“ザ・平常心” 22歳・金子駆大が強心臓で初Vへ「緊張は悪くない」
<関西オープン 3日目◇17日◇日野ゴルフ倶楽部(滋賀県)◇7035ヤード・パー70>
冷静沈着な22歳が、静かに牙を研いでいる。ツアー初優勝を狙う金子駆大(かねこ・こうた)が第3ラウンドで5バーディ・1ボギーの「66」をマーク。トータル12アンダーまでスコアを伸ばし、プロ入り後初めて首位で最終日を迎える。
首位と4打差の3位でスタート。前半4番でボギーが先行したが、7番パー5でのバーディで取り返すと、後半では2度の2連続バーディでスコアを伸ばした。
午前中の雨の影響でグリーンが軟らかくなり、「スピードも遅くなって、(ボールも)止まるようになった。攻めるゴルフがやりやすかった」と果敢にピンを攻めてスコアにつなげた。
愛知県名古屋市出身の金子は、ルネサンス豊田高3年時にプロテストへ挑戦し、一発合格。2021年にはファイナルQTに進出し、2023年には初の賞金シードを獲得した。2024年は2位が2度、トップ10入り7回で賞金ランキング14位と躍進中だ。
飛距離こそ目立たないが、昨季は平均パット数1.7453(16位)、パーオン率70.395%(11位)、フェアウェイキープ率63.861%(12位)と、全体的に高水準の安定感を誇る。実際、昨季の21試合で予選落ちは1回のみ。今季も出場試合は少ないながら、すべて決勝ラウンドに進出している。
プレースタイルも落ち着きがある。優勝争いの緊張について問われても、「緊張は別に悪いことではないと思っているので。(スコアが)悪かったら悪いでしょうがないかな、って(笑)」と自然体を貫く。ラウンド中に首位へ浮上したことが分かっても「何も思わなかったです」と淡々としていた。
バーディを奪っても、ボギーを叩いても感情を大きく表に出さない。もちろん、最終日も冷静な戦いを心がける。「特別に何かをやるとなると意識しちゃうので、落ち着いてやれればいいかなと思います」。若手注目株がクールに初タイトルをつかみにいく。
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