ぶっ倒れそうなほど暑いのに、なぜゴルファーは「長袖インナー」を着るのか?
今年は6月から30度超えの日が続くなど、例年以上に猛暑の夏となることが予想される。それだけに、夏場にラウンドを予定しているなら、しっかりとした暑さ対策をして臨みたいところ。夏の暑さ対策としておすすめしたい方法の一つが、高機能な“長袖インナー”をポロシャツの下に着用することだ。
暑い夏にわざわざ重ね着? と疑問に思う人もいるかもしれない。もちろん、ただの長袖の服を重ね着するのはおすすめしない。体温がどんどん上昇し、汗がとめどなく流れ、ひどい場合は熱中症になる恐れがあるからだ。
しかし、素材や設計が工夫された高機能な“長袖インナー”なら話は別だ。
最新モデルは吸湿速乾性や通気性に優れていて、汗をかいてもサラサラな着心地がキープされるし、接触冷感で体温の上昇を防いでくれる。服がベタつかないから、スイングもスムーズにできるなど、いいことづくめなのだ。
ちなみにALBA編集部では以前にサーモグラフィを使った実験を行ったことがある。
炎天下の屋外で、ポロシャツだけを着用したむき出しの腕と“長袖インナー”を着用した場合の腕の表面温度を比較したのだが、約5度もの違いがあった。モデルや色による差はあったものの、接触冷感の機能を備えた“長袖インナー”を着用することで、3〜5度ほど涼しいという結果になった。通気性や乾きやすさも考慮すれば、快適さに大きな違いがあることは間違いない。
■夏のゴルフに“長袖インナー”が必要な3つの理由
年間に50以上のラウンドレッスンをこなすプロゴルフコーチの吉本巧は、数年前から“長袖インナー”を愛用している。以前はインナーの効果について懐疑的だったという吉本だが、一度使い始めたら手放せなくなったようだ。
「綿などの生地の服は汗を吸って重くなり、肌に張り付く感じになって、クラブが振りにくくなります。一方で、高機能な“長袖インナー”は吸湿速乾性に優れ、UVカットや接触冷感など、さまざまな特性を持った生地が使われています。強い日差しから肌を保護し、汗をかいてもサラッとした着心地なので非常に快適です。全くベタつかず、スイングもスムーズになるので、スコアアップを目指す人にもおすすめですよ」(吉本)
吉本いわく夏のゴルフに高機能な“長袖インナー”が必要な理由は大きく3つあるという。
1つ目は「サラサラした生地でベタつかず、キレのあるスイングがしやすい」ことだ。
「高機能な“長袖インナー”に使われている生地は吸湿速乾性に優れたものが多く、汗をかいてもサラサラがキープされて、ベタつきにくくなっています。肌とウェアが突っかからないので、ポロシャツ1枚よりも断然スイングしやすくなります。汗だくになっても不快な匂いが出にくくなることもメリットです」(吉本)
肌の露出を避けることで、直射日光を防げることも“長袖インナー”を着るべき理由の一つだ。
「日差しを肌に直接浴びると、火照りなどから疲労がより溜まりやすくなります。“長袖インナー”を着ることで肌だけ日陰の中にいるような感覚になります。汗などに反応してヒンヤリする接触冷感の素材が使われている場合もありますので、体温の上昇を抑える効果が期待できます。夏ゴルフの熱中症対策になりますし、ラウンド後の疲労感もかなり少なくなりますよ」(吉本)
肌の露出を防ぐことはUVケアや害虫対策にもなる。
「肌の露出が多い状態で林の中などの日陰に入ると、気づいたら蚊やブユに刺されていた……というケースも夏のゴルフでは少なくありません。“長袖インナー”で肌の露出を抑えることはそのまま害虫対策としても有効です。また、強い日差しによる紫外線を防ぐ効果もあります。日焼け止めや虫除けスプレーは汗で流れてしまう分、頻繁に塗り直す必要がありますが、“長袖インナー”なら着るだけで手軽に対策ができておすすめです」(吉本)
このように高機能な“長袖インナー”には夏のゴルフで役立つさまざまな機能が備わっている。酷暑の中でも快適にプレーできることはもちろん、ラウンド後の疲労感にも大きな違いが出るので、ぜひ一度試してみてほしい。夏のゴルフで手放せない必須のアイテムになるはずだ。
撮影/近澤幸司、小林孝至 イラスト/山里將樹 構成/田辺直喜
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