4ボギーからのカムバック劇 ルーキー・中村心が勝負強さ見せ決勝滑り込みに「よかった~」
<ニチレイレディス 2日目◇21日◇袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県)◇6594ヤード・パー72>
「何もかもうまくいかなかった」という前半。3番から3連続ボギーを叩くと、さらに「伸ばさないといけないパー5」の10番でもスコアを落とした。この時点でトータル3オーバー。予選カットラインが遠のくなか、ルーキーの中村心は歯を食いしばった。
「後半、頑張るしかないと思っていた」矢先のボギーは、やはり「(決勝進出は)厳しいかな」と気持ちをざわつかせた。しかし、その直後の11番パー3。実測172ヤードから5番UTを握ると、それがピン左3メートルにつきバーディに。「きのうからこの距離が入ってなかった。ここで取れたので諦めずにやれました」と、まさに“良薬”になった。
そこからは13番、15番でバーディを重ね、トータルイーブンパーで最終18番パー5を迎えた。「カットラインのスコアは把握していたので18番でバーディを取って、(トータル)1アンダーという計算で。最後は取らないといけない状況でした」。プレッシャーがかかるホールになったが、「パー5でよかった。距離もそんなにないので、しっかりやればバーディ以上は取れると思えた」と、自分を信じた。
さらにここはトップ通過した主催者推薦選考会でイーグルを奪い、いいイメージも残っている。エッジまで242ヤードのセカンドで3番ウッドを握ると、会心の当たりは一気にそのエッジ付近へ。あとはアプローチで寄せて、1メートルのバーディパットを確実に射止めた。これで、カットライン上のトータル1アンダーに滑り込み45位タイで決勝に進出。ホールアウト後の第一声は、「よかったです~」と安堵に満ちていた。
リランキングは19位で、夏場の出場権確保は確実な状況だが、「予選会の時はリランキング前の最後の試合なので出たいと思っていた」という“ダメ押し”も意識していた。それでも試合が始まると、目標は「予選通過」に。勝負強さも発揮し、なんとか達成した。
最終日は「上だけを狙って頑張ります」と、攻めの手はゆるめないつもり。「パーオンできなかった時のアプローチがずっとショートしていたので、距離感を合わせながらチャンスを入れられたら」。注目ルーキーのひとりが、大会2日目に演じたカムバック劇だった。(文・間宮輝憲)
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