仕事にやる気が出ない、大好きだったはずのゴルフが面倒に……それ、うつ病じゃなくて男性更年期かも!
男性ホルモンの「テストステロン」が減ることで、体や心に不調をきたす男性更年期症状。誰にでも起こりうると話すのは、男性更年期治療に積極的に取り組んでいる平澤精一先生だ。ゴルフをおっくうに感じてやめてしまったり、人と会う気力が薄れることもあるというが、そうした症状が出た際に気をつけたいのが、うつ病との誤診だという。
「初期症状はうつ病と症状が似ています。うつ病と診断されると抗うつ剤で治療しますが、抗うつ剤の中にはテストステロン値を下げる作用があるものも。そのため、男性更年期障害だった場合、症状が悪化します。更年期障害の疑いがある場合は、誤診を防ぐためにも泌尿器科や男性更年期外来を受診して、テストステロン値を測りましょう」
更年期障害に陥るとゴルフにも悪影響を及ぼす。では具体的にどんな弊害が出るのだろうか。
■誤記や誤球が増える
更年期の症状の一つが、記憶障害だ。テストステロン値が低い人ほど、認知症になりやすいという研究結果も上がっている。逆を返せば、更年期予防は認知症予防に直結する。
■ゴルフ仲間に嫌われる
前の組のプレーが遅い、同伴者がミスばかりする、キャディがラインを読み間違えたなど、ささいなことにイライラしやすくなる。そんなあなたに、仲間も辟易?
■ゴルフ場で突然死!?
内臓脂肪の増加により血管が硬化。動脈硬化が進めば、心筋梗塞などの突然死もあり得る。動脈硬化が進むと陰茎に血液が流れにくくなるため、朝勃ちも減る。
■毎ラウンド体調不良
ほてり、のぼせ、耳鳴り、頭痛、だるさ、腰や肩の痛み……。更年期の不調は多岐にわたり、なんとなく体調が悪い不定愁訴が止まらない。常に絶不調でゴルフすることに……。
■飛距離が落ちてスイングが軸ブレする
遊離テストステロンが減ると筋肉は落ち、骨はスカスカに。結果、パワーがなくなり飛距離が落ち、ショートゲームだって不安定になる。ちょっとつまずいただけで、骨折する恐れも。
■ゴルフが嫌いになる
すべてにやる気がなくなり、趣味を放り出す人も多い。「あんなに好きだったゴルフをパタリとやめちゃった」というゴル友は、男性更年期だったのかもしれない。
■ゴルフウェアがキツくなる
筋肉は代謝量が多いため、落ちれば消費エネルギーが減少。また、テストステロンが減るとエネルギーを燃焼しにくい体質になる。そのため、内臓脂肪がたまり太っていく。
■女子プロのミニスカにときめかない
性欲減退は、男性更年期の特徴的な症状。「ムラムラから解放された」とスッキリしている場合じゃない。このままじゃウキウキもワクワクも、人生からなくなっていく……。
大好きだったはずのゴルフがおっくうになったり、スコアや人間関係にも影響が出てしまっては、人生の楽しみが減ってしまう。似た症状を経験している人は、病院に受診するなど、早めの対策が重要だ。
【解説】
平澤精一
ひらさわ・せいいち/マイシティクリニック総院長。日本メンズヘルス医学会所属。日本医科大学を卒業後、同付属病院勤務などを経て1992年マイシティクリニックを開業。男性更年期治療や高齢者の健康維持に積極的に取り組んでいる。『50歳をすぎて「最近、気力・体力が落ちた」と思ったら読む本』(フォレスト出版)など著書多数。
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