午前2時30分起きでホワホワ 桑木志帆が生かした海外メジャーでの“居残り練”「すぐ始められる努力を」
<アース・モンダミンカップ 初日◇26日◇カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県)◇6688ヤード・パー72>
時差ボケもなんのその。桑木志帆が海外メジャーでの経験と現地での練習を生かして好スタートを切った。夜中に何度も目が覚め、午前2時30分から寝られなかったそうだが、コースに出れば6バーディを奪う快進撃。「KPMG全米女子プロ選手権」での予選落ちの悔しさを国内ツアーで早速晴らすつもりだ。
「予選落ちしてしまったのが悔しくて、すぐにでも始められる努力をと思って、会場で2日間練習して、ショットを修正できました」。具体的には開幕から徐々に横振りになってしまっていたものを縦振りに、それでいて上からクラブが入り過ぎないように調整を重ねてきたのだという。
その効果はてき面。前半は3メートル前後のチャンスをいくつも作って3バーディを奪った。さらに終盤16番パー4ではラフから残り154ヤードの2打目を「フライヤーと右からの横風を計算して打てました」と自画自賛の一打で手前5メートルにつけてバーディ。2つの3パットなどでスコアは伸ばせなかったが、後半もバーディは3つを数え、3アンダーの「69」をマークした。
一方で予選落ちを喫しても帰国便を変更せず、現地で練習を重ねたデメリットは時差ボケだ。今大会の開幕前々日にあたる火曜日の夕方に帰国したばかり。「昨夜も3回は起きました。2時30分ぐらいに起きて、そのまま来たので、眠くはないんですけど、ダルいというか、ホワホワしています」。2日目は午後0時55分という遅いスタート。しっかり寝て備えたいところだ。
4週前の「全米女子オープン」(56位)と合わせて1カ月の間に海外メジャー2試合に出場。「すごくタフなセッティングでプレーしている中で、クヨクヨしている場合じゃないなと気づかされたので、できるだけフラットな気持ちでいるというか、自信を持ってプレーしたらいいのかなと思いました」。メジャーの経験はメンタル面の成長にもつながっている。
「全然歯が立たなくて、米国は厳しいなと思ったけど、無理だとは思いませんでした。来年も必ずメジャーに出たいし、日本でまだまだやるべきことがたくさんあると気づかされました。今は燃えています」。出場10試合で7度のトップ10入りと抜群の安定感を見せているが、今季は未勝利。悔しさを晴らす優勝で海外メジャー再挑戦へのスタートを切る。(文・田中宏治)
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