雨の日のウーバーイーツ「徒歩配達」はどのくらい稼げる?【チャリンコ爆走配達日誌】
ある雨の日にウーバーイーツ徒歩配達をやってみました
連載【ギグワーカーライター兼ウーバーイーツ組合委員長のチャリンコ爆走配達日誌】第106回
ウーバーイーツの日本上陸直後から配達員としても活動するライター・渡辺雅史が、チャリンコを漕ぎまくって足で稼いだ、配達にまつわるリアルな体験談を綴ります!
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自転車配達で登録している私のウーバーイーツ配達員用アプリ。メニュー画面から「アカウント」→「車両」→「モード変更」を選択すると配達手段の選択画面が出てきます。
ウーバーイーツ配達員用アプリの配達手段選択画面
なぜか「自転車」の項目がふたつ出てくるのですが(どちらを選んでも問題なく配達ができます)、さらに「ウォーカー」というモードがあり、これを選ぶと歩いて配達ができるようになります。
ウォーカーを選ぶと、徒歩に適した配達距離の短い案件しか来なくなるので、自転車と比べて依頼数の減少が予想されます。ですが私は事故を避けるため、雨の日は配達をしていないので、梅雨時の配達収入は激減します。でも、徒歩の配達であれば歩道で傘をさしつつ安全に移動できます。これまでは雨が降ったらスナック菓子を食べながら家でゴロゴロしていましたが、徒歩配達なら運動もできて稼ぐことも可能です。
そこで今回は雨の日の徒歩配達にチャレンジしてみました。
雨の日の徒歩配達を行なったのは新宿・歌舞伎町。以前、自転車で配達した時に「店でアイスコーヒーを受け取り、表示された配達先を見たら、大きな通りを挟んだ向かい側のマンションだった」「雑居ビル1階にある韓国料理店で料理を受け取って配達先を見たら、同じビルの上に入居している会社だった」といった超短距離配達を経験していたので、徒歩配達でも依頼は多いのではと推測したからです。
朝10時40分、ゴジラのいる新宿東宝ビルあたりをうろうろしていると早速320円の配達依頼が。「距離の短い徒歩配達だから配達料も安いのかな」と思いながら店に向かっていると、230円の依頼が追加で舞い込みました。
歩いて5分ほどで1軒目の店に到着し、そこから10分で2軒目に。さらに歩いて5分で1軒目の注文者に、そこからエレベーターで移動して、1軒目の注文者と同じビルの別フロアにいる2軒目の注文者に商品を渡して配達完了。依頼を受けてから配達完了まで30分ほどで1150円の収入がありました。この日は雨の日などに出る「雨クエスト」と呼ばれる追加収入が600円あったので、なかなかの収入となりました。
この調子で稼げればと思い待機していると、再び320円の依頼があり、20分歩いてクエスト収入込みで620円、さらに15分歩いてクエスト込み620円の配達をこなして「狙った通り、歌舞伎町は稼げるな」と感じましたが、そこから先、依頼がパタリと止まってしまいました。
時刻は午後1時。クエストの追加収入があるのは午後3時まで。この日のクエストは1配達あたり300円と金額の高いクエストなので、稼げるチャンスを逃したくないところ。なので電車で渋谷へ移動しました。
渋谷駅付近でうろうろしているとMIYASHITA PARK内の店から320円の依頼が。さらに追加で130円の依頼が2件入り、徒歩なのに3件同時配達という依頼に。
自転車で3件同時配達をする時は、トータル10kmを超えるような長距離の配達となることがあるのですが、徒歩の場合はどうなのか。大きな不安がありましたが、1軒目でドリンクを受け取り、2軒目でアサイーボウルと3軒目の配達先へ渡すドリンクを受け取り、配達先を確認すると歩いて5分ほどの場所にあるマンションであることがわかり、さらにふたつ目、3つ目の受け渡し先も同じマンションだったことから、トータル30分で3件の配達が完了。クエスト込みで1480円の収入となりました。
その後も渋谷で待機しているとポツポツと依頼が入り、6時間で5000円ほど稼げました。渋谷は繁華街が坂の下にあり、坂の上にけっこうマンションがあるので、店まで行くのが面倒でウーバーを頼む人が歌舞伎町より多いのでしょう。
といった感じで、雨の日に高額のクエストが出ている場合は、ある程度稼げることがわかりました。ですが、渋谷の坂道の上り下りはかなりハードで、配達後は自転車で長時間配達するよりもふくらはぎが張っていました。なので、今後は長雨で配達ができず運動不足になっているときや、今回以上の高額クエストが出ている時など、状況に応じて徒歩配達を取り入れていこうと思います。
文/渡辺雅史 イラスト/土屋俊明
記事提供元:週プレNEWS
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