「楽天証券」「SBI証券」名乗るSMSに注意!乗っ取り被害が爆発的増加
迷惑電話や不審なSMSなど、特殊詐欺やフィッシング詐欺はあらゆる手段で横行しており、現状どのような詐欺があるのか把握しておかなければ、対策のしようもない。詐欺の対策サービスを提供するトビラシステムズ株式会社が実施した「詐欺電話や詐欺SMSに関する独自調査」の結果をもとに、詐欺の手段別の傾向や最近急増している証券口座乗っ取り被害について紹介していく。

電話・SMSによる詐欺のパターンはどんどん増えている

今回行われた調査結果から、迷惑電話の多くは国際電話であることが明らかになった。2025年以降、国際電話の割合は60~80%付近を推移し続けており、3月までは上昇傾向にあったものの、4月には20%程度下降している。詐欺内容としては警察、総務省、通信事業者などをかたる国際電話詐欺が多発しており、4月はアメリカやカナダなどの北米地域、中国、国番号として未割り当ての番号、衛星通信サービス、イギリスからの電話が多かったという。また、肉声ではなく自動音声を使った電話詐欺も横行しているということも分かった。例としては、厚生労働省を装ってカードの個人情報を聞き出そうとする手口や、住宅に関する不審なアンケートといった手口も確認されている。

SMSによるフィッシング詐欺についても調査結果が出ている。詐欺の種別割合では、宅配事業者を装った手口が49%、金融・決済サービスを装った手口は3月の2倍近い44.2%という結果となった。実在する企業名・ブランド名を名乗る詐欺も多く、4月には「セゾンカード」や「マスターカード」、「りそな銀行」を名乗る詐欺が多かったようだ。電話やSMSだけでも、詐欺の手段はどんどん増え続けていることが分かる。
悪用ブランド多数!証券口座の乗っ取り被害が急増


調査の結果から、2025年4月、証券会社のインターネット取引サービスにおいて、証券口座の乗っ取りによる株式の売買などの不正取引が急増していることが明らかになった。同年の2月までは100件未満に落ち着いていたが、3月を皮切りに1,420件、4月に4,852件と、爆発的に増加している。これに伴い、各証券会社は、証券会社を装ったSMSやメールによるログインID・パスワードの盗み取りといったフィッシング詐欺の対策を呼びかけている。また、詐欺に利用されるブランドの種類も増えており、2025年4月時点では「楽天証券」「野村証券」「SBI証券」「MONEX証券」「三菱UFJ証券」の5社にものぼることが分かった。各証券会社や金融機関からSMSやメールが届いたとしても安易にリンクを踏まず、ウェブで検索して「そもそも公式からこういった連絡が届くのか」を調べることが大切だ。参考として、詐欺に使われた文面の一例を覚えておくのも有効だ。
電話やSMS、メールによる詐欺は現在も増加の一途をたどっている。電話番号やメールアドレスは個人情報であり、誰でも安易に連絡できるものではないという認識を持つことが、詐欺対策につながるのではないだろうか。
出典:【トビラシステムズ株式会社】
※サムネイル画像は(Image:「トビラシステムズ株式会社」プレスリリースより引用)
記事提供元:スマホライフPLUS
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