マイナ保険証「メリットなし」が最多 1.1万人調査で見えた“不安と様子見”
イチオシスト
これまで利用できていた健康保険証が原則終了となり、2025年12月2日から「マイナ保険証」へと完全移行に向けた運用(暫定措置あり)が始まった。しかし、まだまだマイナンバーカードやマイナ保険証の登録をしていない人も一定数いる。そこで今回、企業と消費者のニーズをつなぐマーケティングプラットフォームを提供するジー・プラン株式会社は、同社が運営するポイントサイト「Gポイント」の会員1万1,536名を対象に「マイナ保険証の利用実態」に関する調査を実施した。

マイナンバーカードを持っていない人は13.1%

今回の調査結果から、「マイナンバーカード」の所有および「健康保険証としての利用登録」の状況について回答を見てみると、「マイナンバーカードを持ち、保険証利用登録も済んでいる」という人は75.3%と最も多かった。しかし、次いで「マイナンバーカード自体を持っていない」という人が13.1%という結果となり、マイナンバーカードへの移行は十分とは言えない状況だ。「マイナンバーカードは持っているものの保険証登録をしていない」という人も9.8%にのぼった。マイナンバーカードを持っていない人、保険証登録をしていない人のなかには、「手続きが面倒」という理由に加え、「必要性やメリットを感じない」「個人情報漏洩への不安」「国への不信感」などを理由に、あえて登録しない人も多いようだ。また、「2026年3月末までは従来の保険証が使える」というルールを理解し、様子見の姿勢を取っている人もいると考えられる。
マイナ保険証を使ってメリットを感じない人が3,700人を超える

今回の調査結果から、マイナ保険証を使って「便利・良かった」と感じたことについて回答を見てみると、なんと「メリットを感じたことはない」という回答が最も多く、3,705人だった。メリットを感じられないものに対して時間をかけて申請、登録などの手続きをすると考えると、反対や不信感を抱く人が多い背景の一因と考えられる。一方、「カードと保険証がまとまる」といったことにメリットを感じている人が1,837人で、「手続きなしの高額療養費制度が増えた」という回答も914人と多かった。

次いで、マイナ保険証に「反対・不安を感じる点」についても回答を見てみると、「カードの紛失・盗難による悪用リスク」「システム障害やエラーで受診できない可能性への不安」がなんと6,000件近く集まった。
マイナンバーカード、マイナ保険証に不安を感じる人がこれほど多いというのは、多くの人がリスクを慎重に捉えている結果とも言えるため、事実上、移行が進められている現状を踏まえると、国はこうした不安や不信感を解消できる施策を行うべきだと言えるだろう。
出典:【ジー・プラン株式会社】
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記事提供元:スマホライフPLUS
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