YouTubeが「物議を醸す問題」のガイドラインを緩和 ドラマや議論のテーマであれば収益化が可能に

イチオシスト
YouTubeは1月13日(現地時間)、広告に関するガイドラインを更新し、これまで広告収益が制限されやすかった「物議を醸す問題」を扱う動画でも、一定の条件を満たせば全額の広告収益を得られることになりました。
「物議を醸す問題」のガイドラインを緩和
今回の変更については、収益化ポリシー責任者のConor氏が、YouTubeの公式チャンネル「Creator Insider」で説明しています。冒頭、Connor氏は、「広告主が『物議を醸す問題』と定義する論点、具体的には中絶、自傷行為・自殺、家庭内暴力、性的虐待を扱うコンテンツでも、露骨ではない形でドラマ化したり、議論として取り上げたりしている場合は、全額の広告収益を得られるようガイドラインを更新する」と述べました。
背景としては、これまでの運用が制限されすぎていた点を挙げました。Conor氏は「過去には、たとえドラマ化された素材であっても、どの程度『生々しい・詳細な描写か』が広告適性の判断で重要な要素として扱われていなかった」とし、その結果として「こうしたアップロードは通常、黄色の$アイコンが付与され、完全な収益化が難しかった」と言及しました。今回の更新により「ガイドラインはより許容的になり、クリエイターはより多くの広告収益を得られるようになる」としています。
ドラマ化や、軽く触れる程度ならOKに
なぜこのタイミングで見直すのかについては、「ドラマ化されたコンテンツや時事的なトピックを扱うコンテンツで、ガイドラインが収益に影響している」というフィードバックが継続的に寄せられていたことを理由に挙げました。YouTube側で精査した結果、「この領域のガイドラインが過度に厳しくなり、ドラマ化コンテンツのようなアップロードを結果的に非収益化してしまっていた」と認め、広告主側にとって「論点としてはセンシティブであるものの、文脈次第では広告掲載に抵抗がない」ケースがあると説明しています。例としてConor氏は、コンテンツが「フィクションの文脈」で語られていたり、「個人的な経験として短く触れる程度」だったり、「非露骨な形」で言及される場合を挙げました。
一方で、無制限に緩和するわけではない点も強調しています。Conor氏は「非常に詳細で生々しい場面やセグメントを避けること」が前提になると述べ、児童虐待(児童の性的搾取や人身取引を含む)や摂食障害は今回の更新対象に含まれないと説明。これらを詳細に描写する、あるいはドラマ化して深く掘り下げるコンテンツは広告収益の対象外、または制限対象に留まるとしました。
具体的な変更点は
YouTubeヘルプのガイドラインページには、物議を醸す問題の詳細の説明が変更されています。「広告収入を得られる」内容として記載されている文章を変更前後で比べてみると以下のようになります。(変更点は太字)
■変更前(2025年11月時点)
物議を醸す問題の防止に関連するコンテンツ。物議を醸す問題が動画内で短時間言及されているが、刺激が強いわけでも描写的でもないコンテンツ。家庭内暴力、自傷行為、成人の性的虐待、中絶、セクシャル ハラスメントに関連する、露骨でも描写的でもないコンテンツ。
■現在
物議を醸す問題の防止に関連するコンテンツ。物議を醸す問題が短時間言及されているが、刺激が強いわけでも描写的でもないコンテンツ。家庭内暴力、自傷行為、自殺、成人の性的虐待、中絶、セクシャル ハラスメントに関連する、刺激が強いわけではないが描写的である、またはドラマ化されたコンテンツ。
コンテンツの例として挙げられている内容の比較
■変更前(2025年11月時点)
- 物議を醸す問題を主題とした、生々しくなく描写的でもないニュース報道。
- 生々しくない妊娠中絶に関するコンテンツ(個人的な見解、いろいろな意見、医療処置に関するコンテンツなど)。
- 中絶に関する歴史的または法的な事実を扱うコンテンツ。
- 自殺 / 自傷行為、成人の性的虐待、家庭内暴力、セクシャル ハラスメント、安楽死に関連する生々しくなく描写的でもないコンテンツに関する、ジャーナリズムの立場からのトピックのレポート。
- 物議を醸す問題をドラマ化した描写または芸術として表現した描写であるが、過激すぎる描写は含まれていないもの。
- 橋から飛び降りる姿を映した映画であるが、生々しい死体は映っていないもの。
- 摂食障害にまつわる一般的な言及で、きっかけとなったり、模倣されかねない表現を含まないもの。
■現在
- 物議を醸す問題を主題とした、生々しくないニュース報道
- 中絶に関する生々しくないコンテンツ(個人的な見解、いろいろな意見、医療処置に関するコンテンツなど)
- 中絶に関する歴史的または法的な事実を扱うコンテンツ
- 自殺 / 自傷行為、成人の性的虐待、家庭内暴力、セクシャル ハラスメントに関連する生々しくなく描写的でもないコンテンツに関する、ジャーナリズムの立場からのレポート
- 物議を醸す問題をドラマ化または芸術として表現した描写
- 橋から飛び降りる姿を映した映画
- 摂食障害にまつわる一般的な言及で、きっかけとなったり、模倣されたりする可能性のある表現を含まないもの
記事提供元:YouTubeニュース | ユーチュラ
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