西武バスで19歳バス運転士2人がデビュー 埼玉県内最年少の路線バス運転士が誕生
西武バス(埼玉県所沢市)で、19歳の路線バス運転士2人がデビューすることになった。2022年の道路交通法改正で、バスの運転に必要な大型二種免許の取得条件が緩和されたことを受け、同社は、高校卒運転士の採用・養成に積極的に取り組んできた。そしてこのほど、2024年に高校を卒業して入社した2人が、それぞれの所属営業所管内の路線バスの運転士として、サポート役運転士の同乗を伴わない単独乗務のデビューを迎える。同社調べでは、19歳の路線バス運転士が誕生するのは、埼玉県内のバス事業者で初めての事例という。
西武バスグループは近年、自社研修所での研修制度の拡充、運転士募集CMの放映など、運転士確保に向けたさまざまな施策を強化し、積極的な採用活動を推進。運転士養成制度の中で、一定の条件を満たせば、大型二種免許の取得費用を会社で全額負担しているという。
このほど単独乗務デビューするのは、新座営業所(埼玉県新座市)の運転士・蓮見正和さんと、練馬営業所(東京都練馬区)の運転士・伊井リオさん。2人は、2024年3月に高校を卒業し、4月に運転士として入社。2022年に大型二種免許の取得条件が、「年齢が21歳以上かつ普通免許取得後3年以上」から、「『受験資格特例教習』を受講のうえ、19歳以上で普通免許取得後1年以上の経験がある」に緩和された。しかし、年齢や経験の関係から入社してすぐに運転士として勤務することができないため、事務職として営業所の運行管理業務に従事し、運行管理補助者として路線バス運行を支える側の立場で経験を積んできた。
事務職として従事する中、「受験資格特例教習」を受講し、大型二種免許を取得。社内の研修所での訓練を経て、2025年7月に所属営業所で、指導運転士同乗のもと営業運行をスタートした。現在、今夏から秋の単独乗務デビューに向け、運転技術、接客技術を磨き、安全・安心のバス運行の提供に向けて努力を重ねている。現在は一部の路線のみを担当しているが、今後技術を磨き、所属営業所管轄のさまざまな路線を担当する予定という。
記事提供元:オーヴォ(OvO)
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