“悪いなり”を楽しんで得た「ゴルフの醍醐味」 キャディ交代、応援の声…改めて実感した支え【谷田侑里香“最高峰への道”】
高校1年間と大学4年間を米国で過ごした谷田侑里香(たにだ・ゆりか)は、米女子下部にあたるエプソン・ツアーを主戦場とするプロゴルファーだ。昨シーズンは下部ポイントランキング52位でシードを獲得した。目指すは、長年夢見てきたLPGAツアー参戦。その姿を追う。
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みなさん、こんにちは! 先週の「ハートフォード・ヘルスケア女子選手権」(コネチカット州)が終わり、今週は「カセラ・ゴルフ選手権」(7月18~20日)に出場するため、ニューヨーク州に来ています。月曜の夜に現地入りして、火曜に練習、そして水曜はプロアマ、木曜からいよいよ試合が始まります。
先週の4日間を振り返ると、自分がやりたかったゴルフのひとつができて、“ゴルフの醍醐味”をすごく感じることができました。予選ラウンドはトータル2オーバーで終えたのですが、カットラインがギリギリのラインだったので、ホールアウト後はハラハラしながら結果を待っていました。午後7時、全選手がホールアウトして、カットラインがちょうど2オーバーに下がっていたので、なんとか通過することができて、ホッとしました。
というのも、前回は最終ホールでバーディを取っても1打足りず、予選落ち。2週連続で最終ホールにバーディを奪っても通過できないという悔しさを感じながら待っていたので、今回は本当にうれしかったです。特に大きかったのはコースマネジメント。予選の2日間はショットの調子が良く、逆に決勝ラウンドは少し崩れてしまったのですが、その中でも「どうやってパーを拾うか」「チャンスが来たらどう取るか」といった思考がいつも以上に働いて、なんとかスコアにつなげることができました。
考えることが多くて大変ではありましたが、それが逆にすごく楽しかった。調子が悪い中で、どうゲームを組み立てるか…。「これがゴルフの醍醐味だよな」と感じながらプレーしていました。持っているものを出し切ってベストを尽くす。そんなラウンドができて、すごく充実していました。
ただ、ちょっとしたトラブルもありました。今回のボランティアキャディさんは14歳の男の子だったのですが、2日目の6ホール目で体調を崩してしまって…。その後の3ホールはセルフでプレーすることに。そんな時、昨年から応援してくださっている地元のご夫婦の旦那さんが、急きょキャディとして助けてくださったんです。どんなミスをしても前向きな声をかけてくださって、本当に励みになりました。感謝の気持ちしかありませんし、「私、本当に人に恵まれているな」と改めて実感しました。
さらに、昨年も応援に来てくださった日本人のご家族が、今年も片道2時間以上かけて車で会場まで来てくれたのです。最終日の前半は1オーバーと苦しい展開でしたが、その応援を力に、後半はノーボギーの3アンダーで回ることができました。声援の力って本当にすごいですね。日本に帰ったときも、いろんな方が声をかけてくれて、苦しい時間が続いても、たくさんの人が応援してくれているのを感じて、「頑張ろう!」という気持ちがさらに強くなりました。
さて、今週のコースはフェアウェイが狭くて、距離も長め。簡単なセッティングではないですが、先週学んだ「悪いなりにマネジメントすること」の大切さを胸に、しっかり挑んでいきたいと思っています。今シーズンの目標はパーオン率の向上。チャンスを増やして、まずはしっかり予選を通過し、トップ20、トップ10と上位争いに絡んでいけるよう頑張ります。これからも、応援よろしくお願いします!
<ゴルフ情報ALBA Net>
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