呂布カルマが語る"ジブリ"と"呪い"「基本的にはアニメが嫌いだ」
『週刊プレイボーイ』でコラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」を連載している呂布カルマ
ラッパーとしてはもとより、グラビアディガー、テレビのコメンテーターなど、多岐にわたって異彩を放っている呂布(りょふ)カルマ。『週刊プレイボーイ』の連載コラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」では「バイト経験」について語った。
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★今週のひと言「家族でジブリパークに初めて行って思い出した話」
ついこの間までジークアクスだガンダムだって騒いでいた俺だけど、SNSの美少女アニメアイコンのユーザーをバカにしたり、その手のキャラクターが広告使用されて街にあふれることへの嫌悪感も常々表明してきた。
俺は基本的にはアニメが嫌いだ。
その理由のひとつにジブリ映画がある。
現在42歳の俺は幼少期から思春期が、宮﨑駿、高畑勲(いさお)両巨頭の全盛期作品公開と重なっている。週末になればロードショー系番組でも頻繁にジブリ作品が放映されていた時代だ。
一部、変わり者の"俺ジブリ通ってないんですよね勢"を除き、普通に日本で子供やっていたら、ジブリ映画は避けて通れないはずだ。
幼い頃から漫画家を志していた俺にとってもジブリ映画の突出した完成度はひとつの基準となっていて、それ以外の毎週やってるテレビプログラムとしてのアニメとのクオリティの差を感じざるをえなかった。
そして、ジブリかジブリ以外かという視点でアニメを見るようになってしまった。
つまりジブリ映画が好きすぎて、それ以外はクソという偏った思考にとらわれてしまったのだ。
今ではその呪いもずいぶん和らいだが、同時に当時とは比べものにならないほど大量の、生理的に嫌悪するオタクアニメも増えた。
まぁいいや、つまりそれぐらいスタジオジブリに対してリスペクトを持っている俺のお膝元、名古屋市の隣、愛知県長久手(ながくて)市にジブリパークが2022年11月にオープンしたのだ。
これは俺の自宅から車で30分の近所だ。
現在開催中の大阪・関西万博跡地ではカジノが誘致されるだのキナくさい話もあるが、20年前の「愛・地球博」(愛知万博)跡地は万博記念公園となり、その公園内にジブリパークがやって来た。
平和でいいよね。
ちなみに万博記念公園はその名のとおり公園なので、当然誰でも自由に入れるのだが、その広大な敷地内に複数点在するジブリパークエリアには、それぞれエリアごとに事前予約が必須であり、それも毎回売り出されると即完売という人気ぶりなのだ。
オープンから3年たとうという今夏、やっと家族を連れていくことができた。
ジブリパーク自体の感想は、ジブリ好きならたまらないよねって感じだ。
まだ幼い子供を連れていけてよかった。あの空間は大人より子供、幼児のときに体験しておいたほうが絶対にいいだろう。
話はさかのぼり、20代前半のまだラップだけで食えなくて、害虫駆除のアルバイトをしていた俺は、ジブリパークが開業する以前の万博記念公園、通称モリコロパークの広大な敷地内にあった流れるプールとアイススケートリンク(ここは健在)併設の食堂へ毎月ゴキブリ駆除に行っていた(汚いというわけではなく、公園内という立地上どうしても外部からの虫の侵入があるため)。
それから10年以上の時がたち、ラップで得た知名度から地元・名古屋でご当地タレントの端くれ的な仕事もするようになっていた俺は、なんとジブリパークの開業当日にジャニーズタレントと吉本芸人、局アナと一緒に中継ロケに入らせてもらったのだ。出世......。
ちなみにそれからも日々ジブリパークは新エリアを拡大し続けているので、観光資源の乏しいといわれるわが街、名古屋に来るときにはぜひ目的地のひとつとして行ってみてはいかがだろうか。
撮影/田中智久
記事提供元:週プレNEWS
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