四半世紀ぶりに復活! HONDAプレリュードが大人ゴルファーに“刺さる”理由
HONDAのプレリュードといえば、昭和世代のおじさんゴルファーにとって若い頃の憧れのクルマのひとつ。プレリュードで彼女を迎えに行って、湾岸をドライブ……そんな青春を夢見た方も多いのではなかろうか。
そんなプレリュードが、2001年以来、24年ぶりに復活を果たすと聞けば、黙ってはいられない。さっそくそのデザイン&コンセプト発表会に出向き、生まれ変わった姿を目とカメラに焼き付けてきたのでご紹介しよう。
2ドアハッチバックのクーペスタイルで復活したその姿は優美そのもの。少年時代の憧れの人が年を重ねてさらに魅力的になって再び眼前に現れたような、そんな静かな衝撃が走る。
動力がなくとも数百キロを滑空可能なグライダーにインスパイアされたというその車体は、あたかも自然界にこの形のまま存在していましたといわんばかりのナチュラルな曲線美と、プロダクトデザインの粋を極めた人工美が矛盾なく共存している。
また、HONDAならではのレースのDNAをしっかりとその身に刻んだワイド&ローなスポーティなフォルムにも注目したい。存在感のある19インチのホイールが、走りに対するただならぬこだわりをエンジンをかけずとも主張している。
ただ、「走り命です」という人向けのクルマというわけではなく、コンセプトは「どこまでも行きたくなる気持ちよさ×非日常のときめき」だ。助手席に特別な人を乗せて、ふたりきりの時間を楽しむような、そんなクルマになっている。
その差別化は動力にも現れていて、新しいプレリュードはガソリン車ではなくハイブリッド車。“次世代の電動ハイブリッドスペシャリティスポーツ”を標榜するその設計は、スポーツカーとして走りの魅力を存分に味わえると同時に、ガソリン車を凌駕する航続性能を約束する……そうだ(このあたりは、ぜひいずれ試乗で確かめたいところだ)。
■キャディバッグ2本積載可能。特別な人との「二人ゴルフ」に最高
さて、気になるゴルファー向けの機能だが、まず後席シートを倒せば大型のキャディバッグ2本が楽々積めることをご報告しておこう。夫婦で、あるいは恋人と(この際恋人未満でもいいが)休日にゴルフ場へ向かう。その風景を特別な時間に変えてくれる予感がムンムンしてくる。
専用設計の大きくて太い存在感あふれるステアリングを握れば、このクルマで晩秋の日光宇都宮道路あたりを駆け抜けたら気持ちいいだろうなあ……そんな妄想が自然と湧いてくる。ワイド&ローなプロポーションは横風にも強いというから、強風の東京湾アクアラインで他車が風の影響を受ける脇を颯爽と駆け抜けるイメージも湧く。
後席居住性にもしっかりと配慮されているとは言うものの、どこからどう見てもファミリーカーという風情はない。しかし、それはむしろ“美点”だ。どんなプロダクトも四方八方に配慮しないとリリースされない世の風潮にあって、思いきり振り切ったコンセプトになっていることに、まずは拍手を送りたくなる。
子どもたちが後部座席に乗せなくても“自走”できるまで成長すれば、それは大人にとっては人生の第二ステージがはじまるタイミング。人生の新たな楽章の前奏曲=プレリュードとしてまさにふさわしいクルマではないだろうか。生まれ変わったプレリュードに向かって夢中でシャッターを切りながら、そんなことを思った。
写真・文/大川喬司
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