強風下で耐えて2年連続V争い 山下美夢有の変わらぬスタイル「風に負けないプレーを」
<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 3日目◇21日◇フィールズランチ・イースト(テキサス州)◇6604ヤード・パー72>
今年も上位争いに名乗りを上げた。サハリーCCで行われた昨年大会を2位で終えた山下美夢有が、4バーディ・5ボギーの「73」で回り、首位と7打差の3位で最終日へと入る。
8位から出たムービングデーは荒れに荒れた。立っていることがやっとの強風下。平均スコアは『76.065』とタフすぎるコンディションになった。「風もそうだけど、紫外線も強いし、下からくる暑さもある。ひさしぶりに急にきた暑さと風は本当に難しい」。
そんな状況を逆手に取った。「この風の中なので、ひとホールのことを考えてる暇もない。うまく切り替えができてるというか、淡々とプレーができている」と、結果に一喜一憂せず、目の前の一打に集中し続けた。
前半は4ボギー。とりわけ実測315ヤード+フォローの風でワンオンチャレンジになる7番では、前日をボギーにした経験から安全に攻めたが、3パットのボギーを喫した。前半は4ボギーと後退。だが、後半で3バーディを奪い、なんとか持ちこたえた。
ハードセッティングこそ、より楽しんでリズムよくプレーするのが山下流。ボールが埋まるバミューダ芝のラフや深いフェアウェイバンカーにつかまれば難しくなるコースで、持ち味にする「フェアウェイキープ率」を光らせた。この日は85%で全体4位、3日間を通せば76%を記録しており、この重要性はラスト18ホールでも変わらない。
単独首位のミンジー・リー(オーストラリア)とは7打差、2位のジーノ・ティティクル(タイ)とは3打差があるが、なにが起こるか分からないのがメジャー。「耐えのゴルフをしてチャンスがきたら伸ばせる。ショットも大事ですけど、イメージをもっと大事に。強い風の中でも負けないプレーを頑張ります」。
最終日は世界ランキング1位のネリー・コルダ、大人気のレクシー・トンプソン(ともに米国)とのペアリング。最注目組の主役のひとりとして、優勝争いに食らいつく。(文・笠井あかり)
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