日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが『災 劇場版』をレビュー!
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イチオシスト
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日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが新作映画をレビューする『高橋ヨシキのニュー・シネマ・インフェルノ』。日常に紛れ込んだひとりの男が各地でもたらす災いを描く!* * *
『災 劇場版』評点:★3.5点(5点満点)
©WOWOW
ユニークで印象深いロケーションの数々
『災 劇場版』評点:★3.5点(5点満点)

©WOWOW
ユニークで印象深いロケーションの数々
6話のドラマを再構成して一本の映画にしたということだが、映画にするにあたってある種の叙述トリックが採用されており、そのため映画版が初見だと、少なくとも途中までは物理的に不可能なことが起きているかのように見える。
最終的に、それが時制を入れ替えたことによる意図的な混乱だったことが判明するのだが、そこに「観客の興味を繋ぎ止めること」以上の意味あるいは要請を見出すことは難しい。
ばらばらになった時系列が最終的に収束することが映画に一定のカタルシスをもたらすことは理解できるが、一方で本作はきわめてアンチ・クライマックス的な作品であるため、構造的なカタルシスは「仕掛け」以上のものに見えないのである。
物語の軸となるのは香川照之演じるカメレオンのような男で、職業や見た目を変えて日本の各地に姿を現す彼の周囲で、さまざまな不審死が連続する。
性格も話し方も異なる別人になりきっていながら、毎回異なるテイストの嫌な感じを醸し出しており、一見タイプキャスト的でありながらそれを越える魅力がある。
特筆すべきはユニークで印象深いロケーションの数々で、それが本作独特のルックや雰囲気作りにもたらしたものは大きい。
STORY:家族や進路に悩む女子高生、ある過去を抱えた運送業の男、清掃員と理容師、負債を抱える旅館の支配人、平凡な主婦。6人の日常は、突如として不可解な災いに襲われる。災いの周辺には、あるひとりの男が紛れ込んでいた......
監督・脚本:関友太郎 平瀬謙太朗
出演:香川照之 中村アンほか
上映時間:128分
全国公開中
記事提供元:週プレNEWS
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