過去20回の同組ラウンドでも知らなかった共通点 山下美夢有&竹田麗央は優勝ならずも「すごく楽しかった」
<ダウ選手権 最終日◇29日◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6287ヤード・パー70>
山下美夢有と竹田麗央の日本女王コンビ“チーム山田”は最終日に「67」と伸ばしきれず。トータル13アンダー・18位タイで米ツアー唯一のダブルス戦を終えた。
7位から出た最終日は、それぞれがプレーして良い方のスコアを採用するフォアボール方式で行われた。ビッグスコアも飛び出す伸ばしあいのフォーマット。2日目には「63」をマークしていたが、この日はなかなかチャンスを決め切れなかった。
3番パー5で初バーディ。だが、同組のレクシー・トンプソン&メーガン・カン(ともに米国)ペアがぐんぐんと伸ばす一方で、チーム山田は足踏みが続いた。7番では山下の4メートルのバーディパットのラインを一緒に読んでバーディ。「それに私も続きたかったけど、きょうは本当に足を引っ張ってしまった。すみません…」と竹田は悔しがった。
「ずっとパーでリズムが良くなかったので、キャディさんのひと言がきっかけで変えてみた」と竹田→山下と決めていたティショットの順番を逆にしてみたり、一緒にラインを読んでみたりと、変化を加えた。だが、パー行進は続いて、この日奪ったバーディは3つのみ。山下も「スコアを伸ばせなくて悔しい結果で終わってしまった」と振り返ったが、ホールアウト後の表情は心なしか明るかった。
シーズンを通して唯一のダブルス戦。日本にはないフォーマットで、山下と竹田は初めてペアを組んだ。「すごく楽しかったし、いい思い出になりました」と山下が言えば、竹田も「あっという間の4日間。今までこういう経験がなかったのですごく楽しかった」と応えた。
日本ツアーではこれまで20回、うち昨年は16回と同組で回る機会が多かった2人だが、「しゃべるのは試合中のちょこっとした時だけだった」。普段はそれぞれが次の一打を考えながらフェアウェイを歩いたり、それぞれのルーティンに徹するため、横に並ぶことは少なかったが、お祭り感も漂う今大会では会話も弾んだ。
「こんなにしゃべったのも初めてだし、気が合うことも多かったり。2人とも食べることが好きで、食事の話をしたりした」と竹田は言う。大阪出身の山下、熊本出身の竹田と地元は異なるものの、「お気に入りの焼肉屋さんがたまたま一緒でした」。それは日本ツアー会場近くにあり、ほかにもいろんなお店をグルメな山下に教えてもらった。
ともに悔しさをにじませながらも、「楽しかった」と繰り返した。1週間のオープンウィークを挟み、米女子ツアーはヨーロッパへ。次戦はメジャー「アムンディ・エビアン選手権」となる。
山下は「修正するところを修正して、予選通過を目指して頑張りたい」と意気込み、「お先です!」と約4時間後に離陸する帰国便へと急いだ。そして竹田は「ショットの修正と、最後はパッティング。自分のプレーができるように頑張りたい」と見据えた。(文・笠井あかり)
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