「私以外はみんな連戦で来ていて…」 西郷真央は国別対抗戦の気づきを“秋のオフ”へ
イチオシスト
<ハンファ・ライフプラス・インターナショナルクラウン 最終日◇26日◇ニューコリアCC(韓国)◇6525ヤード・パー72>
いつもより笑顔が多い4日間だった。西郷真央は日の丸を背負っての国別対抗戦に、「すごく楽しんでプレーできました。なかなかこういうフォーマットの大会もないので、いい経験になった」と振り返る。
2021年には3ツアーの対抗戦「Hitachi 3Tours Championship」でJLPGAツアーの勝利に貢献し、MVPを獲得した経験も持つ。通常大会ではコース内で終始、真剣な表情を見せる西郷も、この4日間は笑顔があふれる。「味方がホール内にいっぱいいる。それはすごく心強いし、上位で戦っている選手と仲間になって、チームでプレーできるのはありがたいこと。新鮮だったしよかった」とメンバーにも感謝した。
とりわけ、同じ2001年生まれの“新世紀世代”山下美夢有と息の合ったプレーが印象的だった。フォアボール(それぞれがプレーしていい方のスコアを採用)だったプールステージ(予選)3日目は、開催地・韓国を相手に終盤に追いつき、最終18番で勝ち越し。一緒にラインを読み、声をかけあった。
3位決定戦では再び山下とペアを組み、世界選抜と対決。これはフォアサム(1つのボールを交互に打つ)の難しい形式だったが、4&2と快勝した。「イメージがそんなに悪くなかった」というパー3の攻略を担うべく、偶数ホールのティショットを担当。その3ホールのうち2ホールでバーディを奪い、役割を果たした。
西郷にとっては競技不成立となった「NWウォルマートアーカンソー選手権」以来、5週ぶりの実戦だった。秋のアジアシリーズは休養にあて、コンディションを整えつつ、来年に向けたクラブ調整を行っている。日本開催の米国男子ツアー「ベイカレントクラシック」の練習日には観戦に赴き、松山英樹のバンカーショットにくぎ付けになったという。
「(大会後半の)2日間は調子がよくなったとは思うけれど、自分がシングルマッチに行きたいと思えるほどの状態ではなかった。トレーニングややりたいことも増えた。クラブもまだ調整中なので、しっかり合わせたい」
そして、このようにも口にする。「私以外はみんな連戦でこの大会に来ていて、(疲れがたまっているのに)それで最終日までこられたのは、やっぱりすごい」。山下と竹田はハワイ、中国、韓国の3連戦をこなして今大会を迎え、古江は日本3連戦からの渡韓だった。
2年後の次回大会を心待ちにする。「キャディもサポートチームも、みんなで力を合わせて戦った結果。一致団結してプレーできたのは評価できること。また再来年、出場できる機会があったらリベンジしたい。こういう大会が続いてくれたらいいな」。悔しさと充実感をにじませながら、3週間後の“復帰”に向けて調整を重ねていく。(文・笠井あかり)
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