新旧の新人王“直接対決” 西郷真央がメジャー初制覇へ最終日最終組「自分をコントロールして」
<シェブロン選手権 3日目◇26日◇ザ・クラブatカールトン・ウッズ(米テキサス州)◇6911ヤード・パー72>
ツアー初優勝、そしてメジャー初制覇へ最高の位置につけた。西郷真央がメジャー今季初戦でトータル9アンダーの首位タイに立ち、最終日最終組で逃げ切りを図る。
1打差2位で出た3日目は「緊張は全くしなかった」と冷静に歩みを進めた。5番でボギーを叩いた直後の6番では、グリーン右から58度ウェッジでチップインバーディ。「入る気がした。イメージはめっちゃ出ていた」とラインに乗せた。
この日は平均スコア『73.568』と、3日間で最も難しいセッティングだった。「この時間(午後~夕方)に回ると風が吹いてきて、タイミングによっては向きが逆に変わったりするのも難しかった。なにより、ピンポジションが難しい」。ティショットをフェアウェイに置いて、2打目でグリーンに乗せる。堅実なプレーを重ねながら、チャンスを待った。
8番をバーディとすると、13番パー5では花道からのランニングアプローチが直接入った。「最後に風のひと押しで入ってくれた。ラッキーでした」。4バーディ・1ボギーの「69」をマークし、首位に並んだ。
「チャンスホールで取れなかったにはもったいなかったけど、ボギーをいっぱい打ったわけではないので、まずまず。簡単なバーディトライがなく、外から入って(チップイン)心を落ち着かせられた。組が詰まって、長い一日で体力も削られたけど、18ホールを通して集中を保てたのも良かった」
米ツアーメンバーになって2年目。昨年のルーキーイヤーでは7度のトップ10入りを果たし、CMEグローブ・ポイントランキングは9位。ルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人賞)を獲得した。西郷に並び、同じく最終組で戦うユ・ヘラン(韓国)は2年前の新人賞受賞者。新旧の新人王が直接対決する構図となった。
それでも、西郷にとってはすでに過去のこと。「自分の中ではいったん終わったこと。いまは今年のやらないといけないことをやっている。通過点にはなっているけれど、なにか気にすることはない」。歩みを止めず、常に進み続けている。
昨年大会では、カットラインに1打及ばず唇をかんだ。「初日(の前半を)オーバーから耐えて、アンダー(70)にして上がれたから、今があると思う。あしたも辛いシチュエーションになったとしても、自分をしっかりコントロールして、集中したい」。優勝者による大会恒例“池ダイブ”のイメージも、はっきりと見えてきた。(文・笠井あかり)
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