漫画家・小田原ドラゴンが語る「堀田エボリューション第1巻発売」【連載第19回】
小田原ドラゴン(おだわら・どらごん) 1970年、兵庫県生まれ。『僕はスノーボードに行きたいのか?』でヤンマガ月間新人漫画賞奨励賞を受賞。『コギャル寿司』で第47回文藝春秋漫画賞受賞。代表作に『おやすみなさい。』、『チェリーナイツ』、『3本足のちょんぴー』、『今夜は車内でおやすみなさい。』など。週刊SPA!で漫画『今日も嫁が見つからない。』連載中
2024年9月、集英社「週プレNEWS」でスタートした小田原ドラゴン渾身の新作漫画『堀田エボリューション』。フィクション作品としては実に9年ぶりの新作となります。では、この奇才・小田原ドラゴンは、どのような道のりを経て『堀田エボリューション』にたどり着いたのか――。その裏側をじっくり語っていきます。
連載第19回は『堀田エボリューション』のコミック1巻について。
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2024年9月から、集英社の「週プレNEWS」で新作漫画『堀田エボリューション』を連載しています。更新は月2回。フィクション漫画としては、なんと9年ぶりの新作。自分でも「そんなに空いてたの!?」と驚いてます。
そして10月17日には、第1巻がデジタル限定で発売予定。現在、予約特典もいろいろ企画中なので、僕の公式Xアカウントか、『堀田エボリューション』の公式Xをちょこちょこ覗いてみてください。
全2巻で完結『ホスト一番星』(集英社)
ちなみに、集英社から出すコミックスとしてはこれが3作目。『ホスト一番星』『桜田ファミリア』に続く作品です。当時は同時連載を何本も抱えていて、正直あまり記憶が残ってないんですよね(笑)。
でも『ホスト一番星』には、ちょっとした思い出があります。よく仕事関係の人に連れられて、中野のキャバクラに行ってたんですよ。そこでAさんっていう20代前半の女性をよく指名してました。黒服さんから「本当にこの子でいいんですか?」って確認されるくらい、かなりインパクトのある見た目の方で(笑)。僕が指名していた理由は、彼女が『ホスト一番星』の読者だったから(笑)。しかも「私も描いてみたい」と言い出して、実際に作中の背景に彼女の絵がひっそり紛れ込んでます。気になる方は探してみてください。
単行本は1巻で完結『桜田ファミリア』(集英社)
『桜田ファミリア』の方は、もっとヤバい。締切当日に担当から「原稿どうですか?」って電話が来て、実はまだ白紙(笑)。そこから8時間で1話を仕上げました。あの頃は本当に綱渡りみたいな日々で、あまり思い出したくない作品でもあります。
でも今回の『堀田エボリューション』は、まったく違います。月2回のペースで無理なく描けてるし、登場人物も物語もずっと僕の頭の中で育ててきたものなので、自分でも「これは納得できる!」と思える内容とクオリティになっています。だからこそ、多くの人に読んでもらいたい作品ですね。
《つづく》
小田原ドラゴン『堀田エボリューション』(集英社)は毎月第2/第4土曜日に更新。現在、全話無料配信中
記事提供元:週プレNEWS
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