消費者は新米シーズンにどんなお米を購入した? 270万人のレシートデータから動向が判明
イチオシスト
日本人の主食、お米。だが、相変わらず価格は高い。そんな中で迎えた新米シーズン、みんなの消費行動はどう変化したのだろうか。
東芝デジタルソリューションズ(川崎市)は、東芝グループの電子レシートサービス「スマートレシート®」を利用する約270万人のレシートデータから得られる購買データを分析・統計化し、生活者の行動変容を可視化。今回は米の消費に焦点を当て、2025年新米シーズンにおける消費行動を明らかにしている。
まず、銘柄米の容量別購買に目をむけると、平均価格の上昇が続く中で2kg商品(前年比+32%)や5kg商品(同+10%)の購買数が増加したのに対し、10kg商品は前年比63%減となり、“大容量”から“小容量”へとシフトする動きが明確となっている。
ただ、商品分類別の購買内訳をみると全体構成に大きな変化はなく、銘柄米の購入は前年とほぼ変わらず7割強。依然として高い水準を維持している。ブレンド米や備蓄米の購入も一定数みられるものの、購入されるお米の主流は相変わらず銘柄米のようだ。
では、価格はどうか。2024年の同時期と比較して、銘柄米・ブレンド米・備蓄米全体での平均購入単価は上昇。最も購入が多かったのは4000円以上5000円未満で、前年より1000円高い水準となっている。
主流派である銘柄米の消費傾向はどうだろう。平均価格は上昇傾向にあるため、10kgの販売重量は大きく減少した。だが、2kg・5kgの商品の購買量増加がそれを補う形となり、銘柄米全体の消費量は増加している。銘柄米の購買変化を世代で比較してみると、50代以上の購入が増加の一方、40代以下は減少傾向となっている。
今回のデータからは、物価上昇が続く中、容量を減らしても銘柄米を選んでいる消費者の苦労がうかがえるが、これは、自ら選んで銘柄米を選んだ層と、備蓄米などが店頭に置かれておらず選択肢制約による購入層の両方が一定程度存在すると考えられるという。いずれにしても、この高価格の状況を早く何とかしてもらいたいものだ。
記事提供元:オーヴォ(OvO)
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