入谷響、スリクソンの最新13本で初V! 即投入の『トラス』パターは“いける”と直感【勝者のギア】
<ニチレイレディス 最終日◇22日◇袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県)◇6594ヤード・パー72>
国内女子ツアーの最終日は、19歳のルーキー・入谷響が4バーディ・4ボギーの「72」をマーク。トータル12アンダーで、ツアー初優勝を手にした。住友ゴム工業とクラブ使用契約を結び、パター以外は同社のもので統一し、開幕戦から最新モデルを使用している。
ドライバーはスリクソン『ZXi LS』で、これが今季258.20ヤード(2位)のドライビングディスタンスを支え、今大会も3日間平均258ヤードを記録。そして入谷自身が「気に入っている」と話すのは「3番ウッドと5番ウッド」。その理由について「昔は本当に(3・5Wが)打てず、トップやダフリしか出なかった。でも今のクラブにしてからは構えやすくなってイメージが出るようになったので、好きだなって」。
前半だけで2オーバーと苦しいゴルフが続くなか、10番もティショットが左の林に入り、2打目はフェアウェイに出すだけになったが、残り220ヤードの3打目を3番ウッドでピン左奥1メートルにつけるスーパーショットに。「あの位置に乗せてバーディを取れたことで流れが変わった」と、優勝に導く大きな一打を生み出している。
ZXiシリーズを使用するアイアンも今季の好調を支えており、シーズン通してのパーオン率は「73.7923%」で4位。代名詞の飛ばしだけでなく、ショットのキレ味も一級品だ。またパターは、それまでオデッセイの三角ネックだったが、練習日の水曜日に「急きょ」替えたものだった。
「パット数がなかなか縮まらず、似たようなものがあればなと思っていたらテーラーメイドの方が声をかけてくれて」と、トラスネックの『TPコレクション デルモンテTB1』を即投入。「練習で打たせてもらったら『もしかしたらいけるんじゃないか』と、ちょっと重いけど、その分、前に転がってくれるのでは?と思えた」。直感がピタリとハマった。3日間の平均パット数「25.67」は、鈴木愛に次ぐ全体2位だった。
それに挿さっているフジクラのシャフトは、手渡された時からセットされたもの。同社ツアー担当の近藤氏によれば「入谷プロのパターシャフトは『MC PUTTER X-FIRM』でカーボンにゴム、金属を複合することでクリアな打感やフィーリングを実現したモデル。会場にあった試打用をそのまま実践投入されたそうです」とのこと。
また、入谷のクラブの好みについてスリクソンのツアー担当者は「入谷プロは打ち出しが高いので、それを抑え調整やテストをメーカーとして行っています。スペックはハードで、ある程度のスピン量があるセッティングが好み。ウッドからウェッジまで開幕から最新モデルを使用し、1WやUTも色々と試しており、まだまだクラブで伸ばせる余地を感じます」と話していた。
なお、パターの勝数は今季14戦中6勝がオデッセイ(岩井千怜、吉田優利、穴井詩、安田祐香、神谷そら、稲垣那奈子)で、ピンが5勝(佐久間朱莉2、工藤遥加、菅沼菜々、高野)。テーラーメイドが2勝(高橋彩華、入谷響)、スコッティ・キャメロンが1勝(申ジエ)。ゴルフボールはタイトリストが8勝目(佐久間2、工藤、穴井、申、稲垣、高野、高橋)で初優勝選手の量産を続けており、スリクソン(岩井、安田、菅沼、入谷)が4勝、ブリヂストン(吉田)とキャロウェイ(神谷)が1勝ずつとなった。
【入谷響の優勝セッティング】
1W:スリクソン ZXi LS(9.0°テンセイPROオレンジ1K 60S 45.75㌅)
3,5W:スリクソン ZXi(15,18°ディアマナWB 63S)
4U:スリクソン ZXi(22°テンセイPRO 1K HY 70S)
5I~PW:スリクソン ZXi(N.S.PRO MODUS³ TOUR105S)
48,52°:クリーブランド RTZ(〃)
58°:クリーブランド RTZツアーラック( 〃 )
PT:テーラーメイド TPデルモンテTB1(MCパター X-FIRM115)
BALL:スリクソン Z-STAR XV
<ゴルフ情報ALBA Net>
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