ジョン・カーペンターの初長編であるカルトSF「ダーク・スター」がリバイバル
ジョン・カーペンターが長編デビュー作として、宇宙探査船ダーク・スター号の乗組員たちの不条理な運命を描いた「ダーク・スター」(1974)が、アメリカ劇場公開から50周年に合わせ、12月12日(金)よりシネマート新宿などで公開される。3種のビジュアルが到着した。
人類が宇宙に進出し、植民地惑星の拡大を始めた未来の世界。〈ダーク・スター号〉は開拓ルートを確保するため“不安定な惑星を破壊する”という任務を負っている。だが実際は、20年前の出発以来ほぼ放置され、宇宙を漂っていた。
乗組員たちは理想を忘れ、機械の故障と慢性的な退屈の中で“何のために働いているのか”すら分からなくなっていく。そして、ある事故をきっかけに爆破されるはずだった20号爆弾が、“自分とは何か”、“本当に爆破すべきなのか”と考え始める。思索の果てに導き出された結論とは──?
低予算でスターもいないが、脳だけが生きている船長、ビーチボールのようなエイリアン、思考する爆弾などアイディア満載でカルト的な人気を誇る本作。「2001年宇宙の旅」へのアンサー映画と評され、脚本・プロダクションデザイン・編集・出演を担ったダン・オバノンはここでの仕事がのちに手掛ける「エイリアン」の源泉になったと述べている。倦怠と思索のスペース・オデッセイに注目だ。
「ダーク・スター」
監督・製作・音楽:ジョン・カーペンター
製作総指揮:ジャック・H・ハリス
脚本:ジョン・カーペンター、ダン・オバノン
撮影:ダグラス・ナップ
プロダクションデザイン・編集:ダン・オバノン
出演:ブライアン・ナレル、ドレ・パヒッチ、キャル・クニホルム、ダン・オバノン、ジョー・サンダース、マイルス・ワトキンス
1974年/アメリカ/83分
提供:JAIHO 配給:グッチーズ・フリースクール
記事提供元:キネマ旬報WEB
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