シニアルーキー・岩本高志が生徒に必ず教える“鉄板ドリル”で初優勝へ前進「ショットが良くなる」
<スターツシニア 2日目◇14日◇スターツ笠間ゴルフ倶楽部(茨城県)◇7038ヤード・パー72>
今季のシニアツアーで戦うルーキーたちのなかでも、抜群の成績を収めている岩本高志。これまで3戦を終えて、4位、4位、9位とトップ10を一度も外していない。賞金ランキングは現在6位で、早くも同30位以内のシードが見えてきた。
今大会でも2日目のベストスコア「65」を叩き出して首位タイに浮上。4戦連続のトップ10どころか優勝が狙える位置で最終日を迎える。
レギュラーツアー時代は2016年の「ダンロップ・スリクソン福島オープン」の2位が最高成績。同年、賞金ランキング65位で初シードを獲得している。41歳のときだった。翌年にシードを手放し、以降は下部ツアーを中心に戦ってきた。19年に『SMBCモビット』のCMに家族とともに出演したことから、顔に見覚えがある人がいるかもしれない。
このオフからシニア参戦に向けて、「もう一回基本に立ち返って」コツコツと「地味な練習」に取り組んできた。シーズンに入ってからも調子の波が少ないのは、それらの練習が生きている。
その1つが右手の片手打ち。岩本の所属先でもある都内のインドアスクール『K’s GOLF LOUNGE』で、「ショットも良くなりますし、アプローチも良くなります」と、アマチュアゴルファーに必ず教えている練習でもある。「人に言っているのに、自分でやってないの?みたいな。これまでもしてきたけど、練習量が足りていなかった」。
器用な右手が余計な動きをしないように、「右手をコントロールすることがゴルフでは大事」と岩本は考えている。右手一本で短い距離を打ち、出球の高さと方向性を揃えることができれば「正しい動きが身に付く」というわけだ。反対に右手が暴れると、スイングも安定しない。「女性の生徒さんも最初はできないですけど、練習するとできるようになります」。
レギュラー時代には届かなかったツアー初優勝まで残り18ホール。トップタイに立っているとはいえ、3打差以内には18人がひしめく。その中にはプラヤド・マークセン(タイ)、谷口徹、崎山武志、宮本勝昌といった歴代覇者たちもいる。「今年はやりきることを目標にしているので、やってダメだったらしょうがない。今週もその精神でやりたいと思います」。自分にできることをコツコツと…人事を尽くして天命を待つ。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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