今年の日本シニアOPは相模原GCで開催 ラフの長さは昨年の約2分の1でも気が抜けないワケ「幅が20ヤードもない」
<日本シニアオープン 事前情報◇17日◇相模原ゴルフクラブ(神奈川県)◇6997ヤード・パー72>
今年のシニアゴルファー日本一決定戦は、相模原ゴルフクラブ 東コースで開催される。同コースは「日本オープン」や「日本女子オープン」などの舞台にもなってきた名門で、今大会は6997ヤード・パー72の設定となっている。2010年、2014年覇者の倉本昌弘、今季2勝で現在賞金ランキング1位の宮本勝昌にコースセッティングについて聞いてみた。
まずは、ラフの長さについて。昨年大会(千葉CC・川間コース)は、150ミリ以上のセッティングだったが、今年は80ミリと短くなった。しかし、芝の密度が高く、ラフに入れると思うようにクラブが振り抜けないため、グリーンを狙いにくい。
さらに「狭い。幅が20ヤードもないからね」(倉本)と松林でセパレートされたコースはフェアウェイを外すとスコアが崩れる原因に…。ティショットの精度が試される。宮本も「フェアウェイキープ率を高くしていかないと、なかなかアンダーパーには持っていけない」と警戒していた。
フェアウェイは、芝の刈り方がクロスされており、順目と逆目が混じっている部分もある。「クロスにしているから、逆目のところが打ちにくい」(倉本)と話し、フェアウェイをキープしたとしても、スピンコントロールがしにくくなり、パーオンが難しくなるケースもある。
そしてグリーンは「きのう(火曜日)はもう少し緩めというか、スピードは出ていましたけど、きょうはもうボールマークの大きさも小さくなっていたし、硬くなってた。ラフからのショットはグリーンが止まる気配がなくなっていたので、難易度が上がったと感じました」(宮本)とも。今回のコンパクションは10.5~11フィートではあるが、練習ラウンドをしている選手を見ていると、宮本が話すようにボールがグリーンを跳ねて、よく転がる印象を受けた。
また、距離も昨年の6811ヤードから今回は6997ヤードと長くなっている。「340ヤードのホールがいくつかあるけど、600ヤード以上とか、460ヤード(パー4)とかがいくつかあるので、実際には長いイメージ」(倉本)というように、3番パー5は660ヤードと617ヤードの使い分け、9番パー4の465ヤード、12番パー4の458ヤード、14番パー3は206ヤードと186ヤードの使い分けなど、ところどころ長いホールがあり、パーセーブが求められる。
レギュラーツアー時代から変わらぬ活躍をシニアツアーでも見せる倉本に優勝スコアの予想を聞いてみると、「雨が降るからどうなるかわからないけど、雨が降ってグリーンに止まれば(トータル)15アンダーぐらいじゃないかな」と回答。予報によると初日は曇り、2、3日目は雨、最終日は晴れ。天候も勝負の行方を左右しそうだ。シニアメジャー初開催の舞台で、今年はどのようなドラマが生まれるのか。50歳以上の男子ゴルファーの熱戦に期待だ。(文・高木彩音)
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