ツアー史上5人目の快挙へ! 荒木優奈が目指すのは“山下美夢有超え”での完全初V
<ブリヂストンレディス 3日目◇24日◇中京ゴルフ倶楽部 石野コース(愛知県)◇6642ヤード・パー72>
ルーキーの荒木優奈が連日の「67」をマークし、トータル16アンダーで首位タイをキープした。この日は首位に並ぶ佐久間朱莉と序盤からバーディ合戦を展開。互いに譲らず、初日から「66」、「67」、「67」と全く同じスコアが並んだ。4日間大会に限ると、初優勝での完全Vは2010年「日本女子オープン」の宮里美香以来、ツアー史上5人目。マッチレースを制した先に快挙が待っている。
最終組のバーディ合戦の幕開けは2番パー3だった。先に打った荒木が手前2メートルにつけると、直後の佐久間はピン奥1メートルと互いにスーパーショットを見せた。その後は取ったり取られたり。高校時代、アマ日本代表ナショナルチームに名を連ねたルーキーは「楽しかったし、面白かったです」とバーディの応酬を振り返った。
終盤16番パー5のバーディで一歩前に出た荒木だったが、続く17番は8メートルのバーディチャンスから3パットでこの日唯一となる痛恨のボギー。差がつかないまま、残り18ホール、最終日最終組での戦いを迎えることとなった。
すでに2度のトップ10入りがあり、メルセデスランキング15位と好成績を残しているが「今年は3日連続アンダーとか、安定したプレーができていませんでした」と厳しい自己評価。それでも、今大会は初日から3日間60台を並べ「調子がいいので、ここまで来たら優勝を狙って1ホール1ホール頑張りたいなと思います」。おっとりとした口調ながらも力強い意気込みを口にした。
明日はツアーで初めての最終日最終組。「自分がどうなるのか分からないけど、きょうが大丈夫だったので、大丈夫だと思います」。優勝争いを前に「今夜は寝られそう?」という報道陣の問いかけには「はい。寝るのは得意なんで」と笑顔で答えた。
普段の雰囲気からは想像がつかないが「熱くなると周りが見えなくなる」というほどの負けず嫌い。「今週はキャディさんが結構話しかけてくれるので、今までに比べると周りが見えている方だと思います」。ここ一番ではグッと勝負に入り込む姿も見られるかもしれない。
初日から目標スコアをトータル20アンダーに設定していることを明かしている佐久間に対し、荒木は最終日に向け「5アンダーを目指したいです」。このコースでの大会レコードは2023年大会優勝の山下美夢有で18アンダー。今季のルーキー一番乗りの優勝へ、大会記録を上回るハイレベルな争いに挑む。(文・田中宏治)
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