ジャック・ニクラスが危惧 PGAツアー改革での“二極化”を不安視
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イチオシスト
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イチオシ編集部 旬ニュース担当
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ジャック・ニクラス(米国)が先週、フロリダ州ジャクソンビルで開催された「コンステレーション・フューリク&フレンズ」に登場した。米ゴルフチャンネルなどのインタビューに応えたニクラウスは、今季から始まっているPGAツアーの改革を不安視する胸中を明かした。
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PGAツアーは「トップ選手が年間少なくとも20試合を戦う」として、賞金総額2000万ドル(約29億円)が10大会、PGAツアーのフラッグシップ大会「ザ・プレーヤーズ選手権」は2500万ドル(約36億5000万円)。ニクラウスは「この改革がツアーを2つに分けてしまうのでは…。ジェイ(モナハン会長)にうまく行く方法を考えるようにと伝えた」と話した。
増額された高額賞金大会にはトップ選手が集まり、選手にもファンにも人気大会となる。しかし、ニクラスの最大の不安は、そうでない大会にはトッププレーヤーたちが出場しなくなるのではという問題。その結果、PGAツアーが“二極化”していくと心配しているという。
ニクラスは2014年に松山英樹がPGAツアー初優勝を挙げた「ザ・メモリアル・トーナメント」を地元オハイオ州コロンバスで開催している。同大会は高額賞金の大会となったため、これまで以上にトップ選手が出場すると見られる。
一方、フロリダ州にも自宅を構えるニクラスはウエストパームビーチのPGAナショナルで開催される「ザ・ホンダ・クラシック」にも大きく関わっている。同大会は地元の『ニクラス・チルドレンズヘルスケア基金』が最大のチャリティー先となっている。
西海岸シリーズの最終戦でタイガー・ウッズ(米国)がホストを務める「ジェネシス招待」(米カリフォルニア州)と、フロリダスイングの第1戦「アーノルド・パーマー招待」に挟まれているホンダ・クラシックは昨今、多くのトップ選手が出場を見送る大会となっている。「その上、来年からジェネシス招待もパーマー招待も高額賞金になり、その翌週はプレーヤーズ選手権となると、ホンダ・クラシックの出場を見送る選手がさらに増える…」ということも危惧している。ちなみに、来季のホンダ・クラシックの賞金総額は840万ドル(約12億円)。高額賞金大会の半分以下だ。
「そのような試合はホンダ・クラシックだけではない。バルスバー選手権もWGC-デル・テクノロジーズ・マッチプレーの前週で、トップ選手不在となるのではと心配している。とはいえ、ホンダ・クラシックの会場に入れば多くのファンがトーナメントを楽しんでいる。トップ選手が不在でもさらに盛り上げて行くことを考えたい」と82歳は思慮を巡らせている。
メジャー18勝、PGAツアー通算73勝と輝かしい成績を残すニクラスだが、ツアー生涯獲得賞金は約573万ドル(約8億3800万円)。歴代で300位以下だ。「今の選手たちは信じられない金額の賞金をプレーしている。しかし、ほかのプロスポーツを見てもみな同じように発展している」と話した。(文・武川玲子=米国在住)
<ゴルフ情報ALBA Net>
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PGAツアーは「トップ選手が年間少なくとも20試合を戦う」として、賞金総額2000万ドル(約29億円)が10大会、PGAツアーのフラッグシップ大会「ザ・プレーヤーズ選手権」は2500万ドル(約36億5000万円)。ニクラウスは「この改革がツアーを2つに分けてしまうのでは…。ジェイ(モナハン会長)にうまく行く方法を考えるようにと伝えた」と話した。
増額された高額賞金大会にはトップ選手が集まり、選手にもファンにも人気大会となる。しかし、ニクラスの最大の不安は、そうでない大会にはトッププレーヤーたちが出場しなくなるのではという問題。その結果、PGAツアーが“二極化”していくと心配しているという。
ニクラスは2014年に松山英樹がPGAツアー初優勝を挙げた「ザ・メモリアル・トーナメント」を地元オハイオ州コロンバスで開催している。同大会は高額賞金の大会となったため、これまで以上にトップ選手が出場すると見られる。
一方、フロリダ州にも自宅を構えるニクラスはウエストパームビーチのPGAナショナルで開催される「ザ・ホンダ・クラシック」にも大きく関わっている。同大会は地元の『ニクラス・チルドレンズヘルスケア基金』が最大のチャリティー先となっている。
西海岸シリーズの最終戦でタイガー・ウッズ(米国)がホストを務める「ジェネシス招待」(米カリフォルニア州)と、フロリダスイングの第1戦「アーノルド・パーマー招待」に挟まれているホンダ・クラシックは昨今、多くのトップ選手が出場を見送る大会となっている。「その上、来年からジェネシス招待もパーマー招待も高額賞金になり、その翌週はプレーヤーズ選手権となると、ホンダ・クラシックの出場を見送る選手がさらに増える…」ということも危惧している。ちなみに、来季のホンダ・クラシックの賞金総額は840万ドル(約12億円)。高額賞金大会の半分以下だ。
「そのような試合はホンダ・クラシックだけではない。バルスバー選手権もWGC-デル・テクノロジーズ・マッチプレーの前週で、トップ選手不在となるのではと心配している。とはいえ、ホンダ・クラシックの会場に入れば多くのファンがトーナメントを楽しんでいる。トップ選手が不在でもさらに盛り上げて行くことを考えたい」と82歳は思慮を巡らせている。
メジャー18勝、PGAツアー通算73勝と輝かしい成績を残すニクラスだが、ツアー生涯獲得賞金は約573万ドル(約8億3800万円)。歴代で300位以下だ。「今の選手たちは信じられない金額の賞金をプレーしている。しかし、ほかのプロスポーツを見てもみな同じように発展している」と話した。(文・武川玲子=米国在住)
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記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
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