性が高いことがアクティブインサレーションの大きなメリットであることは説明しましたが、保温素材を挟み込む表地・裏地、または、保温素材を張り付ける表地が通気性を妨げるとメリットが少なくなります。蒸れ防止を優先するなら、通気性が高い表地・裏地かどうか確認しておきましょう。
反対に、あえて表地に防風性を備えることで、上からシェルを羽織らなくても風を凌げるようにしているモデルもあります。また、表地の素材によって耐久性や撥水性なども変わってくるので、あわせて確認しましょう。
アクティブインサレーションの表地で代表的な素材が、パーテックス カンタムエアです。
パーテックス カンタムエア

通気性とストレッチ性に優れ、防風や撥水機能も備えるとともに、柔軟で耐久性が高いのが特徴。登山時のウェア内の蒸れを逃し、常に快適な状態を保つ生地です。
【選ぶポイント③】ウェアの形状|レイヤリングなども考慮

ウェアの形状も選ぶポイント。季節やシーンによって選ぶことで、アクティブインサレーションのメリットを最大限に活かすことができます。また、レイヤリングするウェアとの相性も考慮して、フードの必要性も検討するようにしましょう。
ジャケットタイプ|着脱しやすい
現在販売されているモデルで一番多いタイプ。ファスナーやボタン開閉ができることから着脱しやすく汎用性が高いのが特徴で、保温性が高いスタンドカラーと、レイヤリング(重ね着)しやすいノーカラーの2つのタイプがあります。
行動中は暑くなりがちなジャケットも、アクティブインサレーションの風の抜けによりオーバーヒートを軽減しながら、ストップ時には保温でき、防寒対策を強化したい寒い季節におすすめです。
プルオーバータイプ|レイヤリングしやすい
着脱せず1日中着用していられるアクティブインサレーションならではのプルオーバー。シンプルなデザインなのでレイヤリングしやすいのもメリットです。フロントのファスナーやボタンが無い、または、少ないことから、コストダウンしやすく低価格のモデルが多いのも特徴です。
ベストタイプ|持ち運びやすい
ベストタイプは携帯性がよく、肩から腕を動かしやすいうえにレイヤリングしやすいのが特徴。体の中心部のみを保温する程度で済む、比較的穏やかな気候が予想されるシーンにおすすめ。アクティブインサレーションは薄手のフリースに比べ軽量コンパクトに収納できるので、夏の携帯保温着としても最適です。
タイプ別アクティブインサレーションおすすめモデル
3つの生地構成(中綿・裏地・一枚地)タイプ別に、おすすめモデルを紹介します。
中綿タイプのおすすめ19モデル

ストレッチ性が高く動きやすいジャケット
表地・裏地には通気性のある軽量ストレッチナイロンを、中綿には通気性とストレッチ性のあるスリット入りの化繊綿を採用。運動量が多く伸縮する部分にスリットを配置することで、運動時にはスリットが開き熱を排出、停滞時にはスリットが閉じ熱を閉じ込め衣服内の温度を調節します。運動量が多いシーンに最適なジャケットです。
- 通気性とストレッチ性が高い素材を採用
- 左胸内ポケットに本体を収納できるポケッタブル仕様
- 秋~冬の登山やスノースポーツに最適

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寒い季節の運動量が多いシーンに最適
非常に軽量な表地・裏地で、保温性と伸縮性と格別な通気性を持つフルレンジ・インサレーションを40g封入したジャケット。寒い天候下での激しい運動に最適で、動きやすいのが特徴です。
- 通気性と伸縮性を備えた素材を採用
- 腕の後ろ側、両脇、後ろ身頃下部は速乾性と通気性を備えたパネル
- 機能的なフィットでかさばりを抑えたデザイン

関連記事:アクティブな主役級ウェア!メンズ・ナノエア・ライト・ハイブリッドが行動着の概念を変える

200gを切る軽量な行動保温着
汗・水・雪・結露などで濡れた際も厚みを維持する独自素材「ファインポリゴン」を中綿に採用したジャケット。寒い時期には中間着として、暖かい時期には軽量コンパクト性を活かし携行用保温着としてオールシーズン使えます。
- 汗処理性能と適度な通気性で「蒸れにくい」
- 内側右ポケットへのポケッタブル仕様
- ウェア内の効率的な換気が可能なベンチレーションを装備

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保温性と通気性のバランスの良いジャケット
ポーラテック アルファを中綿に使用したアクティブジャケット。薄手で重ね着しやすく、単体でもミドルレイヤーとしても活躍。高強度のアクティビティに適しています。
- 通気性、ストレッチ性、速乾性に優れるポーラテック アルファの中綿
- 蒸れを抑えて、運動強度が高いシーンにも対応
- 薄手で身体にフィット

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中間着としてもアウターとしても活躍
細めのシルエットで体に程よくフィットするデザイン。中綿には伸縮性が高く適度な保温性のストレッチ エクセロフトを採用し、ストップ&ゴーを繰り返す登山に最適です。
- 体に程よくフィットする細めのシルエット
- 保温性とストレッチ性に優れる中綿素材「ストレッチ エクセロフト」
- 行動時に汗や雨などで濡れても、ロフト(かさ高さ)を損なわない

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関連記事:モンベルの動的保温着「U.L.サーマラップ」で考えた、春・夏・秋の保温着の最善

透湿性と保温性を兼ね備えたインサレーション
激しい登山シーンで活躍する透湿性を備えたインサレーション。通気性に優れた表地と、速乾性、耐久性を備え、湿ったときでも暖かさをキープする中綿「プリマロフトゴールドアクティブベント」により、いつでも快適に行動できます。
- 立体構造パターンを採用し、動きやすさも抜群
- 軽量で堅牢、通気性や撥水性に優れる表地「フォーティアス™ エア 20」
- ヘルメット対応のインサレーテッドフード

裏地タイプのおすすめ7モデル

オクタCPCPをライニングしたジャケット
通気性が高い薄手のストレッチタフタの表地に、中綿と裏地を一体化した高機能トリコット生地「オクタCPCP」をライニングしたジャケット。軽量かつ高い保温性で、通気性にも優れ、蒸れにくく快適です。
- 秋から春先まで3シーズン対応
- ダウンやフリースなどをファスナーで繋ぎ合わせることができるユニットシステム
- 放電テープを縫い込んだ帯電防止仕様

オクタライニングしたフーディ
通気性の高いシェルにちょうどいい保温性の「オクタ」をライニングしたフーディ。フードが寒さや冷たい風から頭部を保護し、さらに保温性がアップします。秋から春は中間着として、夏は停滞時のインサレーションとしても使用できます。
- 束ねた髪を出せるフード裏のスリット
- フードを丸めてまとめられるフラップ付き
- バックパックのヒップベルトに干渉しないポケット

通気性が高いアクティブインサレーション
中間着として着用しやすいスタンドカラーのアクティブインサレーションジャケット。高いストレッチ性によるしなやかな着心地、高い保温力・通気性が特徴で、行動し続けるシーンで快適に過ごせます。
- ストレッチナイロンに直接オクタを接着することにより高い快適性を実現
- ストレッチ性に優れ、しなやかな着心地
- フードなしでレイヤリングしやすい

オクタを保温性が必要な箇所のみにマッピング
保温性が必要な部分のみにオクタを配置したマッピング設計により、運動強度の高いアクティビティや発汗量の多いシーンに適したフーディ。バックカントリーでのミッドレイヤーとしてはもちろん、トレッキングやマウンテンランニングでは単体での使用にもおすすめです。
- 保温性が必要な箇所にオクタをマッピング
- 通気性とストレッチ性に優れる
- ヘルメットを被れるように、フィット感重視のフード

防風性と耐水性に優れたアクティブインサレーション
防風性と通気性、ストレッチ性に優れた表地(パーテックスカンタムエア)に、適度な保温性と通気性を備えた「オクタ」の裏地を配置したジャケット。防風性が高いので、これ一枚で風が強くても対応できます。
- アクティブなシーンでもオーバーヒートしにくい
- 肌寒い日の登りや稜線での保温着として通年を通して活躍
- 外側と内側に豊富なポケット

コスパがいいアクティブインサレーション
寒い時期はインナーに、暖かくなればアウターと長いシーズン使えるオクタCPCPを使用したカーディガンです。表地に引き裂き、擦り切れに強いコーデュラファブリックを使っているので日常使いにしても耐久性が高いのが特徴。他の製品に比べコストパフォーマンスが良いこともメリットです。
- 軽量で携帯性もよくロングシーズン使える
- 登山から日常生活まで汎用性が高い
- ハンドウォーマーになる脇ポケット
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一枚地タイプのおすすめ4モデル

保温性と通気性を両立した薄手インサレーション
メッシュ構造で通気性が高く、保温性を兼ね備えたミレー独自起毛素材「スルーウォーム」を使用したインシュレーションウェア。薄手なのでレイヤリング(重ね着)しやすく、様々なシーンに使いやすいモデルです。
- ミレー独自起毛素材「スルーウォーム」を使用
- 袖は防寒対策とずり上がり防止のサムホール仕様
- レイヤリング(重ね着)しやすいアクティブフィット
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オクタCPCPを使用した超軽量クルーセーター
本来、裏地素材として使われているオクタCPCPを一枚地の生地として使用したクルーセーターです。同じ保温性を持つ一般的な薄手フリースと比べ、圧倒的に軽く蒸れも少ないので、オールシーズン活躍するモデルです。
- 軽さと暖かさ、熱抜けの良さが特徴のオクタCPCPを一枚地に
- 一般的な薄手フリースの2分の1程度の軽量感
- 軽量で携帯性がいい

軽量で通気性がいい一枚地インサレーションフーディ
軽量で通気性がいい中綿素材「ポーラテックアルファダイレクト」を、一枚地に仕上げたインサレーションフーディ。保温性を保ちながら、活動中の無駄な熱を放出し、汗や蒸れを発散します。
- 高機能中綿素材「ポーラテックアルファダイレクト」を一枚地に
- 運動時に発生する熱や汗をスムーズに放出
- 保温性を高めるフード付き
アクティブインサレーションのメンテナンスは?

アクティブインサレーションのメンテナンスは、ダウンウェアに比べれば簡単です。ダウンウェアのように専用洗剤などは必要なく、フリースなどと同様、中性洗剤を使用して洗濯機で洗濯可能なものがほとんど。とはいえ、取扱説明書や洗濯タグなどをよく確認して洗濯するようにしましょう。
アクティブインサレーションで登山をもっと快適に!

以上、アクティブインサレーションの選び方やタイプ別おすすめモデルを紹介しました。
とても便利なアクティブインサレーションですが、新しい素材ということもあり、従来のフリースなどに比べると価格がちょっと高めです。しかし登山で使っている人の声を見てみると、従来のウェアを凌ぐ快適性に納得している人が多いようです。
今回紹介したアクティブインサレーションを参考に、もっと快適に登山を楽しんでみませんか?
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