ドライバーにアイアン、さらにはシャフトも 鍋谷太一が語る“ヨネックス愛”とクラブ契約した理由
<ロピア フジサンケイクラシック 事前情報◇3日◇富士桜カントリー倶楽部(山梨県)◇7424ヤード・パー70>
男子プロで唯一、今年からヨネックスと契約を結ぶ鍋谷太一。現在は同社のドライバーとアイアンをバッグに入れている。
大阪学芸高校1年時にQTに挑戦し、同年9月には16歳でプロ宣言。その後は苦しい時期も経験したが、21年の国内下部ツアーで賞金ランキング4位に入り、その資格で22年のレギュラー前半戦の出場権を獲得、そして初シードを手にした。23年11月「カシオワールドオープン」で悲願の初優勝を挙げた。
その初優勝の時にも、手にしていたアイアンはヨネックスの『EZONE CB301 フォージド』だった。現在も同モデルを使用しており、「本当にシンプルでいい顔をしている」と語る。このアイアンは男子ツアーでも人気があり、先週「Sansan KBCオーガスタ」で初優勝を挙げた小斉平優和も使用している。
鍋谷はあまりクラブを替えるタイプではない。かつて約5年間、同じアイアンを使い続けていたが、ヨネックスのアイアンに出会い、これが替えるきっかけになった。「打感のよさ、抜けのよさ」が、特に気に入っているという。
後継モデルの『EZONE CB302 グラファイトハイブリッド鍛造アイアン』は10月に発売予定で、鍋谷も現在テスト中。前作の良さを受け継ぎつつ、「スピン性能が上がっている」という。まだ実戦投入には至っていないが、「溝の感覚がつかめればスイッチすると思う」と好感触を持っている。
ドライバーは『EZONE GT MAX』を使用。シャフトも『KAIZA-MH 6X』が挿してあり、“オールヨネックス”の一本に仕上がっている。捕まりの良いモデルで、もともと捕まり顔が好みということもあってマッチした。フェーダーの鍋谷にとって「ドローが打ちやすい」という点も魅力。シャフトについては「先端がしっかりしていてスピン量も抑えられる。スイング中のブレに強い」と信頼を寄せている。
クラブの良さを存分に語ってくれた鍋谷からは“ヨネックス愛”が伝わってくる。現在、男子ツアーでは契約フリーで様々なクラブを使用する選手も多い中、なぜクラブ契約にこだわったのか。
それは、「チームとして戦いたい」から。契約フリーの時に初優勝を挙げたが、「チームで一緒に優勝を目指したい」と、ヨネックスへの想いがさらに強くなった。クラブサポートの手厚さはもちろん、チームで戦う「充実感」がこれまでにない心地よさになっている。
初優勝から2年が経ち、今季はまだトップ10入りがない。「自分のやるべきことを見失わず、ひとつひとつ取り組んでいく」。今年からチームヨネックスとして戦う鍋谷は、2勝目に向けて地道に前進している。(文・齊藤啓介)
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