YouTubeで“顔の無断使用”が検出可能に

YouTubeが、AIで生成・改変された顔の無断使用を見つけて対処できる「類似性検出」の提供を開始しました。現時点ではYouTubeパートナープログラム参加クリエイターを対象に段階的に展開しており、初期導入は約5000人規模で始まり、今後数カ月かけて対象を広げる予定です。
自分の“顔”が勝手に使われていないか検出する機能
この機能はYouTube Studioの左メニュー「コンテンツ検出」に追加された「類似性」タブから利用します。利用規約への同意後に画面表示のQRコードをスマートフォンで読み取り、政府機関発行の身分証と自撮り動画を提出して本人確認を行います。審査が完了するとツールへのアクセスが可能になり、検出候補の一覧が表示されます。各候補では、該当箇所のプレビューに加えて、動画タイトル、アップロード元チャンネル、アップロード日時、再生回数、登録者数などを確認でき、重要度が高いと推定された項目には優先度表示が付きます。
クリエイターは検出候補ごとに、プライバシーガイドラインに基づく削除リクエスト、著作権の申し立て、またはアーカイブ(不処理)を選択できます。機能としては、既存のContent IDと同じ仕組みですが、検出対象は、個人の顔となります。検出対象の一覧に自分の実写クリップや短い抜粋が現れる場合もあり、その扱いはプライバシーではなく著作権の手続きが案内されるとのこと。判断にあたっては、パロディや風刺に該当するか、AI生成である旨の開示があるかといった要素も考慮されるそうです。
利用要件は18歳以上で、チャンネルのオーナーまたは管理者権限のユーザーが設定をおこなう必要があります。提供された顔データは類似性検出のみに利用され、最後のYouTube最終ログインから最長3年間保存され、同意の撤回やアカウント削除に応じて消去されます。
記事提供元:YouTubeニュース | ユーチュラ
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