【車酔い対策】iPhoneの隠し機能「車両モーションキュー」が想像以上に効いた!
スマートフォンを車の中で使おうとすると、酔ってしまう。これは多くの人にとって一度は経験のある悩みである。後部座席でスマホを操作しようとしたが、気分が悪くなって断念──そんな場面は珍しくない。

このたびX(旧Twitter)にて、オカリナ講師のジャスティン(@Justin_ocarina)さんが投稿した1本の漫画が注目を集めている。きっかけは、自身がスマホの“ある設定”を変えたことで「車でのスマホ使用が酔わなくなった」という驚きの体験談だ。
漫画で描かれる体験と、それを支えたiPhoneの隠れた標準機能「車両モーションキュー(Vehicle Motion Cues)」について、詳しく紹介したい。
画面が見られないほどの気持ち悪さ

漫画の冒頭、スマホを手に車の後部座席でうずくまるキャラクターが叫ぶ。
「画面見れん!!」
このセリフに共感した読者は多いだろう。オカリナ講師のジャスティン(@Justin_ocarina)さんは、車内でスマホを使おうとしたところ、あまりの気持ち悪さに中断せざるを得なかったという。
乗り物酔いの原因は、視覚情報と三半規管の感覚のズレにある。体は揺れているのに、目の前のスマホ画面は揺れない。こうした違和感が脳にストレスを与え、気分が悪くなってしまうのだ。
とくにスマホを凝視していると、視野が限定されて車の揺れが視覚的に補正されなくなり、酔いやすさが倍増する。
“動くドット”が脳の混乱を和らげる
そんなとき、友人が勧めてくれたのが「車両モーションキュー」であった。
この機能はiOSのアクセシビリティ設定の一部で、スマホ本体が車の動きを検知すると、画面の端に「動くドット」が現れる。このドットが車の揺れと連動して移動することで、視覚的に“揺れ”を表現してくれるのだ。
漫画では、キャラクターが「車の動きを検知して、画面の端をドットが行き来する」と説明し、「ふしぎだ…」と見つめている様子が描かれる。たったそれだけのことのように見えるが、体と視覚のズレが小さくなれば、それだけ酔いも軽減されるという仕組みだ。
そして結果は──「スマホ触ってもあまり酔わなくなった」とのこと。シンプルだが非常に効果的な手法である。
実は“標準装備”されていた機能
驚くべきは、これがiPhoneに標準搭載されている機能だという点だ。特別なアプリを入れる必要もなく、iPhoneの設定から簡単にオンにできる。
以下は設定方法である:
1.設定アプリを開く
2.「アクセシビリティ」を選択
3.「動作」項目をタップ
4.「車両モーションキュー」をオンにする

オカリナ講師のジャスティン(@Justin_ocarina)さんも「しかもこれ、iOS標準装備だったらしい」と驚きを持って紹介しており、多くの人にとって知られていなかった“盲点”のようだ。
この機能はiOS 17以降に追加された比較的新しいもので、Appleがアクセシビリティの観点から設計したものだが、健常者にとっても非常に有用である。
多くの人に知ってほしい「小さな救い」
近年、スマートフォンはすべての世代にとって“日常の一部”となっている。長時間の移動中でも、SNSや動画を見て過ごしたいというニーズはますます高まっている。
だが、「酔ってしまうから我慢」という対処法では、せっかくの時間も楽しめない。とくに子どもにとっては深刻で、車内でゲームをしていたら酔ってしまい、その後の外出が台無しになることも少なくない。
そうした中で、iPhoneの“動くドット”という極めて地味なUIが、現実に多くの人の不調を救っているという事実は、もっと広く知られてよいだろう。
オカリナ講師のジャスティン(@Justin_ocarina)さんのように、体験を漫画で共有することで、その情報が必要な人に届く。これはSNSのもつ正しい力のひとつである。
酔いやすい体質の人ほど、一度試してみる価値がある。それは“たった一つの設定”で、移動時間の質が大きく変わるかもしれないからだ。
車両モーションキュー pic.twitter.com/PZehrB0ZLO
— (((はげしい)))キーウィ@オカリナ講師のジャスティン (@Justin_ocarina) July 23, 2025
※サムネイル画像(Image:「オカリナ講師のジャスティン(@Justin_ocarina)」さん提供)
記事提供元:スマホライフPLUS
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。