「なんでこうなった…」同じメーカーPCなのに“使い勝手が全然違う”違和感の正体
「どこのメーカーとは言わないが同じメーカーのパソコン。もうね、ヒューレットさんが墓からよみがえって、パッカードさんが助走をつけて殴るレベル」

投稿主・イチロヲ(@ichirowo)さんのこの投稿には、冗談めかした言葉の裏に、長年同じPCメーカーを使い続けてきたユーザーの深いため息がにじんでいる。信頼していたメーカーなのに、使ってみるとあまりにも使い勝手が悪い。そんな体験に心当たりのある人も多いのではないか。
一度気に入ったメーカーを選ぶと、人は「次もここで間違いないだろう」と思い込む。しかし製品開発の現場では、設計・方針・仕様は日々変化している。名前が同じでも、製品としての中身はすでに“別物”になっている場合がある。過去の実績や好印象だけで選ぶのは、今や危うい判断なのだ。
表面的には似ていても、設計思想はまるで別物
多くのユーザーが困惑するポイントの一つに、同じメーカーでありながら機種ごとに異なるキーボードのレイアウトがある。特に「電源ボタンとDeleteキーの位置がごちゃごちゃ」という問題は深刻だ。従来機種ではDeleteキーの上にあった電源ボタンが、別のモデルでは右上に単独で配置されていたり、逆にDeleteキーが電源ボタンの真下にあったりする。
これにより、文字の消去をしようとしてうっかりスリープにしてしまったり、強制終了をしたつもりが何の反応もなかったりと、業務中に無駄な混乱を招く。しかも、そうした配置の違いについて明記されていない場合も多く、購入してから初めて気づくというユーザーも多い。
このように「同じメーカーのPCを使い続ければ操作に慣れていて安心」という前提が、現代ではまったく通用しなくなっている。BIOS画面への入り方が機種によって違ったり、タッチパッドの設定が隠れていたりと、操作感が統一されていない点も混乱の原因だ。
さらには、物理的な設計だけでなく、ソフトウェア面でも癖が強い。初期状態でプリインストールされているアプリが勝手にネットワーク通信を行う、バッテリー節約モードが強制オンになってCPU性能が抑えられているなど、“使う前から足を引っ張る設計”という仕様も珍しくない。外見は似ていても、実際の操作感や挙動は「まるで別物」と言わざるを得ない。
自衛のために“メーカー神話”を疑う視点を

このような事態を防ぐためには、第一に「ブランドに対する思い込み」を捨てることが重要である。以前そのメーカーで満足したからといって、今回も同じように快適とは限らない。むしろ「同じだからこそ油断して比較しなくなる」点が落とし穴になる。
購入前には、最新モデルのレビューをくまなく読み、特に「不満点」や「設定項目の深さ」「パーツ構成の違い」に注目すべきである。PCの操作性というのは、CPUやメモリの性能値よりも、「Deleteキーの場所」「ファンの音」「タッチパッドの挙動」など、身体に直結する仕様で左右される。
また、実際に購入する前に展示機を触れる店舗があるなら、実機を触って操作感を確認すべきだ。ネットでスペックだけを見て判断してしまうと、「まさかそんなところが変わっているとは……」という事態になりやすい。
イチロヲさんのように、「もう同じメーカーは信じない」と割り切る姿勢は、現代のPC選びにおいて非常に健全だ。信じるべきはブランドではなく、いま目の前にある製品そのものの設計と、使用者の声である。
どこのメーカーとは言わないが同じメーカーのパソコン。
— イチロヲ📛 (@ichirowo) August 2, 2025
もうね、ヒューレットさんが墓から蘇って、パッカードさんが助走をつけて殴るレベル pic.twitter.com/yL3pUw5qL7
※サムネイル画像(Image:「イチロヲ(@ichirowo)」さん提供)
記事提供元:スマホライフPLUS
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