「ググる」より「AIで調べる」時代へ?若年層の検索行動に変化【メディアリーチ調査】
社会に浸透し、あらゆるサービスで活用されるAI。メディアリーチは今回、全国の10代~60代の男女1,008名を対象に「生成AIによる商品・サービス・企業の探索・比較行動」に関する調査を実施した。現代における生成AIの利用実態について見ていこう。

生成AIだけで検索・比較を完結するという声も

調査において、生成AIを週に1回以上利用する割合を尋ねたところ、全体の36.3%が「利用している」と回答。利用率は若いほど高く、10代男性が57.1%、女性は60.7%という結果となり、AIが主にデジタルネイティブ世代からの関心が高いことが分かる。実際、生成AIを利用する中で利用者にもっとも人気のサービスを調査したところ、1位は「ChatGPT」で68.1%、次いで「Gemini」(42.2%)がランクイン。現在、AIサービスの市場としてはこの2つが主流といえるだろう。

生成AIは商品やサービス、企業の検索・比較に利用されることが多い。実際に利用経験者を調査すると、10代~30代は半数以上が利用経験があると判明。40代になると男性は少し増えるが、女性の割合はなんと6%までガクッと落ち込む。デジタルネイティブ世代より上の年代には、まだ生成AIがなじんでいないといえる。また、生成AIだけで検索・比較を完結した割合についても尋ねたところ、「よくある」「ときどきある」「まれにある」と回答した割合が77.2%にのぼることが明らかに。頻度はともかく、AIへの信頼の厚さがうかがえる結果となった。
生成AIに投げるのはどんな質問?

生成AIを使って実際にどんなものが検索・比較されているのか調査を行ったところ、「Webサービス・アプリ」「日用品・生活雑貨」「飲食」「家電・ガジェット」が30%台で上位に並んだ。男性は「家電・ガジェット」や「Webサービス・アプリ」など、BtoB領域でも選択率が高く、女性は「美容・健康」や「日用品・生活雑貨」、「飲食」といったライフスタイル系の選択率が高いことが明らかになった。

生成AIに検索・比較してもらう際、利用者の質問内容について尋ねたところ、「条件や希望を指定して質問」という回答が半数近くにのぼる結果となった。次いで、おすすめや評判・口コミ、人気ランキングを尋ねる質問内容がランクイン。選択肢を与えてもらえたり、比較としてメリット・デメリットを洗い出してくれたりするのも生成AIの強みだといえる。
生成AIへの信頼度についても尋ねたところ、「非常に信頼できた」「やや信頼できた」といった肯定的評価は60%以上にのぼった。しかし、サービスを利用して気になるものを見つけたときに取る行動を調査した結果、すぐに購入・申し込み・利用をした割合は27%程度で、自分の目で改めて調べなおしている割合がほとんどであることが分かった。
今回の調査結果から、AIは普及しているものの、結局自分の目で確かめることが一番安心できると考える割合が多いことが分かった。AIが人間の信頼をどのように勝ち取っていくのか、今後の動向に注目したいところだ。
出典:【株式会社メディアリーチ】
※サムネイル画像(Image:Rokas Tenys / Shutterstock.com)
記事提供元:スマホライフPLUS
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