「ヤンヤン 夏の想い出」エドワード・ヤン監督の2000年の来日時の秘蔵映像を公開!
イチオシスト
「ヤンヤン 夏の想い出」のエドワード・ヤン監督、ヤンヤン役のジョナサン・チャンが日本初上映となった第13回東京国際映画祭のために来日し、大田役のイッセー尾形とともに登壇した舞台挨拶の模様をとらえた秘蔵映像が初公開となった。
映像は、上映前の舞台挨拶と上映後ティーチインの二部構成。エドワード・ヤン監督は赤のトップス、イッセー尾形はカーキ色のジャケット姿、ジョナサン・チャンはジーパンにシャツをインして蝶ネクタイを締め白いカーディガンを羽織った出で立ちで登壇。ジョナサン・チャンが台湾語で会場の観客への感謝を述べた後、エドワード・ヤン監督が英語で通訳し、会場は温かい拍手に包まれた。イッセー尾形はこれまでの映画出演を振り返りながら「いっぱい芝居をしたいなと思っても編集でブチブチ切られる。繋げて演技をしたいと常々思っていたところでヤンさんの映画にこうして出られて、続けて芝居をさせていただきました」と、ロングテイクを多用するエドワード・ヤン監督の映画に出演が叶ったことへの喜びを語った。
ティーチインにはエドワード・ヤン監督とジョナサン・チャンが登壇し、音楽の使い方、173分という映画の長さ、日本から参加した撮影スタッフについてなど、観客の質問に監督が次々と応えていく。ジョナサン・チャンへの「撮影中の監督はどうだったか?」という質問にはゆっくりと考えたうえで「とても良い人です」と回答。横で微笑みながら聞いていた監督は「たぶん、次の作品(への出演)を狙っているんだろう」と会場の笑いを誘うが、実はジョナサンが俳優を続けていくのではなく監督になりたいと話していたことを打ち明けた。
小学生のヤンヤンは、コンピュータ会社を経営する父NJ、そして母、姉、祖母と共に台北の高級マンションで幸せを絵に描いたような暮らしをしていた。だが母の弟の結婚式を境に、一家の歯車は狂いはじめる。祖母は脳卒中で入院。NJは初恋の人にバッタリ再会して心揺らぎ、母は新興宗教に走る……。そしてNJは、行き詰まった会社の経営を立て直すべく、天才的ゲーム・デザイナー大田と契約するため日本へと旅立つのだが。
2025年12月19日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座、109シネマズプレミアム新宿 他 全国公開中
【STAFF】
監督・脚本:エドワード・ヤン
撮影:ヤン・ウェイハン
編集:チェン・ポーウェン
録音:ドゥー・ドゥーツ
美術・音楽:ペン・カイリー
【出演】
ウー・ニェンツェン
イッセー尾形
エイレン・チン
ケリー・リー
ジョナサン・チャン
2000年/台湾・日本/173分
配給:ポニーキャニオン
©1+2 Seisaku Iinkai
公式サイト⇒https://yi-yi.jp/
記事提供元:キネマ旬報WEB
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