今さら聞けない!新幹線には普通の通勤・通学定期券で乗れるの?乗れないの?
大都市では通勤圏に新幹線が通っていることがありますが、通勤・通学定期券を持っている人は、ラッシュ時に新幹線に乗ることが可能なのでしょうか? そこで今回は、このような素朴な疑問について解説します。

JR東日本は新幹線特急券を追加すれば通勤・通学定期券でも新幹線に乗れる!
JR東日本の通勤・通学定期券(以下:定期券)は、原則として普通列車の利用に限って乗車可能です(グリーン券があればグリーン車も乗車可)。
しかし、JR東日本の公式サイトによると、新幹線特急券を追加購入することで定期券でも新幹線(自由席のみ)に乗ることを認めているんですね。
同じように、在来線特急列車も指定席(グリーン車含む)・自由席券を購入することで、定期券で乗車することが可能となっています。
●JR東日本「新幹線や特急列車は、普通の通勤・通学定期券でも乗れますか。新幹線や特急列車用の定期券はありますか」は→こちら

また、新幹線停車駅が2駅以上含まれる「Suica定期券」を利用している場合は、もっと簡単に新幹線に乗れます。
たとえば、上尾駅~新橋駅間のSuica定期券で大宮駅~東京駅間を新幹線で移動する場合、新幹線特急券を購入する必要はありません。
大宮駅ではSuica定期券を新幹線改札にタッチして入場できますし、東京駅では新幹線改札を出場できますが、このとき自動的に特急料金がSuicaのチャージ残高から引かれるようになっています。
ただし、新幹線改札に入場するときにSuicaのチャージ残高が1,000円以上(こどもは500円以上)必要となりますのでご注意ください。とはいえ、Suica定期券なら通常の特急料金よりも割安な「Suica定期券用特急料金」が適用されるのはありがたいですよね。
●JR東日本公式サイト「新幹線停車駅が2駅以上含まれる「Suica定期券」での利用」は→こちら

もちろん、Suica定期券は一般的なSuica同様にエリアを跨いで乗車することはできません。たとえば、「首都圏エリア」では、東京駅からは那須塩原・上毛高原・安中榛名の区間でのみ新幹線に乗ることができます。
ほかにも「仙台エリア」では郡山~古川間、「盛岡エリア」では北上~盛岡間、「新潟エリア」では長岡~新潟間で新幹線が利用できるようになっています。

なお、今回はJR東日本の例で紹介しましたが、それ以外のJR東海、JR西日本、JR九州でも新幹線自由席特急券を購入すれば、定期券で新幹線に乗ることは可能です。もし、対象エリアの定期券を持っているなら、調べてみるといいでしょう。
頻繁に利用するなら新幹線定期券の利用も!
もし、頻繁に定期券で新幹線に乗ることがあるようなら、新幹線定期券の購入も検討してみましょう。
JR各社では通勤用「新幹線定期(FREX)」と通学用「新幹線定期(FREXパル)」が用意されています(JR九州では新幹線エクセルパス)。
新幹線用定期券(FREX)を利用すれば、一般的な定期券のように大幅な割引が受けられますので、毎回、定期券で特急券を購入して新幹線に乗るよりも断然安くなります。
たとえば、JR九州の「新幹線エクセルパス」の場合、博多駅~新鳥栖駅間で1カ月の料金が5万180円です。30日往復した運賃で考えると1回の移動は836円になりますが、通常の博多駅~新鳥栖駅間の新幹線料金が自由席で1,530円なので、半額近くまで安くなるんですね。
ただし、新幹線定期券には発行できる距離に制限があったり、6カ月定期券の設定がない場合があります。各JRで細かい規定に違いがありますので、事前にみどりの窓口で確認したほうがいいでしょう。
●JR東日本「Suica FREX定期券・Suica FREXパル定期券での利用」は→こちら
●JR九州「新幹線エクセルパス」は→こちら

まとめ
いかがでしょうか。実は、定期券でも新幹線を利用することは可能ですが、特急券の料金は決して安くありません。
もし、頻繁に新幹線を利用するなら、新幹線定期券を購入したほうがお得になる場合もありますので、一度料金を計算してみるといいでしょう。
とはいえ、新幹線定期券代金の全額が会社で認められるかどうかは分かりません。会社によっては交通費の上限が設定されているので、その場合は、上限を超える分は自己負担になるでしょう。
新幹線定期券の購入を検討している人は、まず、会社の経理担当者に確認することをおすすめします。
記事提供元:スマホライフPLUS
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