スピッツの名曲から生まれたラブストーリー「楓」アナウンスメント映像&ティザービジュアル解禁
これまで数々の名曲を生み出し、時代を超えて愛されているバンド・スピッツ。デビュー34年にして、彼らの楽曲『楓』を原案に初の映画化が実現。行定勲監督・髙橋泉脚本によるラブストーリー「楓」が12月19日(金)に全国公開することが決定。アナウンスメント映像・ティザービジュアルが解禁した。
『さよなら 君の声を抱いて歩いていく』という歌詞が印象的な草野マサムネによる『楓』は、松任谷由実、上白石萌歌、Crystal Kay、Uruなど多くのアーティストにカバーされ、27年が経った現在も幅広い年代に愛されている楽曲。
監督を務めるのは「世界の中心で、愛をさけぶ」「ナラタージュ」「劇場」の行定勲。脚本は「ソラニン」「東京リベンジャーズ」の髙橋泉。色褪せないメロディと歌詞が紡ぐはかなく美しい「楓」の世界観を、オリジナルストーリーに昇華した。
〈コメント〉
この映画は喪失から立ち直れない人々を描く物語です。人間の美しさだけでなく愚かさや身勝手さが露呈するのが恋愛だ。だから、ひとりでは生きていけない弱さや狡さがそこに介在する。楓の花言葉には、『調和』『美しい変化』『大切な思い出』『遠慮』とあります。私は『遠慮』をこの物語の核にして恋愛を描きたいと思いました。人の為に自分の気持ちを遠慮させて相手のことを想う男。その想いに気付きながらも、失くした最愛の人のことを想い続ける女。20年前に「世界の中心で、愛をさけぶ」を作った。あの映画は失った人を心に、再び歩き出すことを決意したラストだった。それから20年後に、スピッツの名曲にインスパイアされた再生の物語に携わるという巡り合わせに胸を熱くしている。
──行定勲(監督)
スピッツの『楓』は、決して色褪せることなく、多くの人に長く愛され続けている名曲です。私にとっても、人生を通して聴き続けてきた曲といっても過言ではありません。年を重ね、別れを経験するたびに、いつも自分を未来へと導いてくれました。“楓”の花言葉には、『調和』『美しい変化』『大切な思い出』『遠慮』の意味があります。人生には、多くの別れがあり、喪失は誰もが経験するでしょう。その悲しみは、すぐに癒えることはない。それでも、季節は変わらず巡っていく。流れる時間の中で、様々な感情が複雑に交差する。忘れられない、忘れたくない想い。新たに生まれる想い。純粋すぎるがゆえ、ときに残酷な想いを抱え、人はどう生きていくのか。大切な思い出を胸に、美しく変化する男女の想いを描けたらと思いました。『楓』から生まれたこの映画が、誰かの人生に寄り添い、未来への希望となることを願います。
──井手陽子(プロデューサー)
「楓」
原案・主題歌:スピッツ「楓」(Polydor Records)
監督:行定勲
脚本:髙橋泉
Ⓒ2025 映画『楓』製作委員会
配給:東映/アスミック・エース
記事提供元:キネマ旬報WEB
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