鈴木愛がスロープレーに翻弄 7度目全米で無念の予選落ち「完全に振り回された」
<全米女子オープン 2日目◇30日◇エリン・ヒルズGC(ウィスコンシン州)◇6829ヤード・パー72>
「完全に振り回されました。途中から(スロープレーの)計測が入って、本当にとばっちりです」
鈴木愛はホールアウト後、そう言って肩を落とした。2日目は2バーディ・8ボギーの「78」を叩き、トータル6オーバー・暫定99位タイ。2日間で大会を去ることになった。
初日は「72」で34位タイ発進を決めたが、2日目に崩れた。1番パー5でボギーを叩くと、5番からは2連続でスコアを落とした。鈴木が話した通り、途中からはスロープレーの計測が入ったことでリズムを崩し、後半は1バーディ・5ボギー。誰にもぶつけられない怒りを抱えたまま、無念のホールアウトとなった。
米国女子ツアーでは、近年スロープレーが大きな問題となっている。LPGAも遅延行為への罰打を厳格化するなど対策を講じているが、いまだ改善には至っていないのが現状だ。全米ゴルフ協会(USGA)が主催の今大会でも、プレーの遅れが目立った。
鈴木のスタートは日本時間午前4時9分。ホールアウトは午前10時10分頃だった。雷雲接近による約54分間の中断を差し引いても、5時間以上かかった計算だ。
舞台のエリン・ヒルズは前の組が見えないブラインドホールも多く、どうしても詰まりやすいレイアウトであることも影響している。それでも、プレーファストを心がける鈴木にとって、ストレスのかかるラウンドだったことは想像に難くない。
先週の国内女子ツアー「ブリヂストンレディス」では、最終日に自己ベストの『62』をマーク。「今までにないぐらい状態は良かった」だけに、「正直、予選を落ちるとは思ってなかった」とショックは大きい。
今後の海外メジャーについては、「いや~、もう…。来年は(出場を)考えたいなってくらい、今はイヤですね」と言って力なく笑った。
7度目の全米挑戦は不完全燃焼で終わったが、この悔しさはきっと、主戦場の日本ツアーで晴らしてくれるはずだ。
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。