トップアマが抱える悩みを解決 宮里藍が恒例座談会で真剣アドバイス「選手同士で刺激しあってる姿が見られた」
<宮里藍 サントリーレディス 事前情報◇10日◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6558ヤード・パー72>
大会アンバサダーを務める宮里藍が10日、アマチュア選手を対象にした恒例の座談会に参加。自身の経験も織り交ぜながら、未来のゴルフ界を担う若き選手たちにアドバイスを送った。
2部制で行われ、1部は日本の選手8名 、そして2部は海外選手7名が出席。その選手たちを見た宮里は、自身が中学3年時に出場し、ツアー史上最年少(14才11カ月)で予選通過を果たした2000年大会について、「すごく緊張しました。何で予選通過できたかも分からなかった」など当時のことを思い出しながら、経験を伝えた。
質問コーナーでは、『プロテストに落ちて自信が持てない。どうしたら自信を持つことができますか?』など、選手たちにとって大事な言葉を聞き真剣な表情。この質問に対しては、「特殊なプレッシャーで、それは普段の練習などでも再現しづらいもの。でも、“できないこと探し”をしないで、“できていること”を見て欲しい。自信は成功体験なので」と優しく助言した。
参加者のひとりで、注目アマの岩永杏奈(大阪桐蔭高2年)は、「いろいろアドバイスをいただけたので、今後生かしていきたいです」とイベントの感想を話した。
質疑応答では、「今年から国内試合やレギュラーツアーにたくさん出させてもらっているけど、緊張で思い通りのプレーができません。緊張はどうしていましたか?」と質問。それに対して、「慣れるには経験も必要。周りの雰囲気に左右されることなく、自分がいいショットを打つことだけを考えてほしい。緊張したら自分がどうなるかも知るといい」など、助言が送られた。
また、他の選手からの質問に対する回答にも学びが。「バーディがなかなか取れないという質問に対して、『短いパー4とかでバーディを連続で何個取れるかを練習する』という答えがあって、それは今後やっていこうと思いました」。今週の目標は、自身初のレギュラーツアートップ10入り。現在、3週連続でツアーに出場中で、4連戦を締めくくるのは「最大の目標」と話す来週の「日本女子アマ」(17~20日、滋賀・名神八日市CC)。ここに向けても、「世界で活躍した憧れの存在」という大先輩の言葉が大きな力になりそうだ。
宮里にとっても、「去年出てた選手や、(宮里の)ジュニア大会に出てくれた選手も多いから、顔ぶれも知っているし私もうれしい」と楽しい時間に。特に印象に残った質問はプロテストに関するものと話す。「一番難しい。当事者にしか分からない悩みもあるので、なるべくそこに寄り添えるように答えているつもり。1度で解決するものでもないので、なにかしら響くことがあればうれしいですね」と参加者を思いやった。
この座談会の開催意義については、こんな想いがある。「私の答えより、他の選手の質問を聞いて、同じことを悩んでいるんだなと共感する空間であることが大事。悩んでいるのは自分だけではないと思って、選手同士で刺激しあってる姿が毎回見られますね」。成績上位者には「AIG女子オープン」(7月31日~8月3日、ウェールズ、ロイヤル・ポースコールGC)出場権が与えられ、『神戸から、世界へ』をうたう大会。このなかからひとりでも多く、大舞台へ飛び出す選手が現れることを願っている。(文・間宮輝憲)
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