リランキング突破へ「自分、頑張れ」 ルーキー・手束雅が目指す“待たない夏”
<ニチレイレディス 初日◇20日◇袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県)◇6594ヤード・パー72>
現在のリランキングは45位。QTランク42位で開幕を迎えたルーキーの手塚雅は、限られた出場機会の中、夏場のフル出場権確保も見える位置で、第1回リランキングが実施される大会を迎えた。
「ショットの調子がしっくりきてない、とコーチとも話していました。朝の練習でももうダメという感じで(球が)出たんですけど、いい意味で慎重になれたのがスコアにつながりました」
浮かない心境でスタートした一日だったが、終わってみれば3アンダーの9位タイ。1個伸ばして折り返すと、後半にバーディを3つ追加し(1ボギー)、上位を争う位置に浮上した。
プロ入りしてからは、「ドローでつかまえる」というのが持ち球。しかし、調子が悪かったこの日は、「ドローを打とうとすると悪いクセが出てしまう。諦めてフェードっぽく」とスタイルをチェンジし、スコアメークにつなげた。
「飛距離のことも考えてドローにした。最近はできている時期が続いたけど、今週は打てなかったから切り替えて。もともとフェードだから、嫌なイメージはないです」。この使い分けは、自身の状態やコースに応じて、これまでもやってきている戦い方だ。
第1回リランキングで35位程度に入れば、夏場の出場権がほぼ手に入る。ただ、「(周囲の人に)言われすぎて意識していません。私の代わりにみんなが心配してくれるから、もう心配は足りてるかな。そこは周りに任せて」と、頭からは消してプレーしている。安全圏ともいえる、リランキング30位との差は41.09pt。41ptが得られる単独10位以上に入れば、これまでとは状況が大きく変わる。
前半戦は出場権がおりてくるのを待つため、ウェイティングで会場に待機し、練習に汗を流す姿を見かける機会も多かった。ただ、出られるか、出られないかという不透明な時間は、負担も少なくない。「ひとりで動いているので、(出られるかが)分かると助かりますよね。キャディさんもお願いしづらいから、そこがきついんです。出られた時のため、準備はもちろん100%でやるんですけど」。スケジュールを確定させるため、笑顔で「自分、頑張れって感じです」と自らにエールを送る毎日だ。
「最終日に崩すことも多いし、あと2日間しっかりと。暑いので体調管理もして、しっかりプレーしたいです」。初日の最高気温は30.6度。湿気も体にまとわりつくが、爽やかな笑顔が印象的だ。「いいスタートを切れたと思うので、あすも自分の感覚で。グリーンが小さくて難しいので、そこと向き合いながら」。まずは初のトップ10入りを目指し、明るい夏場を切り開きたい。(文・間宮輝憲)
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。